カカオの生産地を知ろう(アンバンジャ, マダガスカル)

アンバンジャ, マダガスカル 70%

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生産者:ベジョーホ農園
生産国:マダガスカル
地域:サンビラノ・バレー

事業形態:私有地の農園と発酵施設
カカオ豆:私有地で栽培
発酵方式:4段のひな壇式発酵箱
乾燥方法:木製の乾燥台とセメントのパティオ
カカオ豆のフレーバー:甘い果実、酸味のある乳製品

マダガスカルはどんな国?

マダガスカル共和国はアフリカ大陸の東海岸から400km離れた島国で、島国としては世界で4番目の大きさ(約59万㎢で日本の面積の約1.6倍)です。人口は2,697万人(2019年)で、日本の約0.19倍になります。

「星の王子様」にも登場するバオバブの並木道やドリームワークスの映画でもおなじみ、大自然に囲まれて動植物が豊かに生息する島には、マダガスカルのみに生息する固有種が約8割を占めるとも言われています。

公用語はマダガスカル語の他にフランスの植民地であったことからフランス語、そして2007年からは英語も公用語に加わりました。ちなみに、マダガスカルの地形は左足の形をしていますが、これは神が地球を創造する際、最初に左足を踏み込んだ場所がマダガスカルであったため、という言い伝えがあり、マダガスカルは別名「神の左足」とも表されるそうです。

マダガスカルのカカオ事情

国の主要産業は農林水産業、鉱山業、観光業で、その中でカカオは世界の生産量第22位(約0.16%)と決して多くはありません(2019年:約11トン)。マダガスカルというとバニラビーンズが有名ですが、他にもコーヒー、そして意外にも米が主要作物となっています。

マダガスカルにカカオが持ち込まれたのは1800年代、フランスの植民地としてカカオの栽培が始まりました。多くは小さな家族経営の農園ですが、中には自身のカカオ農園でカカオを栽培し、収穫したものを発酵から乾燥してカカオ豆に加工する施設、そしてチョコレートを作る製造施設まで併設している場合もあります。

マダガスカル産カカオは、一度食べたら忘れられないフルーティーな酸味が特徴で、その品質の高さから世界中の多くのBean to Bar チョコレートメーカーが好んで購入する産地となっています。

ベジョーホ農園について

ベジョーホ農園があるサンビラノ・バレーはマダガスカルの北西に位置し、マダガスカルのカカオ生産では有名な地域です。多くのカカオ農園は個人経営で、何世代にも渡って続く昔ながらの農法でカカオを育てています。

ベジョーホ農園は1920年代からカカオを栽培しており、樹齢80年以上の木々で覆われた600ヘクタールの土地からなる、単一農園としては規模の大きい農園です。バーティル・アケッソンズ氏が運営するこの農園では、カカオの収穫後の工程で重要視している点が2つあります。一つは、収穫したカカオをすぐに発酵作業に移すこと。カカオは収穫後腐敗しやすいため、収穫後1時間以内に発酵箱に移しています。これは農園と発酵施設が同じ場所にあるからこそ実現することで、他の農園では発酵施設まで数時間かかる場合もあります。
そしてもう一つは、カカオ豆の乾燥です。マダガスカルの強い直射日光で日干しすることで、発酵によって出来た酢酸が揮発する前にカカオ豆自体が乾燥し、独特の鮮やかでフルーティーな酸味を生み出しています。

ベジョーホ農園が目指すカカオ産業

ベジョーホ農園のカカオ豆は、毎年フルーツのような味わいとパンチのある酸味が特徴ですが、袋ごとのフレーバーのばらつきがなく、とても安定しています。バーティルがカカオ生産を始めた頃は、多くのチョコレートメーカーが「チョコレートらしい」味わいを求めていました。しかし、今ではその個性的で魅力的なカカオ豆のフレーバーに多くのチョコレートメーカーが惚れ込み、このカカオ豆で作ったチョコレートを初めて食べてクラフトチョコレートの世界に飛び込んだメーカーもいるほどです。

そして、このような個性的なフレーバーを持つカカオ豆の需要があることを知り、他のカカオ生産者たちも個性ある味わいを持つカカオの開発を始めるようになりました。このような点からも、バーティルはBean to Bar チョコレート業界においてパイオニア的存在と言えます。現在マダガスカル以外の国々でも様々なプロジェクトに携わるバーティル。今後カカオ業界にどのような影響を与えるか、とても楽しみです。

マダガスカルのBean to Bar チョコレートメーカー

AKKESON’S ベジョーホ農園を経営するバーティル・アケッソンズのチョコレートブランド。自身の農園で収穫したマダガスカル産カカオはもちろん、中米、アジアのカカオ豆を使用したチョコレートも製造しています。
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