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チョコレートを使用したCOEDOとのコラボレーションビール第3弾

チョコレートを使用したCOEDOとのコラボレーションビール第3弾

今年も、COEDOとのコラボレーションビール 第3弾「CHOCOLATE DUNKEL(チョコレート・デュンケル)」を数量限定にて、販売します。 2019年の「CHOCOLATE DUNKEL (チョコレート・デュンケル)」、2020年の「CHOCOLATE WEIZEN(チョコレート・ヴァイツェン)」に続くコラボレーション第3弾。本日1月13日(水)からダンデライオン・チョコレートのオンラインストアにて先行予約を開始いたします。今回は、COEDOクラフトビール醸造所に伺った際の様子や、醸造の現場にてお伺いした開発秘話をご紹介したいと思います。 1. COEDOのビールづくり COEDO(コエド)は、株式会社協同商事 コエドブルワリーが醸造する、日本を代表するクラフトビールメーカーのひとつです。色や味わいの異なる6種類のビールを定番として揃えることで、ビール本来の豊かな味わいと『ビールを自由に選ぶ』という新たな楽しみ方を提案しています。1996年に埼玉県川越市に創設されて以来、ビールの本場ドイツから工場の設備を輸入、またブラウマイスターを招聘し丁寧な醸造技術とともに、真摯なビール作りを続けています。現在は国内外の専門店やレストランでの提供を通し、日本のクラフトビールを国内だけでなく、欧米やアジア諸国にも広げています。2016年9月埼玉県東松山市に新設された「COEDOクラフトビール醸造所」を案内していただいたのは、クラフトビール共創チームの藤咲湖南さんと、カスタマーコミュニケーションチームの原田康平さん。 (左:原田さん、右:藤咲さん) さまざまなビールを開発するにあたり、原料となる麦芽やホップはその都度、商品に適した産地のものを数種類から厳選し使用しているそうです。素材の産地が変われば味わいにもバラエティが生まれるというのは、クラフトの醍醐味ですね。 そんなこだわりの麦芽から作るビールの素ともいうべき麦汁。その製造工程で残る「麦芽粕」は、これまで費用をかけて処分していたそうですが、現在では家畜の飼料として再利用しているそうです。 素材へのこだわりや職人の手作業、環境への配慮など、ダンデライオン・チョコレートが大事にしていることと重なる部分が多く、親近感を覚えました。 2. コラボレーションビールの開発者・藤咲さんについて 今回のコラボレーションビールの開発を担当したのは、前職はシステムエンジニアという異色の経歴をもち、COEDO随一の飲兵衛でもある藤咲さん。お話を伺うと、楽しそうにビールについて語ってくださいました。 SEになる以前はバーで働いていたこともあり、その頃から様々なお酒を嗜み、ビール同様、麦を原料とするウイスキーがお好きだそう。ビールの国際品評会の審査委員の資格まで持っている生粋のアルコールラバーです。好きなチョコレートもお酒が入ったチョコレートという徹底ぶりでした。藤咲さんがクラフトビールに注目し出した頃、手頃な価格で入手しやすいCOEDOのビールをよく飲んでいたそうです。そして前職を退職する際にCOEDOの求人を見つけたことがきっかけとなり、醸造家に転身しました。そんな藤咲さんがビールづくりにおいて大事にしていることは「品質」と「お客様目線」。COEDOのコンセプトとして、「強烈なる個性の追求ではなく、細部にまで目をくばり繊細なバランスをとる」という哲学があります。品評会の審査委員までこなすほど知識や味覚をもつ藤咲さんですが、ビールのことをお話しする様子はとても楽しそうで、多くのお客様にビールを楽しんで欲しいという想いが伝わり、COEDOのコンセプトを体現しているように感じました。 3. 「CHOCOLATE DUNKEL(チョコレート・デュンケル)」について 第3弾となる今回のコラボレーションビールは、第1弾と同じ「CHOCOLATE DUNKEL(チョコレート・デュンケル)」です。第1弾との大きな違いは3つあります。一つ目は「使用するチョコレートのカカオの産地」。第1弾はグレープフルーツのような果実感とキャラメルの風味が特徴のタンザニア産カカオを使用しましたが、今回はよりクラシックなチョコレート感があるドミニカ共和国産カカオを使用しています。今回の醸造所訪問の際、濾過された麦汁にチョコレートを投入する作業を、ダンデライオン・チョコレートのスタッフが実際に体験させていただきました。 (麦汁の中に粉砕したチョコレートを投入するダンデライオン・チョコレート古野真理子) 二つ目は「モルトの種類」。今回は、より濃い色合いのモルトを複数ブレンドすることで、飲みごたえが増し、麦芽の甘さとチョコレートとの相乗効果を狙っています。三つ目は「ホップガンの使用」。通常のビールは、仕込み後、貯酒タンクで発酵、冷却・熟成し、瓶や樽に充填されて出荷されます。今回のビールは充填の直前にホップガンという機器で3〜4時間、カカオニブを一緒に循環させることで、ビールにカカオの香りを添加しています。 昨年のコラボ第2弾「CHOCOLATE WEIZEN」も好評でしたが、ヴァイツェン(白ビール)にフルーティーなベリーズ産カカオを合わせ、いわゆる「チョコレート感」は控えめのビールだったため、Bean to Bar...

