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【レポート】ベトナム ベンチェ農園訪問

【レポート】ベトナム ベンチェ農園訪問

チョコレートメーカーの武内優季が、自身のチョコレート開発に伴い、昨年秋ベトナムのベンチェ農園を見学しました。その時のレポートをご紹介させていただきます。 “今回、「ベンチェ, ベトナム 70%」のチョコレートバー開発を行うにあたって、主原料となるカカオ豆がどのような場所で、どのような人たちによって生産されているのか。様々なバックグラウンドを肌で感じ、チョコレートとして表現したい!という気持ちを胸に、2019年秋に開催された、ベトナムへのソーシングトリップに参加しました。 参加者は、グレッグ・ダレサンドレ(ソーシング担当), ベッカ・テイラー・ローズマン(衛生管理マネージャー)、シンシア・ジョナソン(エデュケーションマネージャー)、ハン(バリスタマネージャー)、マリー(ペイストリースーシェフ)、リチャード(ベンチェバーのオリジンオーナー)そして、わたし武内を含む7名。 ダンデライオン・チョコレートが、新しく取引を始めたベンチェ農園はベトナムの Bean to Bar メーカー マルゥ (MAROU)の契約している生産者の一つです。マルゥは、現在ベトナムの6つの地域(ダクラック省、ラムドン省、ドンナイ省、バリア省、ティエンジャン省、ベンチェ省)とカカオ豆の取引を行っています。 2019年8月29日(木)に成田空港を出発し、同日中にタンソンニャット国際空港に到着しました。夕方に着いたため、この日は空港からホテルへ移動し、各自荷解きと休息をとりました。空港からホテルへの道中、夜市や繁華街の煌びやかな照明と、驚くほどのバイク交通量、そしてサイゴンの夜を楽しむ人々の姿に、これから始まる旅への期待を抱きました。■マルゥファクトリー訪問8月30日(金)わたしたちは、Bean to Bar チョコレート好きに知らない人はいないであろうマルゥのファクトリーへと向かいます。マルゥは、2011年に創業し、国内外にたくさんのファンをもつクラフトチョコレートメーカーの一つです。年を重ねるごとに注目が集まり、生産量も年々増加したため、3年前に新しい工場を建設しました。現在、彼らのチョコレートはこのファクトリーで全て製造されており、1日に作られるチョコレートバーは約9,000枚。オンラインストアで販売する商品やグラウンドチョコレート(製菓用チョコレート)もここで作られています。創設者兼オーナーであるヴィンセント・モローが、工場内を案内してくれました。マルゥでは月に一回、社員が各生産者を訪れ、全ての袋(1袋20kg程度)をチェックした上で、買い取る量を決めます。購入する際には、品質のチェックも行います。チェック方法としては、各袋から50粒ずつ選び、カットし、発酵具合やカビの有無を目視で確認。さらに生豆をグラインド(摩砕)したものをテイスティングして、フレーバーのチェックを行います。1)生豆・サンプル保管倉庫 輸出前の生豆が保管されている倉庫では、マルゥの契約している6つの地方から送られてくるシングルオリジンのカカオ豆が、地域ごとに綺麗に整頓されており、温度管理も徹底していました。 倉庫を進むとファクトリーの入口があります。ファクトリーに入る前には、専用のコート、帽子、マスク、靴をカバーするビニールを着て手を洗ってかから中へ進んでいきます。2)ロースター マルゥでは、ロースト前のカカオ豆の選別を行っていないそうです。ベトナム製のコーヒーロースターを改良して使っています。異物混入を防ぐため、焙煎中は冷却トレーに蓋しています。3)クラッキング&ウィノウィング ウィノワーもベトナム製。ウィノウィングを終えたカカオニブは、ハスクとサイズ別のカカオニブに別れるようになっています。 ウィノウィング後には、更に細かくハスクを取り除くため手作業で選別を行います。選別が終わった後のハスク含有量は、わずか0.2%。カカオニブはそれぞれオンラインストア用カカオパウダーやカカオニブ 、チョコレートバー用のカカオバター 、フレーバーのチョコレートバー、シングルオリジンのチョコレートバーなどに分かれて行きます。4)メランジング 15台のインド製メランジャーとカカオバターを保温する機械があります。マルゥでは粒度は17〜23ミクロンまでさげていました。現在メランジャーは、フレーバーを使用したタブレットのみに使用しています。5)ユニバーサル ユニバーサルは、カカオニブと砂糖を投入するとグラインド(磨砕)、コンチング(精錬)まで行なってくれる優れた機械です。500kgのカカオニブを16時間グラインドした後、10時間コンチングにかけます。その後、粒度が20ミクロン以下になるまで別のコンチングマシーンに再度かけます。マルゥではシングルオリジンのタブレットのみにユニバーサルを使用しているそうです。6)テンパリング テンパリングマシーンはSelmiというメーカーのものを使用しており、1日約9,000枚のチョコレートバーを生産しています。7)フォイリング/ラッピング 1日で平均6,000枚ほどのチョコレートバーをラッピングします。マルゥのファクトリーを見学して、衛生管理を徹底していたのが特に印象的でした。ファクトリーに外から入る際は、専用の服と帽子をかぶり、靴にカバーをします。また、マスクの着用と手洗い・消毒は全員が徹底して行っています。 ホーチミンの気候は、夏場の東京と同じように蒸し暑く、蚊やハエがたくさん発生します。そのため、配送業者が、作業場に足を踏み入れることはありません。外からの出入りを最小限に抑えるため、配送物を保管するための部屋がありました。 マルゥの人気は年々高まっています。サイゴンの繁華街にあるMaison...

