カカオの生産地を知ろう(ワンプゥ, ホンジュラス)

ワンプゥ, ホンジュラス 70%

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生産者:Cacao Direct
生産国:ホンジュラス
地域:ワンプシルピ

事業形態:中央発酵施設を持つ社会的企業
カカオ豆:200軒以上のカカオ農家からウェットビーンズを購入
発酵方式:並べた木箱
乾燥方法:ビニールハウス内の木製乾燥台
カカオ豆のフレーバー:キャラメリゼしたナッツ、ココア

ホンジュラスはどんな国?

ホンジュラス共和国は中央アメリカ中部に位置し、グアテマラ、エルサルバドル、ニカラグアに囲まれ、北はカリブ海、南は太平洋に面している国です。
国土の面積は約11.2万㎢、日本の約1/3の大きさです。人口は974.6万人(2019年)で、公用語はスペイン語。ちなみに「ホンジュラス」という国名はスペイン語では「オンドゥラス」と発音し、16世紀初頭にコロンブスが来航した際、海が深すぎていかりが降ろせなかったことからスペイン語の「​​hondura(深み)」と称したことに由来するそうです。

世界遺産に登録されている未開の熱帯雨林や、世界で最も美しいビーチのひとつに選ばれたこともあるロアタン島、マヤ文明のコパン遺跡など素晴らしい自然や観光名所がありながらも、麻薬の運び屋やギャングが集まり犯罪率が非常に高い「世界一危険な国のひとつ」とも言われる国です。

ホンジュラスのカカオ事情

国の主要産業は​​コーヒー、バナナなどの​​農林水産業で、中でもコーヒーは世界の生産量の4%を占め、国土の大部分が山岳地帯であることから品質の良いコーヒー豆が多いとも言われています。カカオについては、考古学的調査によると数千年もの間栽培されていて、紀元前1150年からはカカオが人類によって消費されていたという説もあります。しかし、1900年代後半になると経済成長やハリケーンなど自然災害の影響を受け、古くからある固有品種は絶滅の危機に瀕します。今ではカカオの生産量は年間約1,500トンと、世界の生産量の約0.04%しかありません。

かつては多くの国際団体がこの地域の貧困問題を解決する手段のひとつとしてカカオの栽培に着手してきましたが、カカオは栽培期間が長くすぐに収入に繋がるものではないため、多くの農家がカカオの木や発酵箱とともに置き去りにされてきた歴史もあります。

しかし、今ではホンジュラスに古くからある絶滅寸前だった品種を復活させたマヤン・レッドを含め、親木から接木をして農園を復活させる活動が少しずつ増えてきています。


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カカオ・ダイレクトについて

カカオ・ダイレクトの創業者ジョージ・シュミットは、アメリカ陸軍としてワンプシルピ(現地では「ワンプゥ」と呼ばれています)で活動していました。滞在中、カカオ農園の荒れ果てた現状を知ったジョージは、除隊後ワンプシルピに帰還し、自らカカオ農家を一軒一軒訪ね、もう一度カカオの栽培をやらないかと協力を仰ぎました。

ホンジュラス東部に位置するワンプシルピは、想像を絶する遠隔地にあります。近隣には1982年に世界自然遺産に登録された「リオ・プラタノ生物圏保護区」がありますが、この地域にはごく限られたアクセスしかなく、カカオ農園に辿り着くにはピパンテという丸太をくり抜いて作ったカヌーに乗り、生物保護区圏内のペトゥカ川を2日間かけて上流に渡らないといけません。

そんな僻地でしたがジョージは諦めずカカオ農家に説得を続け、農家との間に仲介者がいないことを条件に、収穫後の生のカカオ豆(ウェットビーンズ)を購入し、発酵から乾燥、出荷までを行うカカオ・ダイレクトを創設しました。

カカオ農家の多くは5ha以下の農地を所有する小規模農家。彼らはウェットビーンズをビニール袋に詰め、カカオ・ダイレクトが受け取る際にその場で現金収入を得ています。

お互い直接顔を合わせ取り引きすることで、信頼性とカカオ豆の品質向上に繋がっています。

カカオ・ダイレクトがカカオを通して目指すこと

辺境の地でもあるワンプシルピはほぼ自給自足の生活でしたが、カカオ・ダイレクトはワンプシルピ初の企業体となり、彼らの取り組みによってワンプシルピの生活に紙幣が使われるようになりました。これは大きな変革です。
さらに、2016年のCocoa of Excellence(カカオ豆のコンテスト)では見事優勝し、その賞金で学校に屋根と窓を取り付けるなど、地域全体の生活向上に寄与しています。

カカオ・ダイレクトは市場価格よりも高い価格(ウェットビーンズで約$3.08/kg)で農家からカカオ豆を購入しています(ちなみに、すでに発酵・乾燥済みのカカオ豆の市場価格が$1.47/kgです)。そのカカオ豆を丁寧に発酵、乾燥することで、高品質のカカオ豆を高価格で販売することができます。

Bean to Bar チョコレートで使用するカカオ豆の中では珍しい、全く酸味のない、熱帯雨林を彷彿とさせるミネラル感と土壌感のあるワンプゥ, ホンジュラスのカカオ豆。今では日本、アメリカ、ヨーロッパでもファンの多いカカオ豆になりました。

彼らは全ての農家の顔を知っていることはもちろん、カカオ栽培の技術支援や道具のサポートも行い、長期的にカカオ農園をサポートし、更なるカカオ豆の品質向上に取り組んでいます。

ホンジュラスのBean to Bar チョコレートメーカー

PALATO CHOCOLATE

シェフ出身のモニが自国で採れる高品質のカカオ豆を使ってチョコレートを作りたいと思い立ち上げたBean to Bar チョコレートメーカー。ワンプゥ, ホンジュラスのカカオ豆を使用しています。

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