チョコレートを使用したCOEDOとのコラボレーションビール第3弾

今年も、COEDOとのコラボレーションビール 第3弾「CHOCOLATE DUNKEL(チョコレート・デュンケル)」を数量限定にて、販売します。 2019年の「CHOCOLATE DUNKEL (チョコレート・デュンケル)」、2020年の「CHOCOLATE WEIZEN(チョコレート・ヴァイツェン)」に続くコラボレーション第3弾。本日1月13日(水)からダンデライオン・チョコレートのオンラインストアにて先行予約を開始いたします。今回は、COEDOクラフトビール醸造所に伺った際の様子や、醸造の現場にてお伺いした開発秘話をご紹介したいと思います。 1. COEDOのビールづくり COEDO(コエド)は、株式会社協同商事 コエドブルワリーが醸造する、日本を代表するクラフトビールメーカーのひとつです。色や味わいの異なる6種類のビールを定番として揃えることで、ビール本来の豊かな味わいと『ビールを自由に選ぶ』という新たな楽しみ方を提案しています。1996年に埼玉県川越市に創設されて以来、ビールの本場ドイツから工場の設備を輸入、またブラウマイスターを招聘し丁寧な醸造技術とともに、真摯なビール作りを続けています。現在は国内外の専門店やレストランでの提供を通し、日本のクラフトビールを国内だけでなく、欧米やアジア諸国にも広げています。2016年9月埼玉県東松山市に新設された「COEDOクラフトビール醸造所」を案内していただいたのは、クラフトビール共創チームの藤咲湖南さんと、カスタマーコミュニケーションチームの原田康平さん。 (左:原田さん、右:藤咲さん) さまざまなビールを開発するにあたり、原料となる麦芽やホップはその都度、商品に適した産地のものを数種類から厳選し使用しているそうです。素材の産地が変われば味わいにもバラエティが生まれるというのは、クラフトの醍醐味ですね。 そんなこだわりの麦芽から作るビールの素ともいうべき麦汁。その製造工程で残る「麦芽粕」は、これまで費用をかけて処分していたそうですが、現在では家畜の飼料として再利用しているそうです。 素材へのこだわりや職人の手作業、環境への配慮など、ダンデライオン・チョコレートが大事にしていることと重なる部分が多く、親近感を覚えました。 2. コラボレーションビールの開発者・藤咲さんについて 今回のコラボレーションビールの開発を担当したのは、前職はシステムエンジニアという異色の経歴をもち、COEDO随一の飲兵衛でもある藤咲さん。お話を伺うと、楽しそうにビールについて語ってくださいました。 SEになる以前はバーで働いていたこともあり、その頃から様々なお酒を嗜み、ビール同様、麦を原料とするウイスキーがお好きだそう。ビールの国際品評会の審査委員の資格まで持っている生粋のアルコールラバーです。好きなチョコレートもお酒が入ったチョコレートという徹底ぶりでした。藤咲さんがクラフトビールに注目し出した頃、手頃な価格で入手しやすいCOEDOのビールをよく飲んでいたそうです。そして前職を退職する際にCOEDOの求人を見つけたことがきっかけとなり、醸造家に転身しました。そんな藤咲さんがビールづくりにおいて大事にしていることは「品質」と「お客様目線」。COEDOのコンセプトとして、「強烈なる個性の追求ではなく、細部にまで目をくばり繊細なバランスをとる」という哲学があります。品評会の審査委員までこなすほど知識や味覚をもつ藤咲さんですが、ビールのことをお話しする様子はとても楽しそうで、多くのお客様にビールを楽しんで欲しいという想いが伝わり、COEDOのコンセプトを体現しているように感じました。 3. 「CHOCOLATE DUNKEL(チョコレート・デュンケル)」について 第3弾となる今回のコラボレーションビールは、第1弾と同じ「CHOCOLATE DUNKEL(チョコレート・デュンケル)」です。第1弾との大きな違いは3つあります。一つ目は「使用するチョコレートのカカオの産地」。第1弾はグレープフルーツのような果実感とキャラメルの風味が特徴のタンザニア産カカオを使用しましたが、今回はよりクラシックなチョコレート感があるドミニカ共和国産カカオを使用しています。今回の醸造所訪問の際、濾過された麦汁にチョコレートを投入する作業を、ダンデライオン・チョコレートのスタッフが実際に体験させていただきました。 (麦汁の中に粉砕したチョコレートを投入するダンデライオン・チョコレート古野真理子) 二つ目は「モルトの種類」。今回は、より濃い色合いのモルトを複数ブレンドすることで、飲みごたえが増し、麦芽の甘さとチョコレートとの相乗効果を狙っています。三つ目は「ホップガンの使用」。通常のビールは、仕込み後、貯酒タンクで発酵、冷却・熟成し、瓶や樽に充填されて出荷されます。今回のビールは充填の直前にホップガンという機器で3〜4時間、カカオニブを一緒に循環させることで、ビールにカカオの香りを添加しています。 昨年のコラボ第2弾「CHOCOLATE WEIZEN」も好評でしたが、ヴァイツェン(白ビール)にフルーティーなベリーズ産カカオを合わせ、いわゆる「チョコレート感」は控えめのビールだったため、Bean to Bar...