【レポート】ベトナム ベンチェ農園訪問

チョコレートメーカーの武内優季が、自身のチョコレート開発に伴い、昨年秋ベトナムのベンチェ農園を見学しました。その時のレポートをご紹介させていただきます。 “今回、「ベンチェ, ベトナム 70%」のチョコレートバー開発を行うにあたって、主原料となるカカオ豆がどのような場所で、どのような人たちによって生産されているのか。様々なバックグラウンドを肌で感じ、チョコレートとして表現したい!という気持ちを胸に、2019年秋に開催された、ベトナムへのソーシングトリップに参加しました。 参加者は、グレッグ・ダレサンドレ(ソーシング担当), ベッカ・テイラー・ローズマン(衛生管理マネージャー)、シンシア・ジョナソン(エデュケーションマネージャー)、ハン(バリスタマネージャー)、マリー(ペイストリースーシェフ)、リチャード(ベンチェバーのオリジンオーナー)そして、わたし武内を含む7名。 ダンデライオン・チョコレートが、新しく取引を始めたベンチェ農園はベトナムの Bean to Bar メーカー マルゥ (MAROU)の契約している生産者の一つです。マルゥは、現在ベトナムの6つの地域(ダクラック省、ラムドン省、ドンナイ省、バリア省、ティエンジャン省、ベンチェ省)とカカオ豆の取引を行っています。 2019年8月29日(木)に成田空港を出発し、同日中にタンソンニャット国際空港に到着しました。夕方に着いたため、この日は空港からホテルへ移動し、各自荷解きと休息をとりました。空港からホテルへの道中、夜市や繁華街の煌びやかな照明と、驚くほどのバイク交通量、そしてサイゴンの夜を楽しむ人々の姿に、これから始まる旅への期待を抱きました。■マルゥファクトリー訪問8月30日(金)わたしたちは、Bean to Bar チョコレート好きに知らない人はいないであろうマルゥのファクトリーへと向かいます。マルゥは、2011年に創業し、国内外にたくさんのファンをもつクラフトチョコレートメーカーの一つです。年を重ねるごとに注目が集まり、生産量も年々増加したため、3年前に新しい工場を建設しました。現在、彼らのチョコレートはこのファクトリーで全て製造されており、1日に作られるチョコレートバーは約9,000枚。オンラインストアで販売する商品やグラウンドチョコレート(製菓用チョコレート)もここで作られています。創設者兼オーナーであるヴィンセント・モローが、工場内を案内してくれました。マルゥでは月に一回、社員が各生産者を訪れ、全ての袋(1袋20kg程度)をチェックした上で、買い取る量を決めます。購入する際には、品質のチェックも行います。チェック方法としては、各袋から50粒ずつ選び、カットし、発酵具合やカビの有無を目視で確認。さらに生豆をグラインド(摩砕)したものをテイスティングして、フレーバーのチェックを行います。1)生豆・サンプル保管倉庫 輸出前の生豆が保管されている倉庫では、マルゥの契約している6つの地方から送られてくるシングルオリジンのカカオ豆が、地域ごとに綺麗に整頓されており、温度管理も徹底していました。 倉庫を進むとファクトリーの入口があります。ファクトリーに入る前には、専用のコート、帽子、マスク、靴をカバーするビニールを着て手を洗ってかから中へ進んでいきます。2)ロースター マルゥでは、ロースト前のカカオ豆の選別を行っていないそうです。ベトナム製のコーヒーロースターを改良して使っています。異物混入を防ぐため、焙煎中は冷却トレーに蓋しています。3)クラッキング&ウィノウィング ウィノワーもベトナム製。ウィノウィングを終えたカカオニブは、ハスクとサイズ別のカカオニブに別れるようになっています。 ウィノウィング後には、更に細かくハスクを取り除くため手作業で選別を行います。選別が終わった後のハスク含有量は、わずか0.2%。カカオニブはそれぞれオンラインストア用カカオパウダーやカカオニブ 、チョコレートバー用のカカオバター 、フレーバーのチョコレートバー、シングルオリジンのチョコレートバーなどに分かれて行きます。4)メランジング 15台のインド製メランジャーとカカオバターを保温する機械があります。マルゥでは粒度は17〜23ミクロンまでさげていました。現在メランジャーは、フレーバーを使用したタブレットのみに使用しています。5)ユニバーサル ユニバーサルは、カカオニブと砂糖を投入するとグラインド(磨砕)、コンチング(精錬)まで行なってくれる優れた機械です。500kgのカカオニブを16時間グラインドした後、10時間コンチングにかけます。その後、粒度が20ミクロン以下になるまで別のコンチングマシーンに再度かけます。マルゥではシングルオリジンのタブレットのみにユニバーサルを使用しているそうです。6)テンパリング テンパリングマシーンはSelmiというメーカーのものを使用しており、1日約9,000枚のチョコレートバーを生産しています。7)フォイリング/ラッピング 1日で平均6,000枚ほどのチョコレートバーをラッピングします。マルゥのファクトリーを見学して、衛生管理を徹底していたのが特に印象的でした。ファクトリーに外から入る際は、専用の服と帽子をかぶり、靴にカバーをします。また、マスクの着用と手洗い・消毒は全員が徹底して行っています。 ホーチミンの気候は、夏場の東京と同じように蒸し暑く、蚊やハエがたくさん発生します。そのため、配送業者が、作業場に足を踏み入れることはありません。外からの出入りを最小限に抑えるため、配送物を保管するための部屋がありました。 マルゥの人気は年々高まっています。サイゴンの繁華街にあるMaison...