2017/2018 ソーシングレポートを公開

2017/2018 ソーシングレポートを公開

例年公開している、ダンデライオン・チョコレートが取り扱うカカオ豆や生産者についてまとめた「ソーシングレポート」の2017/2018年版が、ついに完成しました。 ここ数年、ダンデライオン・チョコレートではカカオ豆の使用量や一緒に取り組む生産地が増えるなど、様々な大きな変化がありました。そのためこのレポートの内容もより深く濃い内容にすべく、今回は2017年と2018年をまとめたものを作成しています。このレポートの目的は、私たちがつくるチョコレートについて知っていただくことだけでなく、私たちがどんな生産者と取り組んでいるかを知っていただくためのものでもあります。今回、生産者自身にも監修いただき、なるべく生産者の立場で、本人が伝えたいことが伝わるように製作しました。完成までとても長い時間がかかりましたが、これまで以上に分かりやすく透明度の高いレポートになっています。今回は、このレポートをより楽しんでいただける”tips”をお伝えしたいと思います。 カカオ豆の「発酵、乾燥、物流」 今回、各生産地でカカオ豆がどのように発酵・乾燥され、どのような商流で私たちの手元に届くのか、分かりやすくイラストで表しています(16-19ページ)。 発酵工程には、ひな壇式(Tiered Boxes)、並べた木箱(Linear Boxes)、重ねた麻袋(Stacked Bags)、バスケット(Baskets)と様々な方法があります。同じく、乾燥工程も、乾燥デッキ(Raised Wooden Beds)やセメントの中庭(Cement Patios)を数日に分けて行ったり、直射日光やビニールハウスの中など、その生産地に合わせた方法で行われています。各生産地のページでは、詳しい工程や写真をご紹介していますが、どれが正解ということはなく、各生産者の技術や工夫によって、産地特有のフレーバーが出来上がります。 カカオの生産者も、カカオ農園と発酵・乾燥施設が同じ団体であったり、数十人のカカオ農家から生のカカオを購入して、別の発酵・乾燥施設で加工している場合もあります。いずれにせよ、このレポートからは「誰がカカオ(実)を生産して、誰がカカオ豆(種)に加工して、誰が私たちの手元に届けてくれるのか」が明確に分かるようになっています。 新しく加わった生産地 前回の2016年版のものから新しく加わった産地は、下記になります。アナマライ, インド(オンライン&表参道店限定・ガトーショコラに使用)ベンチェ, ベトナム(70%チョコレートバーで販売中)ゴーラ・レインフォレスト, シエラレオネ(表参道店限定・オペラに使用)ハシエンダ・アズール, コスタリカ(70%・85%チョコレートバーで販売中)トゥマコ, コロンビア(日本では使用なし)ワンプゥ, ホンジュラス(70%チョコレートバーで販売中)通常、私たちがカカオ生産者と知り合ってから実際の購入に至るまでには、約2-3年かかります。私たちが彼らのことを知るだけでなく、彼らにも私たちのことを知っていただき、一度取引を始めたらなるべく長く継続的に購入できるように、信頼関係を築いてから購入するようにしているからです。今回は日本でもお馴染みのCacao Hunters や、同じチョコレートメーカーでもあるMarou、ダンデライオン・チョコレートがカカオ豆生産のアドバイスを行ってきた生産者など、多様な生産地をご紹介しています。 カカオの用語集「GLOSSARY」 最後のページですが、このレポートを読み込むために重要なコーナー、カカオの用語集(112-113ページ)も忘れずにご一読ください。「カカオ」と「ココア」の使い分けや、「カカオ農家」と「カカオ生産者」の違いなど、カカオ豆の生産に関係するマニアックな単語が並んでいます。これを覚えれば、いつでもカカオ農園に行って生産者と対等に会話が出来ると思いますよ。 最後に カカオは、奴隷制度や児童労働の問題が何かと取り上げられる作物ではありますが、このレポートに登場する多くのカカオ農家や生産者は、そのような環境下では働いていません。どうしたらより良いカカオが栽培出来るか、発酵工程を日々工夫し、誇りを持って働いている方々ばかりです。ぜひ、彼らの取り組みを知っていただけると嬉しいです。このレポートにも書かれていますが、スペシャルティカカオ産業は、想像以上に早いスピードで成長しています。この市場が順調に育っていくためには、より多くのチョコレートメーカーが、プレミアム価格でカカオ豆を購入する必要がありますが、現時点では、カカオ生産者たちが製品を売り切るのに苦労している状況もあります。私たちも、より多くのお客様にチョコレートを届けることで、より多くのカカオ豆を使用できるように、様々な商品を展開していきたいと考えています。最後になりましたが、チョコレートやカカオにまつわるワークショップも随時開催しておりますので、もっとチョコレートについて知ってみたいと思った方は、ぜひご参加ください。詳細・空き状況確認、お申し込みはPeatixから

2017/2018 ソーシングレポートを公開

例年公開している、ダンデライオン・チョコレートが取り扱うカカオ豆や生産者についてまとめた「ソーシングレポート」の2017/2018年版が、ついに完成しました。 ここ数年、ダンデライオン・チョコレートではカカオ豆の使用量や一緒に取り組む生産地が増えるなど、様々な大きな変化がありました。そのためこのレポートの内容もより深く濃い内容にすべく、今回は2017年と2018年をまとめたものを作成しています。このレポートの目的は、私たちがつくるチョコレートについて知っていただくことだけでなく、私たちがどんな生産者と取り組んでいるかを知っていただくためのものでもあります。今回、生産者自身にも監修いただき、なるべく生産者の立場で、本人が伝えたいことが伝わるように製作しました。完成までとても長い時間がかかりましたが、これまで以上に分かりやすく透明度の高いレポートになっています。今回は、このレポートをより楽しんでいただける”tips”をお伝えしたいと思います。 カカオ豆の「発酵、乾燥、物流」 今回、各生産地でカカオ豆がどのように発酵・乾燥され、どのような商流で私たちの手元に届くのか、分かりやすくイラストで表しています(16-19ページ)。 発酵工程には、ひな壇式(Tiered Boxes)、並べた木箱(Linear Boxes)、重ねた麻袋(Stacked Bags)、バスケット(Baskets)と様々な方法があります。同じく、乾燥工程も、乾燥デッキ(Raised Wooden Beds)やセメントの中庭(Cement Patios)を数日に分けて行ったり、直射日光やビニールハウスの中など、その生産地に合わせた方法で行われています。各生産地のページでは、詳しい工程や写真をご紹介していますが、どれが正解ということはなく、各生産者の技術や工夫によって、産地特有のフレーバーが出来上がります。 カカオの生産者も、カカオ農園と発酵・乾燥施設が同じ団体であったり、数十人のカカオ農家から生のカカオを購入して、別の発酵・乾燥施設で加工している場合もあります。いずれにせよ、このレポートからは「誰がカカオ(実)を生産して、誰がカカオ豆(種)に加工して、誰が私たちの手元に届けてくれるのか」が明確に分かるようになっています。 新しく加わった生産地 前回の2016年版のものから新しく加わった産地は、下記になります。アナマライ, インド(オンライン&表参道店限定・ガトーショコラに使用)ベンチェ, ベトナム(70%チョコレートバーで販売中)ゴーラ・レインフォレスト, シエラレオネ(表参道店限定・オペラに使用)ハシエンダ・アズール, コスタリカ(70%・85%チョコレートバーで販売中)トゥマコ, コロンビア(日本では使用なし)ワンプゥ, ホンジュラス(70%チョコレートバーで販売中)通常、私たちがカカオ生産者と知り合ってから実際の購入に至るまでには、約2-3年かかります。私たちが彼らのことを知るだけでなく、彼らにも私たちのことを知っていただき、一度取引を始めたらなるべく長く継続的に購入できるように、信頼関係を築いてから購入するようにしているからです。今回は日本でもお馴染みのCacao Hunters や、同じチョコレートメーカーでもあるMarou、ダンデライオン・チョコレートがカカオ豆生産のアドバイスを行ってきた生産者など、多様な生産地をご紹介しています。 カカオの用語集「GLOSSARY」 最後のページですが、このレポートを読み込むために重要なコーナー、カカオの用語集(112-113ページ)も忘れずにご一読ください。「カカオ」と「ココア」の使い分けや、「カカオ農家」と「カカオ生産者」の違いなど、カカオ豆の生産に関係するマニアックな単語が並んでいます。これを覚えれば、いつでもカカオ農園に行って生産者と対等に会話が出来ると思いますよ。 最後に カカオは、奴隷制度や児童労働の問題が何かと取り上げられる作物ではありますが、このレポートに登場する多くのカカオ農家や生産者は、そのような環境下では働いていません。どうしたらより良いカカオが栽培出来るか、発酵工程を日々工夫し、誇りを持って働いている方々ばかりです。ぜひ、彼らの取り組みを知っていただけると嬉しいです。このレポートにも書かれていますが、スペシャルティカカオ産業は、想像以上に早いスピードで成長しています。この市場が順調に育っていくためには、より多くのチョコレートメーカーが、プレミアム価格でカカオ豆を購入する必要がありますが、現時点では、カカオ生産者たちが製品を売り切るのに苦労している状況もあります。私たちも、より多くのお客様にチョコレートを届けることで、より多くのカカオ豆を使用できるように、様々な商品を展開していきたいと考えています。最後になりましたが、チョコレートやカカオにまつわるワークショップも随時開催しておりますので、もっとチョコレートについて知ってみたいと思った方は、ぜひご参加ください。詳細・空き状況確認、お申し込みはPeatixから