ホールセールレポート vol.1「松崎煎餅」

ホールセールレポート vol.1「松崎煎餅」

ダンデライオン・チョコレートでは、企業さま向けにカカオ豆やチョコレートのWholesale(卸販売)を行っております。毎月、Bean to Barメーカーはもちろん、カフェやお菓子屋さんなど様々なお客さまにニブやグラウンドチョコレートをお送りしております。わたしたちの商品をどのようなお店(企業)にどう使っていただいているのかを、今後担当者よりご紹介させていただきます。“第1回目にご紹介させていただきますお客さまは、銀座 松崎煎餅。中央区 銀座に本店があり1804年(文化元年)に創業、今年でなんと216年目となる老舗のお煎餅屋さんです。もともと、8代目である松崎宗平氏とダンデライオン・チョコレートのスタッフが音楽を通じてつながっていたとという縁もあり、2017年にお声がけいただいたのが始まりです。 銀座 松崎煎餅 看板商品の瓦煎餅「大江戸松崎 三味胴(1枚130円~)」は、小麦を使ったやさしい味わいが特徴で、職人さんが1枚1枚を丁寧に焼き上げており、彩鮮やかな絵付けも1枚ずつ手作業で行っているのだそうです。 鮮やかで可愛らしいお煎餅は見ているだけでとても優しい気持ちになれます。 銀座 松崎煎餅 暦絵柄(夏) 「銀座 松崎煎餅」では、「ソルサル・コミュニタリオ, ドミニカ共和国」のグラウンドチョコレートとカカオニブをご使用いただいています。当初、瓦煎餅にチョコレートをコーティングする方向で開発が進んでいました。しかし、カカオという新たな素材への挑戦ということもあり、商品開発は決して簡単なものではなかったと聞きました。 1年半もの長い年月を重ね誕生したのが、チョコレートを混ぜた生地にカカオニブが入った「大江戸松崎 黒格子」でした。お煎餅とカカオニブという意外な組み合わせのように感じる2つが出会うことで完成した商品を目の当たりにして、わたしたちとしてもダンデライオン・チョコレートの原料に新たな可能性を見出すことができました。 食べる前は、和の代表格とも言える瓦煎餅とチョコレートの組み合わせがどのようなものか想像もつきませんでした。しかし一口かじると、さくっとした食感とカカオと煎餅の香ばしい香りが広がります。瓦煎餅を超えて、バニラアイスに合うワッフルのようなテイストに驚かされました。ほんのり甘い生地にカカオニブのほろ苦さとフルーティーさも感じられ、甘いものが苦手な方、瓦煎餅に馴染みのない若い方でも思わず手が伸びてしまう美味しさです。皆さまもお近くにお立ち寄りの際は、お土産にいかがでしょう。銀座 松崎煎餅以外に、松陰神社前に直営店が、また百貨店(松屋銀座、日本橋高島屋など)でのお取り扱いもございます。ダンデライオン・チョコレートのWholesaleに興味をお持ちの方は、お問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。   Text by Kaeko ” ■SHOP info銀座 松崎煎餅 本店営業時間 11:00〜20:00(年末年始を除く)住所...