ファクトリー&カフェ 蔵前 リニューアルオープンのお知らせ

ファクトリー&カフェ 蔵前 リニューアルオープンのお知らせ

いつもダンデライオン・チョコレートをご利用いただきありがとうございます。2020年12月18日、ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前の1Fショップエリアが拡大し、装い新たにオープンいたします。 新しくなった1Fショップエリアでは、定番人気であるチョコレートバーをはじめ、ギフトにも最適なバラエティあふれる商品ラインナップを取り揃えているほか、ダンデライオン・チョコレートが世界各国からダイレクトトレードで輸入したカカオ豆を使っている日本のクラフトチョコレートメーカーによるバーを厳選してご紹介しています。カフェとは別にショップ専用でのお会計が可能となることで、よりBean to Bar チョコレートの楽しさをゆっくりと探求できるエリアに生まれ変わりました。ぜひ、この機会にお立ち寄りください。ダンデライオン・チョコレート・ジャパン

ファクトリー&カフェ 蔵前 リニューアルオープンのお知らせ

いつもダンデライオン・チョコレートをご利用いただきありがとうございます。2020年12月18日、ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前の1Fショップエリアが拡大し、装い新たにオープンいたします。 新しくなった1Fショップエリアでは、定番人気であるチョコレートバーをはじめ、ギフトにも最適なバラエティあふれる商品ラインナップを取り揃えているほか、ダンデライオン・チョコレートが世界各国からダイレクトトレードで輸入したカカオ豆を使っている日本のクラフトチョコレートメーカーによるバーを厳選してご紹介しています。カフェとは別にショップ専用でのお会計が可能となることで、よりBean to Bar チョコレートの楽しさをゆっくりと探求できるエリアに生まれ変わりました。ぜひ、この機会にお立ち寄りください。ダンデライオン・チョコレート・ジャパン

日本上陸5周年を記念した限定アイテムと2021年バレンタインデーコレクションを発表

日本上陸5周年を記念した限定アイテムと2021年バレンタインデーコレクションを発表

2016年2月11日、東京・蔵前にブランド初の海外出店として、「ファクトリー&カフェ蔵前」をオープンしたダンデライオン・チョコレートは、2021年2月にブランド日本上陸5周年を迎えます。それを記念して、初のカカオ100%のチョコレート・バーとなる「ハシエンダ・アズール, コスタリカ 100%」と、Bean to Bar チョコレートの魅力を最大限に引き出した「ボンボンショコラ 6個詰め合わせ」を数量限定にて販売いたします。この5年間の日本での営みの中で育まれた想いを形にした、いずれもアニバーサリーイヤーにふさわしい限定アイテムです。また、2021年バレンタインデーコレクションも同時に発表いたします。Bean to Bar チョコレートならではの贈り物として定番人気の「カヌレ」と「チョコレート・コレクション」が装いを新たにリニューアルされます。他にも、2020年秋の販売開始以来、ご好評をいただいている「アーモンドチョコレート」と「レーズンチョコレート」をセットにした「アーモンド&レーズンチョコレート 詰め合わせ」、ダンデライオン・チョコレートで不動の人気を誇る「ガトーショコラ」、そして、季節を問わず定番商品として愛されている「クッキーアソートメント」もバレンタインデーのギフトにおすすめです。2021年のバレンタインデーは、大切な方や、ご家族、ご友人、日頃お世話になっている方、そしてご自身にも、ダンデライオン・チョコレートならではのアイテムを贈ってみてはいかがでしょうか。 5th year anniversary Items ハシエンダ・アズール, コスタリカ 100%【数量限定】ダンデライオン・チョコレート日本上陸5周年を記念した、カカオ豆100%のチョコレートバーです。日本1号店の「ファクトリー&カフェ蔵前」がオープンした当時は、まだBean to Bar チョコレートやカカオ比率の高いチョコレートの認知が浅かったために開発を見合わせていましたが、この5年間でBean to Bar チョコレート市場も確実に広がりを見せています。そこでこのタイミングで、ダンデライオン・チョコレートの日本における5年間の営みの中で培った経験と技術を生かし、「本当に美味しいカカオ豆100%のチョコレート」を開発いたしました。ダンデライオン・チョコレートでは、通常はカカオ豆の産地ごとにローストプロファイラーと呼ばれる担当者(チョコレートメーカー)を決め、カカオ豆の持っている独特のフレーバーやニュアンスを最大限に引き出すべく開発を進めますが、今回は初めて東京・蔵前のチョコレートメーカー9名全員でプロファイリングを行なうことで、思い出深い一枚に仕上がりました。 カカオ豆の産地:ハシエンダ・アズール, コスタリカ 内容量:56g 価格:1,500円(税別)販売開始時期:2021年2月1日(予定)販売店舗:ファクトリー&カフェ蔵前、伊勢外宮店、表参道店、名古屋 POP-UP STORE、オンラインストア*数量限定につき、完売時点で販売終了となります。 ボンボンショコラ...