ホールセールレポート vol.1「松崎煎餅」

ダンデライオン・チョコレートでは、企業さま向けにカカオ豆やチョコレートのWholesale(卸販売)を行っております。毎月、Bean to Barメーカーはもちろん、カフェやお菓子屋さんなど様々なお客さまにニブやグラウンドチョコレートをお送りしております。わたしたちの商品をどのようなお店(企業)にどう使っていただいているのかを、今後担当者よりご紹介させていただきます。“第1回目にご紹介させていただきますお客さまは、銀座 松崎煎餅。中央区 銀座に本店があり1804年(文化元年)に創業、今年でなんと216年目となる老舗のお煎餅屋さんです。もともと、8代目である松崎宗平氏とダンデライオン・チョコレートのスタッフが音楽を通じてつながっていたとという縁もあり、2017年にお声がけいただいたのが始まりです。 銀座 松崎煎餅 看板商品の瓦煎餅「大江戸松崎 三味胴(1枚130円~)」は、小麦を使ったやさしい味わいが特徴で、職人さんが1枚1枚を丁寧に焼き上げており、彩鮮やかな絵付けも1枚ずつ手作業で行っているのだそうです。 鮮やかで可愛らしいお煎餅は見ているだけでとても優しい気持ちになれます。 銀座 松崎煎餅 暦絵柄(夏) 「銀座 松崎煎餅」では、「ソルサル・コミュニタリオ, ドミニカ共和国」のグラウンドチョコレートとカカオニブをご使用いただいています。当初、瓦煎餅にチョコレートをコーティングする方向で開発が進んでいました。しかし、カカオという新たな素材への挑戦ということもあり、商品開発は決して簡単なものではなかったと聞きました。 1年半もの長い年月を重ね誕生したのが、チョコレートを混ぜた生地にカカオニブが入った「大江戸松崎 黒格子」でした。お煎餅とカカオニブという意外な組み合わせのように感じる2つが出会うことで完成した商品を目の当たりにして、わたしたちとしてもダンデライオン・チョコレートの原料に新たな可能性を見出すことができました。 食べる前は、和の代表格とも言える瓦煎餅とチョコレートの組み合わせがどのようなものか想像もつきませんでした。しかし一口かじると、さくっとした食感とカカオと煎餅の香ばしい香りが広がります。瓦煎餅を超えて、バニラアイスに合うワッフルのようなテイストに驚かされました。ほんのり甘い生地にカカオニブのほろ苦さとフルーティーさも感じられ、甘いものが苦手な方、瓦煎餅に馴染みのない若い方でも思わず手が伸びてしまう美味しさです。皆さまもお近くにお立ち寄りの際は、お土産にいかがでしょう。銀座 松崎煎餅以外に、松陰神社前に直営店が、また百貨店(松屋銀座、日本橋高島屋など)でのお取り扱いもございます。ダンデライオン・チョコレートのWholesaleに興味をお持ちの方は、お問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。   Text by Kaeko ” ■SHOP info銀座 松崎煎餅 本店営業時間 11:00〜20:00(年末年始を除く)住所...

クラフトチョコレート日記「ダンデライオン・チョコレート ラスベガス店」

クラフトチョコレート日記「ダンデライオン・チョコレート ラスベガス店」

ダンデライオン・チョコレートのTomoがお届けするクラフトチョコレート日記 第四弾。今回は昨年オープンしたばかりの、ダンデライオン・チョコレート ラスベガス店について紹介いたします。前回のクラフトチョコレート日記:チリ/サンチアゴ編 ・石川/金沢編・島根/出雲編 “創業者のトッド・マソニスから「ラスベガスに店を開くことにしたんだ」って聞いた時には、かなり驚きました。ラスベガスと言ってイメージするのは、「豪華なショーやカジノ、様々なイベントが行われるエンターテイメント都市」。これまでダンデライオン・チョコレートがアメリカや日本でオープンしてきた場所とは、ずいぶん異なります。それだけに、どんな感じなのかと、とてもドキドキしながら出かけてきました。 訪問したのは、世界最大のエレクトロニクスショーであるCESの開催中である、1月7日(火)。ラスベガスは、全米はもとより世界中から集まる参加者で朝からごった返しています。いくつかの場所に会場が点在している上、ホテルのスイートルームでは各社がプライベートショーを開いているため、街中人でいっぱいです。 そんな一日が終わりかける18:00ごろに、お店に伺うことにしました。ラスベガス店は、The Venetian というLas Vegas屈指のホテル内にあります。The Venetianのフロントは、天井が高く豪華な作りのイタリア寺院風のドーム。そこからカジノに至る通路沿いにお店はあります。 ベネチアンのドーム:イタリアの寺院風の荘厳な作りで、ラスベガス随一   CESの会場の一つSands Expo Centerとつながっていて、往来はひっきりなし お店に到着するとGMのエイドリアンが、朗らかにお出迎えしてくれました。彼とは2019年9月にサンフランシスコで会って以来、2回目です。白基調で作られた店舗は、バレンシアや蔵前とちょっと違う独特な雰囲気。店内に入ると、カジノの煌びやかな世界から一気に落ち着いた空間に切り替わります。 ファクトリー&カフェ蔵前やフェリーターミナルと同じPuddle 加藤 匡毅氏のデザイン ラスベガス店のオープンは2019年12月7日(土)。ちょうど開店して1ヶ月ほど。エイドリアンに現在の売れ筋を聞いてみました。 チョコレートバー: オープン以来様々なチョコレートバーが人気になり、売り切れ続出。今の売れ筋は ゴーラ・レインフォレスト, シエラレオネ 70% なんだとか。エンターテイメントの合間の一服にちょうどいいのかも。口に入れた時の味わいは、その時によって、きっとほろ苦くも、甘くもあるのでしょうね。 ギフト:場所柄かギフト需要は多いそうです。現在人気なのは Three of a Kind。サウスサンフランシスコにあるTiny B Chocolateというチョコレートショップとのコラボレーション商品。ブリガデイロというブラジル生まれのお菓子です。チョコレート感満載のお菓子に出会えるのもある意味エンターテイメントの一つなのかもしれません。...

クラフトチョコレート日記「ダンデライオン・チョコレート ラスベガス店」

ダンデライオン・チョコレートのTomoがお届けするクラフトチョコレート日記 第四弾。今回は昨年オープンしたばかりの、ダンデライオン・チョコレート ラスベガス店について紹介いたします。前回のクラフトチョコレート日記:チリ/サンチアゴ編 ・石川/金沢編・島根/出雲編 “創業者のトッド・マソニスから「ラスベガスに店を開くことにしたんだ」って聞いた時には、かなり驚きました。ラスベガスと言ってイメージするのは、「豪華なショーやカジノ、様々なイベントが行われるエンターテイメント都市」。これまでダンデライオン・チョコレートがアメリカや日本でオープンしてきた場所とは、ずいぶん異なります。それだけに、どんな感じなのかと、とてもドキドキしながら出かけてきました。 訪問したのは、世界最大のエレクトロニクスショーであるCESの開催中である、1月7日(火)。ラスベガスは、全米はもとより世界中から集まる参加者で朝からごった返しています。いくつかの場所に会場が点在している上、ホテルのスイートルームでは各社がプライベートショーを開いているため、街中人でいっぱいです。 そんな一日が終わりかける18:00ごろに、お店に伺うことにしました。ラスベガス店は、The Venetian というLas Vegas屈指のホテル内にあります。The Venetianのフロントは、天井が高く豪華な作りのイタリア寺院風のドーム。そこからカジノに至る通路沿いにお店はあります。 ベネチアンのドーム:イタリアの寺院風の荘厳な作りで、ラスベガス随一   CESの会場の一つSands Expo Centerとつながっていて、往来はひっきりなし お店に到着するとGMのエイドリアンが、朗らかにお出迎えしてくれました。彼とは2019年9月にサンフランシスコで会って以来、2回目です。白基調で作られた店舗は、バレンシアや蔵前とちょっと違う独特な雰囲気。店内に入ると、カジノの煌びやかな世界から一気に落ち着いた空間に切り替わります。 ファクトリー&カフェ蔵前やフェリーターミナルと同じPuddle 加藤 匡毅氏のデザイン ラスベガス店のオープンは2019年12月7日(土)。ちょうど開店して1ヶ月ほど。エイドリアンに現在の売れ筋を聞いてみました。 チョコレートバー: オープン以来様々なチョコレートバーが人気になり、売り切れ続出。今の売れ筋は ゴーラ・レインフォレスト, シエラレオネ 70% なんだとか。エンターテイメントの合間の一服にちょうどいいのかも。口に入れた時の味わいは、その時によって、きっとほろ苦くも、甘くもあるのでしょうね。 ギフト:場所柄かギフト需要は多いそうです。現在人気なのは Three of a Kind。サウスサンフランシスコにあるTiny B Chocolateというチョコレートショップとのコラボレーション商品。ブリガデイロというブラジル生まれのお菓子です。チョコレート感満載のお菓子に出会えるのもある意味エンターテイメントの一つなのかもしれません。...

【Exchange Program】ペストリーチーム

【Exchange Program】ペストリーチーム

ダンデライオン・チョコレートでは毎年、アメリカと日本のスタッフを交換し、お互いの店舗で働くことを通して学び合う'Exchange Program”を行なっています。先日のチョコレートメーカーの武内優季に続き、ペストリーの伊藤実咲のレポートをお届けします。   伊藤 実咲 伊藤は、京都東山一念坂店がオープンするタイミングで入社。専門学校を卒業した後、パティシエとして働き始めた彼女は、徐々に素材へと興味を持ち始めました。そんな中、出会ったのがダンデライオン・チョコレート。創業者であるトッドの想いや取り組みに共感し、面接を受けたそうです。国内外を飛び回る関西エリアのシェフ森本に代わり、京都東山一念坂店を支える伊藤。現在では、ペストリーの製造の他に、CACAO BARでも腕をふるいます。働く中でチョコレートの奥深さ、Bean to Bar の魅力にはまり、Exchange Program に応募しました。   “入社して約1年半、選ばれたときには「本当に実現するんだ!」と、声にしてしまうほど嬉しかったです。“サンフランシスコではどんな材料を使って作っているだろう、アメリカにしかないチョコレートバーも食べたいし...と次々とやりたいことが溢れ、出発までの数ヶ月はひたすらワクワクして過ごしました。   わたしは、Dandelion Chocolate 16th Street Factory ( 以下 16th Street Factory ) で2週間働きました。16th Street Factoryは、広く解放的。機械はどれも大きく、外からもチョコレートを製造している様子を見ることができます。研修内容は、ペストリーキッチンで働く他、ワークショップなどに参加する機会やBloomでの試食会、サンフランシスコにあるパティスリーやブーランジェリーの散策などと、盛りだくさん。16th Street...