日本上陸5周年を記念した限定アイテムと2021年バレンタインデーコレクションを発表

2016年2月11日、東京・蔵前にブランド初の海外出店として、「ファクトリー&カフェ蔵前」をオープンしたダンデライオン・チョコレートは、2021年2月にブランド日本上陸5周年を迎えます。それを記念して、初のカカオ100%のチョコレート・バーとなる「ハシエンダ・アズール, コスタリカ 100%」と、Bean to Bar チョコレートの魅力を最大限に引き出した「ボンボンショコラ 6個詰め合わせ」を数量限定にて販売いたします。この5年間の日本での営みの中で育まれた想いを形にした、いずれもアニバーサリーイヤーにふさわしい限定アイテムです。また、2021年バレンタインデーコレクションも同時に発表いたします。Bean to Bar チョコレートならではの贈り物として定番人気の「カヌレ」と「チョコレート・コレクション」が装いを新たにリニューアルされます。他にも、2020年秋の販売開始以来、ご好評をいただいている「アーモンドチョコレート」と「レーズンチョコレート」をセットにした「アーモンド&レーズンチョコレート 詰め合わせ」、ダンデライオン・チョコレートで不動の人気を誇る「ガトーショコラ」、そして、季節を問わず定番商品として愛されている「クッキーアソートメント」もバレンタインデーのギフトにおすすめです。2021年のバレンタインデーは、大切な方や、ご家族、ご友人、日頃お世話になっている方、そしてご自身にも、ダンデライオン・チョコレートならではのアイテムを贈ってみてはいかがでしょうか。 5th year anniversary Items ハシエンダ・アズール, コスタリカ 100%【数量限定】ダンデライオン・チョコレート日本上陸5周年を記念した、カカオ豆100%のチョコレートバーです。日本1号店の「ファクトリー&カフェ蔵前」がオープンした当時は、まだBean to Bar チョコレートやカカオ比率の高いチョコレートの認知が浅かったために開発を見合わせていましたが、この5年間でBean to Bar チョコレート市場も確実に広がりを見せています。そこでこのタイミングで、ダンデライオン・チョコレートの日本における5年間の営みの中で培った経験と技術を生かし、「本当に美味しいカカオ豆100%のチョコレート」を開発いたしました。ダンデライオン・チョコレートでは、通常はカカオ豆の産地ごとにローストプロファイラーと呼ばれる担当者(チョコレートメーカー)を決め、カカオ豆の持っている独特のフレーバーやニュアンスを最大限に引き出すべく開発を進めますが、今回は初めて東京・蔵前のチョコレートメーカー9名全員でプロファイリングを行なうことで、思い出深い一枚に仕上がりました。 カカオ豆の産地:ハシエンダ・アズール, コスタリカ 内容量:56g 価格:1,500円(税別)販売開始時期:2021年2月1日(予定)販売店舗:ファクトリー&カフェ蔵前、伊勢外宮店、表参道店、名古屋 POP-UP STORE、オンラインストア*数量限定につき、完売時点で販売終了となります。 ボンボンショコラ...

ダンデライオン・チョコレートがなぜ「きび砂糖」を使うのか

ダンデライオン・チョコレートがなぜ「きび砂糖」を使うのか

こんにちは。ダンデライオン・チョコレートで「チョコレート・エクスペリエンス」という部署を担当している伴野智映子です。普段はオンラインワークショップの講師として、皆さんにチョコレートの魅力や奥深さをお伝えしています。ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバーの原材料はたった2つ、「カカオ豆」と「きび砂糖」です。カカオに関しては、ダンデライオン・チョコレートでは、生産地を必ず訪れ、その農園で過ごしお互いを知り、信頼関係が構築された上で購入することにしています。カカオに関するお話はこれまでもしてきましたが、もう一つの原材料、きび砂糖についても、同じ信念を持って使用しています。チョコレートの原材料であるカカオと砂糖、どちらも「児童労働」や「奴隷制度」といった言葉が付いて回る作物です。近年ではSDGsの観点からも、このような作物を使用していない食べ物を選ぶお客様も増えています。今回はこの「きび砂糖」について、どのようなきび砂糖なのか、なぜこの砂糖を使用しているのか、についてお話したいと思います。 1. 使用しているきび砂糖について 私たちが使用しているきび砂糖は「Native」というブラジルのオーガニックのきび砂糖です。ブラジルは砂糖の輸出国としては4番目、世界の輸出量の25%を占めるそうです。 このきび砂糖はアメリカのBean to Bar 業界では有名なメーカーで、マサチューセッツ州のTaza Chocolate、カルフォルニア州のParliament Chocolate、ハワイのManoa Chocolate も使用しています。(ちなみにダンデライオン・チョコレートは同じカルフォルニア州(サンタ・バーバラ)にあるTwenty-Four Blackbirds Chocolate に紹介してもらい、このきび砂糖を使用することにしました)この砂糖は、Native Green Cane Project という、世界で最初のオーガニック認証を受けたさとうきび畑で作られています。砂糖以外を含む世界最大のオーガニック商品のプロジェクトでもあり、オーガニックシュガー市場の1/3を占めると言われています。1987年に立ち上がったこのプロジェクトの目的は、自己持続型のさとうきび生産体制を確立することによって、作物の栽培自体が環境や自然を保護する役割を果たせるようになることです。さとうきびは収穫する際、上の葉の部分を焼き、残った下のきびの部分を刈り取り取る焼き畑農法が主流であり、大気汚染や公害を引き起こすとして問題になっています。また、砂糖は歴史的にも、砂糖プランテーション拡大のために黒人奴隷を大量投入した背景があり、さとうきび栽培には強制労働や奴隷問題が付いて回ります。このような問題を解決すべく、Native Green Cane Project が発足し、オーガニックシュガーの生産に着手しました。まず、焼き畑農法を行わないために採用したものが、特殊な収穫機です。さとうきびを収穫しながら外側の葉の部分をそぎ落とすため、焼き畑農法も、大量の労働者も必要ありません。タイヤはクッション性が高く畑を傷つけにくいようにし、収穫機にはエアコンも完備し、暑い中で作業を行う従業員に配慮したつくりになっています。 出典:Native そぎ落とした部分はそのまま土に戻し、腐葉土として土の栄養分になります。Native Green Cane Project は1997年にオーガニック認証を取得し、現在は圧搾後のさとうきびの残渣に菌類をふりかけて肥料にしたり、砂糖を沸騰させるときに発生する熱を利用して近隣の都市に電力として供給したり、蒸留する際に発生するエタノールをトラックや車に利用するなど、さとうきびを余す事なく利用したエコシステムを構築しています。 さとうきび畑は単一栽培による土壌の劣化、動植物の衰退、環境問題についても指摘されることがありますが、ここでは5つの農地を順番に使用しながら、土を休ませ環境に配慮した設計になっています。この手法により、現在340種類の哺乳類鳥類、爬虫類、両生類、哺乳類が生息する、まさに”green...