【Exchange Program】ペストリーチーム

ダンデライオン・チョコレートでは毎年、アメリカと日本のスタッフを交換し、お互いの店舗で働くことを通して学び合う'Exchange Program”を行なっています。先日のチョコレートメーカーの武内優季に続き、ペストリーの伊藤実咲のレポートをお届けします。   伊藤 実咲 伊藤は、京都東山一念坂店がオープンするタイミングで入社。専門学校を卒業した後、パティシエとして働き始めた彼女は、徐々に素材へと興味を持ち始めました。そんな中、出会ったのがダンデライオン・チョコレート。創業者であるトッドの想いや取り組みに共感し、面接を受けたそうです。国内外を飛び回る関西エリアのシェフ森本に代わり、京都東山一念坂店を支える伊藤。現在では、ペストリーの製造の他に、CACAO BARでも腕をふるいます。働く中でチョコレートの奥深さ、Bean to Bar の魅力にはまり、Exchange Program に応募しました。   “入社して約1年半、選ばれたときには「本当に実現するんだ!」と、声にしてしまうほど嬉しかったです。“サンフランシスコではどんな材料を使って作っているだろう、アメリカにしかないチョコレートバーも食べたいし...と次々とやりたいことが溢れ、出発までの数ヶ月はひたすらワクワクして過ごしました。   わたしは、Dandelion Chocolate 16th Street Factory ( 以下 16th Street Factory ) で2週間働きました。16th Street Factoryは、広く解放的。機械はどれも大きく、外からもチョコレートを製造している様子を見ることができます。研修内容は、ペストリーキッチンで働く他、ワークショップなどに参加する機会やBloomでの試食会、サンフランシスコにあるパティスリーやブーランジェリーの散策などと、盛りだくさん。16th Street...

【Exchange Program】チョコレート プロダクションチーム

【Exchange Program】チョコレート プロダクションチーム

ダンデライオン・チョコレートでは毎年、アメリカと日本のスタッフを交換し、お互いの店舗で働くことを通して学び合う'Exchange Program”を行なっています。今年は、2週間のスケジュールで開催。日本からはチョコレートメーカーの武内優季とペストリーの伊藤実咲が研修を行いました。 Chocolate 201でインストラクターを行う武内(左) 武内は大学3年生の時にダンデライオン・チョコレートに参画しました。『わたしは、幼い頃からチョコレートが大好きでした。いつも身近にあったカカオですが、不公平な貿易で、〈生産国の人はチョコレートを口にしたことがない〉や〈カカオの栽培のために親と引き離される子供もいる〉といった現実を知り、生産者と消費者の距離感を近づけたいと考えました。フェアトレードや Bean to Bar チョコレートについて調べていくうちにダンデライオン・チョコレートにたどり着きました。ここでは、ダイレクトトレードを行い、ソーシングに関して透明性があり、カカオの生産者との関係性を重要視し、更にチョコレートについてのワークショップを開催していました。カカオ生産者と消費者の間に立ち、チョコレートを作りながらカカオの現状やBean to Bar チョコレートについて発信することができるのは、わたしがまさに理想としていたことでした。』在学中にも、カカオ農園を訪れたりと、この世界にどんどんのめり込んで行った武内は、大学卒業と同時にダンデライオン・チョコレートで働くことを選びました。現在は、チョコレート製造の他にワークショップのインストラクターも行う彼女。社員になったばかりですが、「サンフランシスコのワークショプを学びたい」、「ブランディングとチームビルディングを肌で感じたい」「アメリカのスタッフと親交を深めたい」という強い思いを伝えたところ、今回のExchange Programでの派遣が決まりました。帰国した彼女から研修の様子が届いたのでご紹介させていただきます。 “今回わたしは、ダンデライオン・チョコレートの第一号店であるFactory & Cafe, San Francisco、そして今年4月に新しくオープンしたばかりの16th Street Factoryで2週間の研修を行いました。バレンシアにあるプロダクションのアットホームな感じは、蔵前と似ているところがありましたが、それに加えてスタッフの活気に溢れた雰囲気が印象的でした。クリスティーナ主導のプロダクションチームは、リードチョコレートメーカー(サンフランシスコのプロダクションチームでは、下からアプレンティス、チョコレートメーカー、リードチョコレートメーカー、シニアチョコレートメーカーと技術に応じて役職が決められている)以上の役職のスタッフの中から日替わりでリーダーが決められます。リーダーを中心にその日の生産枚数や選別量などの目標を決め、みんなでゴールを目指します。「やってやるぞー!」という団結力と、楽しみながらも一つ一つの作業を大切に行う姿勢、チーム内の信頼関係を感じました。 16th Street Factoryでは、カフェやファクトリーに加え、多様なチョコレートクラスやファクトリーツアーが毎日開催されていました。蔵前でもファクトリーツアー、Chocolate 101、Chocolate 201、クッキングクラスなどがありますが、こちらではChocolate 101やChocolate 201の内容をさらに細分化し、より深く追求するためのテイスティングやカカオの歴史に特化したクラス、カカオの買い付けを行うグレッグのソーシングクラスなどもありました。プライベートクラスの問い合わせも多いようで、ちょうどわたしが参加したのは、小中学生向けのファクトリーツアーとチョコレートのテイスティングを含めたクラスを合体させたような内容でした。 さらに、16th Street Factoryのカフェに併設されたショップには、たくさんの商品が陳列されています。所狭しと並んだアイテムの中には、ショコラティエとのコラボレーションなど、日本では販売してないものも多く、どれも目を引きました。中でも一番気になったのは、CHOCOLATE...