ダンデライオン・チョコレートがなぜ「きび砂糖」を使うのか

こんにちは。ダンデライオン・チョコレートで「チョコレート・エクスペリエンス」という部署を担当している伴野智映子です。普段はオンラインワークショップの講師として、皆さんにチョコレートの魅力や奥深さをお伝えしています。ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバーの原材料はたった2つ、「カカオ豆」と「きび砂糖」です。カカオに関しては、ダンデライオン・チョコレートでは、生産地を必ず訪れ、その農園で過ごしお互いを知り、信頼関係が構築された上で購入することにしています。カカオに関するお話はこれまでもしてきましたが、もう一つの原材料、きび砂糖についても、同じ信念を持って使用しています。チョコレートの原材料であるカカオと砂糖、どちらも「児童労働」や「奴隷制度」といった言葉が付いて回る作物です。近年ではSDGsの観点からも、このような作物を使用していない食べ物を選ぶお客様も増えています。今回はこの「きび砂糖」について、どのようなきび砂糖なのか、なぜこの砂糖を使用しているのか、についてお話したいと思います。 1. 使用しているきび砂糖について 私たちが使用しているきび砂糖は「Native」というブラジルのオーガニックのきび砂糖です。ブラジルは砂糖の輸出国としては4番目、世界の輸出量の25%を占めるそうです。 このきび砂糖はアメリカのBean to Bar 業界では有名なメーカーで、マサチューセッツ州のTaza Chocolate、カルフォルニア州のParliament Chocolate、ハワイのManoa Chocolate も使用しています。(ちなみにダンデライオン・チョコレートは同じカルフォルニア州(サンタ・バーバラ)にあるTwenty-Four Blackbirds Chocolate に紹介してもらい、このきび砂糖を使用することにしました)この砂糖は、Native Green Cane Project という、世界で最初のオーガニック認証を受けたさとうきび畑で作られています。砂糖以外を含む世界最大のオーガニック商品のプロジェクトでもあり、オーガニックシュガー市場の1/3を占めると言われています。1987年に立ち上がったこのプロジェクトの目的は、自己持続型のさとうきび生産体制を確立することによって、作物の栽培自体が環境や自然を保護する役割を果たせるようになることです。さとうきびは収穫する際、上の葉の部分を焼き、残った下のきびの部分を刈り取り取る焼き畑農法が主流であり、大気汚染や公害を引き起こすとして問題になっています。また、砂糖は歴史的にも、砂糖プランテーション拡大のために黒人奴隷を大量投入した背景があり、さとうきび栽培には強制労働や奴隷問題が付いて回ります。このような問題を解決すべく、Native Green Cane Project が発足し、オーガニックシュガーの生産に着手しました。まず、焼き畑農法を行わないために採用したものが、特殊な収穫機です。さとうきびを収穫しながら外側の葉の部分をそぎ落とすため、焼き畑農法も、大量の労働者も必要ありません。タイヤはクッション性が高く畑を傷つけにくいようにし、収穫機にはエアコンも完備し、暑い中で作業を行う従業員に配慮したつくりになっています。 出典:Native そぎ落とした部分はそのまま土に戻し、腐葉土として土の栄養分になります。Native Green Cane Project は1997年にオーガニック認証を取得し、現在は圧搾後のさとうきびの残渣に菌類をふりかけて肥料にしたり、砂糖を沸騰させるときに発生する熱を利用して近隣の都市に電力として供給したり、蒸留する際に発生するエタノールをトラックや車に利用するなど、さとうきびを余す事なく利用したエコシステムを構築しています。 さとうきび畑は単一栽培による土壌の劣化、動植物の衰退、環境問題についても指摘されることがありますが、ここでは5つの農地を順番に使用しながら、土を休ませ環境に配慮した設計になっています。この手法により、現在340種類の哺乳類鳥類、爬虫類、両生類、哺乳類が生息する、まさに”green...