【Exchange Program】チョコレート プロダクションチーム

ダンデライオン・チョコレートでは毎年、アメリカと日本のスタッフを交換し、お互いの店舗で働くことを通して学び合う'Exchange Program”を行なっています。今年は、2週間のスケジュールで開催。日本からはチョコレートメーカーの武内優季とペストリーの伊藤実咲が研修を行いました。 Chocolate 201でインストラクターを行う武内(左) 武内は大学3年生の時にダンデライオン・チョコレートに参画しました。『わたしは、幼い頃からチョコレートが大好きでした。いつも身近にあったカカオですが、不公平な貿易で、〈生産国の人はチョコレートを口にしたことがない〉や〈カカオの栽培のために親と引き離される子供もいる〉といった現実を知り、生産者と消費者の距離感を近づけたいと考えました。フェアトレードや Bean to Bar チョコレートについて調べていくうちにダンデライオン・チョコレートにたどり着きました。ここでは、ダイレクトトレードを行い、ソーシングに関して透明性があり、カカオの生産者との関係性を重要視し、更にチョコレートについてのワークショップを開催していました。カカオ生産者と消費者の間に立ち、チョコレートを作りながらカカオの現状やBean to Bar チョコレートについて発信することができるのは、わたしがまさに理想としていたことでした。』在学中にも、カカオ農園を訪れたりと、この世界にどんどんのめり込んで行った武内は、大学卒業と同時にダンデライオン・チョコレートで働くことを選びました。現在は、チョコレート製造の他にワークショップのインストラクターも行う彼女。社員になったばかりですが、「サンフランシスコのワークショプを学びたい」、「ブランディングとチームビルディングを肌で感じたい」「アメリカのスタッフと親交を深めたい」という強い思いを伝えたところ、今回のExchange Programでの派遣が決まりました。帰国した彼女から研修の様子が届いたのでご紹介させていただきます。 “今回わたしは、ダンデライオン・チョコレートの第一号店であるFactory & Cafe, San Francisco、そして今年4月に新しくオープンしたばかりの16th Street Factoryで2週間の研修を行いました。バレンシアにあるプロダクションのアットホームな感じは、蔵前と似ているところがありましたが、それに加えてスタッフの活気に溢れた雰囲気が印象的でした。クリスティーナ主導のプロダクションチームは、リードチョコレートメーカー(サンフランシスコのプロダクションチームでは、下からアプレンティス、チョコレートメーカー、リードチョコレートメーカー、シニアチョコレートメーカーと技術に応じて役職が決められている)以上の役職のスタッフの中から日替わりでリーダーが決められます。リーダーを中心にその日の生産枚数や選別量などの目標を決め、みんなでゴールを目指します。「やってやるぞー!」という団結力と、楽しみながらも一つ一つの作業を大切に行う姿勢、チーム内の信頼関係を感じました。 16th Street Factoryでは、カフェやファクトリーに加え、多様なチョコレートクラスやファクトリーツアーが毎日開催されていました。蔵前でもファクトリーツアー、Chocolate 101、Chocolate 201、クッキングクラスなどがありますが、こちらではChocolate 101やChocolate 201の内容をさらに細分化し、より深く追求するためのテイスティングやカカオの歴史に特化したクラス、カカオの買い付けを行うグレッグのソーシングクラスなどもありました。プライベートクラスの問い合わせも多いようで、ちょうどわたしが参加したのは、小中学生向けのファクトリーツアーとチョコレートのテイスティングを含めたクラスを合体させたような内容でした。 さらに、16th Street Factoryのカフェに併設されたショップには、たくさんの商品が陳列されています。所狭しと並んだアイテムの中には、ショコラティエとのコラボレーションなど、日本では販売してないものも多く、どれも目を引きました。中でも一番気になったのは、CHOCOLATE...