ヒトの味覚とテイスティング〜チョコレートの味わいは人それぞれ〜

ヒトの味覚とテイスティング〜チョコレートの味わいは人それぞれ〜

こんにちは。ダンデライオン・チョコレートで「チョコレート・エクスペリエンス」という部署を担当している伴野智映子です。普段はオンラインワークショップの講師として、皆さんにチョコレートの魅力や奥深さをお伝えしています。最近目にする機会が増えたBean to Bar チョコレートですが、商品説明に例えばこのようなフレーバーノートの説明が記載されているのを、見かけたことはないでしょうか? 「フレーバー:はちみつ、フレッシュピーチ、ホームメードファッジ」 ワインやコーヒーでも見かける様々なフレーバーワード。お客様にとっては購入時のヒントにもなりますが、逆になんのことか疑問を抱いてしまう方もいるかもしれません。「チョコレートを食べているのに、フレッシュピーチなんて感じる?」「言われてみればそうかもしれないけど、何も言われずに食べたら気づかなそう」「そんなに舌が良い方ではないから違いが分からなそう」実は、私もそう思っていた中の一人です。ちなみに、私が栄養学を学んだ大学で行った味覚テスト(水に微量に含まれている五味「甘味・塩味・酸味・苦味・うま味」成分を当てるテスト)では、塩味と苦味しか分かりませんでした。これまでの職場では開発担当の経験もありますが、上司に「これは美味しい」と褒められたことは一度もなく、自分には味覚センスがない、と思っていました。そんな私でもチョコレートは楽しめるので、安心してください。究極を言えば、自分が「おお!これなんか分からないけど美味しい!」と思えればいいのです。 違う環境で育てば、違う舌を持ち、違うフレーバーを感じる 自分が感じるフレーバーは、必ずしも周りと一緒とは限りません。なぜならそれは、皆それぞれ違う舌を持っているから。同じ環境で同じものをずっと一緒に食していない限り、同じ感じ方はできません。なので、自由に美味しく食べていただければ、それで良いと思います。チョコレートをテイスティングする際、私たちは必ず一緒に食べ、意見交換をしていますが、その中で感じたことは、味の表現は「普段自分が食べ慣れている味に例えやすい」ということでした。私たちのチームでは、ダンデライオン・チョコレートのサンフランシスコ本店から来日した、アメリカ人のスタッフが一緒に働いていました。アメリカ人は相対的に見ると、ナッツ類をよく食べます(少なくとも日本人よりは)。そのため、ナッツ類の表現を非常に多く持っています。「くるみ」「アーモンド」「ピスタチオ」「ピーカンナッツ」「マカダミアナッツ」・・・とナッツの中でも違いをより的確に表現します。日本人はというと、どうやらアメリカ人のいう「ナッツ」が「豆」に置き換わる傾向がありました。「大豆」「きな粉」「味噌」「納豆くさい」等の「豆」関連のワードが多くなります。「砂糖の甘さ」の表現でも、アメリカでは「ブラウンシュガー」「ファッジ」「カラメル」になるところが、日本だと「黒糖」「和三盆」になったりします。例えば、チョコレートのフレーバーに「軽く炙ったナッツ」と記載されていても、人によっては「きな粉」なのかもしれない。「ファッジブラウニー」は「黒糖」の感覚に近いのかもしれません。そう思うと、急に親近感が沸きませんか?記載通りのフレーバーを感じなくても、自由に感じていいんだな、と思えると思います。 チョコレートをテイスティングしてみよう 「チョコレートの味わいを感じるにはどうしたらいいですか?」と聞かれることがあります。テイスティングの方法も様々な方法がありますが、これだけ守れば大丈夫です。「小指の第一関節くらいの大きさ」のチョコレートを「ボリボリ噛まずに」食べてみてください。小さすぎるとフレーバーが分かりにくく、大きすぎると噛まないといけない。なのでサイズは1-2cmくらい(厚みにもよりますが)がおすすめです。 そして、ボリボリ噛んでしまうとフレーバーを感じられないままチョコレートが喉を通ってしまうので、飴を舐める感覚で。私は空気と触れると香りを感じやすいので、たまに鼻から息を吸って口に空気を含ませたりしています。あとは、下を見つめてものすごく真剣に味わっていると疲れるので、なるべく遠くをぼーっと眺めながら味わっています。蔵前のお店でテイスティングをする時は、お向かいにある精華公園の様子を見ています。 「色」をイメージすることもあります。「このチョコレート、色に例えると緑っぽいな」と感じたら、「あ、ハーブかな」「葉が生い茂った森かな」「抹茶のえぐ味に近いのか」と想像していきます(ちょっと連想ゲームみたいですね)。 テイスティングしたチョコレートを「人」に例えて、フレーバーのイメージを膨らませる人もいます。「バリバリ働くキャリアウーマンみたい」という想像を抱かせるチョコレートなら、「レモンのようなはっきりとした酸味」や「ベリーの中でも甘いイチゴではなくクランベリー」といったように。ワークショップではもう少し掘り下げてテイスティングの方法をお伝えしていますが、普段チョコレートを食べるシーンで「よし!どんな味わいか探ってやるぞ!」ということもないと思います。堅苦しく考えず、美味しく食べていただければ良いので、何気なく食べてふと「あ、なんか美味しい」と思えるのが一番です。チョコレートの味わいは、その時の自分の気持ちや体調、気候によっても変わります。「これが正解」というのはないので、まずはひとかけら食べて「あ、美味しい」と思って笑顔になっていただけると嬉しいです。 普段はこんなふうに和気あいあいと、他のメーカーのBean to Bar チョコレートを皆でテイスティングすることも。最後になりましたが、チョコレートやカカオにまつわるワークショップを随時開催しておりますので、もっとチョコレートについて知ってみたいと思った方は、ぜひご参加ください。詳細・空き状況確認、お申し込みはPeatixから 関連商品 チョコレートバー各種¥1,296(税込)シングルオリジンカカオ豆とオーガニックのケインシュガー(きび砂糖)の2種類だけで作られたチョコレートバー。個性豊かなシングルオリジンのカカオ豆は、私たちが開発した独自の焙煎を行うことで、それぞれの豆が持っている独特のフレーバーやニュアンスを引き出しています。