【レポート】Japan US Summit

【レポート】Japan US Summit

9月下旬に行われたダンデライオン・チョコレート Japan US Summitに参加するため、マネージャー以上のスタッフ総勢15名がサンフランシスコを訪問しました。Japan US Summitが開かれた目的は2つ。「日米のダンデライオン・チョコレートが一つの企業として、今後の方向性をすり合わせること」、「会社が大きくなり、メンバーも入れ替わったため、双方の理解やコミュニケーションを図ること」です。その時の様子を9月に入社したばかりの商品開発マネージャーの田中友歩がレポートします。 ダンデライオン・チョコレートが日本に上陸して約3年半。今回初めての試みとして、日本とアメリカのマネージャーとの Japan US Summit が開催されました。両国のメンバー共に興奮した面持ちで、今年の春にオープンしたばかりの Dandelion Chocolate 16th Street Factory に集まります。噂には聞いていましたが、本当に立派なFactoryで、カフェ、ファクトリー、ペストリー、オフィスとたくさんの機能が集約されています。チョコレートを作っている様子が見えるようになっていて、1日に何回ものワークショップが実施されています。 まずは、創業者であるトッドがダンデライオン・チョコレートの歴史やアイデンティティ(働く上で大事にすること)、ダンデライオン・チョコレートの未来やミッション(働く上での使命)について熱く語ります。続いてアメリカの各担当者によるソーシングレポートや品質管理、安全管理などのプレゼンテーションを受け、その後各セクションに別れてのミーティングにうつります。業務内容に応じて日米間でバディが組まれ、それぞれプロフェッショナルな内容の議論が交わされていきます。 日本とアメリカではニーズも異なります。そのため、ダンデライオン・チョコレートとしてのフィロソフィーを大切にしながらも、それぞれの文化に沿ったお店づくりや商品開発を心がけているのです。ペストリーチームでは、両国それぞれ開発した商品をテイスティングしあうなど、スキルチェンジも行われたようです。 店舗やペストリーキッチンはもちろんのこと、あまり今まで立ち入る機会のなかった倉庫や出荷現場も見学しましたが、規模の大きさにびっくりです。また、アメリカでは、担当も細かく別れていて、出荷担当者は梱包〜出荷作業をひとつずつ丁寧に行なっていますし、チョコレートバーのラッピング担当者は、ラベルシールの位置にズレがないか細かく検品も行なっています。 全体を通じて、プロ意識が高く、任された業務に対してプライドを持って取り組んでいることが垣間見れます。 期間中には、チョコレートのテイスティングも実施され、収穫年やカカオ比率の違いに加え、サンフランシスコと蔵前で作られたものの比較も行いました。シエラレオネ産カカオ豆から作られた2つのバー。同じ産地、同じ収穫年なのに、それぞれ味わいが異なり個性を感じられました。改めてチョコレートの奥深さを知ります。 上から収穫年、製造場所、カカオ豆の比率   Japan US Summit の合間には、サンフランシスコの街に市場調査にもでかけました。多種多様なBean to Barを取り扱うチョコレート専門店は圧巻...

【レポート】Japan US Summit

9月下旬に行われたダンデライオン・チョコレート Japan US Summitに参加するため、マネージャー以上のスタッフ総勢15名がサンフランシスコを訪問しました。Japan US Summitが開かれた目的は2つ。「日米のダンデライオン・チョコレートが一つの企業として、今後の方向性をすり合わせること」、「会社が大きくなり、メンバーも入れ替わったため、双方の理解やコミュニケーションを図ること」です。その時の様子を9月に入社したばかりの商品開発マネージャーの田中友歩がレポートします。 ダンデライオン・チョコレートが日本に上陸して約3年半。今回初めての試みとして、日本とアメリカのマネージャーとの Japan US Summit が開催されました。両国のメンバー共に興奮した面持ちで、今年の春にオープンしたばかりの Dandelion Chocolate 16th Street Factory に集まります。噂には聞いていましたが、本当に立派なFactoryで、カフェ、ファクトリー、ペストリー、オフィスとたくさんの機能が集約されています。チョコレートを作っている様子が見えるようになっていて、1日に何回ものワークショップが実施されています。 まずは、創業者であるトッドがダンデライオン・チョコレートの歴史やアイデンティティ(働く上で大事にすること)、ダンデライオン・チョコレートの未来やミッション(働く上での使命)について熱く語ります。続いてアメリカの各担当者によるソーシングレポートや品質管理、安全管理などのプレゼンテーションを受け、その後各セクションに別れてのミーティングにうつります。業務内容に応じて日米間でバディが組まれ、それぞれプロフェッショナルな内容の議論が交わされていきます。 日本とアメリカではニーズも異なります。そのため、ダンデライオン・チョコレートとしてのフィロソフィーを大切にしながらも、それぞれの文化に沿ったお店づくりや商品開発を心がけているのです。ペストリーチームでは、両国それぞれ開発した商品をテイスティングしあうなど、スキルチェンジも行われたようです。 店舗やペストリーキッチンはもちろんのこと、あまり今まで立ち入る機会のなかった倉庫や出荷現場も見学しましたが、規模の大きさにびっくりです。また、アメリカでは、担当も細かく別れていて、出荷担当者は梱包〜出荷作業をひとつずつ丁寧に行なっていますし、チョコレートバーのラッピング担当者は、ラベルシールの位置にズレがないか細かく検品も行なっています。 全体を通じて、プロ意識が高く、任された業務に対してプライドを持って取り組んでいることが垣間見れます。 期間中には、チョコレートのテイスティングも実施され、収穫年やカカオ比率の違いに加え、サンフランシスコと蔵前で作られたものの比較も行いました。シエラレオネ産カカオ豆から作られた2つのバー。同じ産地、同じ収穫年なのに、それぞれ味わいが異なり個性を感じられました。改めてチョコレートの奥深さを知ります。 上から収穫年、製造場所、カカオ豆の比率   Japan US Summit の合間には、サンフランシスコの街に市場調査にもでかけました。多種多様なBean to Barを取り扱うチョコレート専門店は圧巻...