ヒトの味覚とテイスティング〜チョコレートの味わいは人それぞれ〜

こんにちは。ダンデライオン・チョコレートで「チョコレート・エクスペリエンス」という部署を担当している伴野智映子です。普段はオンラインワークショップの講師として、皆さんにチョコレートの魅力や奥深さをお伝えしています。最近目にする機会が増えたBean to Bar チョコレートですが、商品説明に例えばこのようなフレーバーノートの説明が記載されているのを、見かけたことはないでしょうか? 「フレーバー:はちみつ、フレッシュピーチ、ホームメードファッジ」 ワインやコーヒーでも見かける様々なフレーバーワード。お客様にとっては購入時のヒントにもなりますが、逆になんのことか疑問を抱いてしまう方もいるかもしれません。「チョコレートを食べているのに、フレッシュピーチなんて感じる?」「言われてみればそうかもしれないけど、何も言われずに食べたら気づかなそう」「そんなに舌が良い方ではないから違いが分からなそう」実は、私もそう思っていた中の一人です。ちなみに、私が栄養学を学んだ大学で行った味覚テスト(水に微量に含まれている五味「甘味・塩味・酸味・苦味・うま味」成分を当てるテスト)では、塩味と苦味しか分かりませんでした。これまでの職場では開発担当の経験もありますが、上司に「これは美味しい」と褒められたことは一度もなく、自分には味覚センスがない、と思っていました。そんな私でもチョコレートは楽しめるので、安心してください。究極を言えば、自分が「おお!これなんか分からないけど美味しい!」と思えればいいのです。 違う環境で育てば、違う舌を持ち、違うフレーバーを感じる 自分が感じるフレーバーは、必ずしも周りと一緒とは限りません。なぜならそれは、皆それぞれ違う舌を持っているから。同じ環境で同じものをずっと一緒に食していない限り、同じ感じ方はできません。なので、自由に美味しく食べていただければ、それで良いと思います。チョコレートをテイスティングする際、私たちは必ず一緒に食べ、意見交換をしていますが、その中で感じたことは、味の表現は「普段自分が食べ慣れている味に例えやすい」ということでした。私たちのチームでは、ダンデライオン・チョコレートのサンフランシスコ本店から来日した、アメリカ人のスタッフが一緒に働いていました。アメリカ人は相対的に見ると、ナッツ類をよく食べます(少なくとも日本人よりは)。そのため、ナッツ類の表現を非常に多く持っています。「くるみ」「アーモンド」「ピスタチオ」「ピーカンナッツ」「マカダミアナッツ」・・・とナッツの中でも違いをより的確に表現します。日本人はというと、どうやらアメリカ人のいう「ナッツ」が「豆」に置き換わる傾向がありました。「大豆」「きな粉」「味噌」「納豆くさい」等の「豆」関連のワードが多くなります。「砂糖の甘さ」の表現でも、アメリカでは「ブラウンシュガー」「ファッジ」「カラメル」になるところが、日本だと「黒糖」「和三盆」になったりします。例えば、チョコレートのフレーバーに「軽く炙ったナッツ」と記載されていても、人によっては「きな粉」なのかもしれない。「ファッジブラウニー」は「黒糖」の感覚に近いのかもしれません。そう思うと、急に親近感が沸きませんか?記載通りのフレーバーを感じなくても、自由に感じていいんだな、と思えると思います。 チョコレートをテイスティングしてみよう 「チョコレートの味わいを感じるにはどうしたらいいですか?」と聞かれることがあります。テイスティングの方法も様々な方法がありますが、これだけ守れば大丈夫です。「小指の第一関節くらいの大きさ」のチョコレートを「ボリボリ噛まずに」食べてみてください。小さすぎるとフレーバーが分かりにくく、大きすぎると噛まないといけない。なのでサイズは1-2cmくらい(厚みにもよりますが)がおすすめです。 そして、ボリボリ噛んでしまうとフレーバーを感じられないままチョコレートが喉を通ってしまうので、飴を舐める感覚で。私は空気と触れると香りを感じやすいので、たまに鼻から息を吸って口に空気を含ませたりしています。あとは、下を見つめてものすごく真剣に味わっていると疲れるので、なるべく遠くをぼーっと眺めながら味わっています。蔵前のお店でテイスティングをする時は、お向かいにある精華公園の様子を見ています。 「色」をイメージすることもあります。「このチョコレート、色に例えると緑っぽいな」と感じたら、「あ、ハーブかな」「葉が生い茂った森かな」「抹茶のえぐ味に近いのか」と想像していきます(ちょっと連想ゲームみたいですね)。 テイスティングしたチョコレートを「人」に例えて、フレーバーのイメージを膨らませる人もいます。「バリバリ働くキャリアウーマンみたい」という想像を抱かせるチョコレートなら、「レモンのようなはっきりとした酸味」や「ベリーの中でも甘いイチゴではなくクランベリー」といったように。ワークショップではもう少し掘り下げてテイスティングの方法をお伝えしていますが、普段チョコレートを食べるシーンで「よし!どんな味わいか探ってやるぞ!」ということもないと思います。堅苦しく考えず、美味しく食べていただければ良いので、何気なく食べてふと「あ、なんか美味しい」と思えるのが一番です。チョコレートの味わいは、その時の自分の気持ちや体調、気候によっても変わります。「これが正解」というのはないので、まずはひとかけら食べて「あ、美味しい」と思って笑顔になっていただけると嬉しいです。 普段はこんなふうに和気あいあいと、他のメーカーのBean to Bar チョコレートを皆でテイスティングすることも。最後になりましたが、チョコレートやカカオにまつわるワークショップを随時開催しておりますので、もっとチョコレートについて知ってみたいと思った方は、ぜひご参加ください。詳細・空き状況確認、お申し込みはPeatixから 関連商品 チョコレートバー各種¥1,296(税込)シングルオリジンカカオ豆とオーガニックのケインシュガー(きび砂糖)の2種類だけで作られたチョコレートバー。個性豊かなシングルオリジンのカカオ豆は、私たちが開発した独自の焙煎を行うことで、それぞれの豆が持っている独特のフレーバーやニュアンスを引き出しています。