【レポート】職人の手仕事に共鳴を覚えた日 出羽桜酒造 訪問記

この度、第2弾コラボレーションとなる「シングルオリジン・生チョコレート 貴醸酒」の発売に際し、開発メンバーが山形県天童市にある出羽桜酒造様を訪問させていただきました。
私たちが大切にする「Bean to Bar」(カカオ豆の選定から板チョコレートになるまでを一貫して手掛ける)の精神。それは、素材の個性を最大限に引き出すための丁寧な手仕事と、感覚を研ぎ澄ませる職人の姿勢の上に成り立っています。
今回、日本酒という全く異なる領域でありながら、そのものづくりへの姿勢に強い共鳴を覚えることとなりました。


 

 

蔵の空気から伝わる「丁寧な時間」

出羽桜酒造様の蔵に足を踏み入れた瞬間、まず感じたのは張り詰めた空気の中にある、時間軸の丁寧さでした。
酒造りの工程では、小さな変化も見逃さないよう、蔵人の方が仕込みの温度や発酵の進み具合を細かく確認されていました。特に印象的だったのは、酒母仕込みの場面や、米と水、酵母というシンプルな素材の力を最大限に引き出すための緻密な管理です。
酒造りの中で、人の手が入ることで価値が生まれる工程については、あえて手作業を残しているというお話を伺い、私たちメンバーは深く共感を覚えました。機械化が進む現代においても、素材と対話し、手間を惜しまない手仕事こそが最高の価値を生む、という確固たる信念がそこにありました。


 

 

麹づくりに見る、カカオ発酵との共通点

訪問中、特に私たちのカカオづくりへの感覚と重なったのは、麹室での作業です。
白い布の上に広げられた蒸米は、蔵人の手のひらの感覚を頼りに温度管理が行われ、丁寧に麹づくりが進められていました。「手入れ次第で麹の出来が決まる」という言葉には、職人の自負が込められていました。


 

これは、私たちのカカオ豆の発酵プロセスと全く同じです。
カカオ豆も、収穫後の発酵・乾燥のプロセスを経て、チョコレートの核となる香りが生まれます。温度や湿度のわずかな加減で、その後の味わいは大きく変化します。発酵の進み具合を見極め、人の手と感覚で調整を加えていく緻密な作業は、まさに日本酒づくりにおける発酵管理と重なる部分でした。



価値観が交差した瞬間

今回の訪問は、ただ酒造りの工程を見学するだけでなく、「ものづくり」に対する共通の価値観を確認し合う、貴重な機会となりました。
カカオ豆と米という異なる素材に向き合いながらも、両社が「素材の力を信じ、人の手でそのポテンシャルを最大限に引き出す」という哲学を共有していることに、開発メンバー一同、改めて確信を得ました。
出羽桜酒造様の現地で得たこの体験と、職人同士の深い理解が、今回の第二弾コラボ商品である「シングルオリジン・生チョコレート 貴醸酒」の唯一無二の味わいを生み出す、大きな原動力となりました。
この共鳴から生まれたマリアージュを、ぜひお楽しみください。

 

◾️販売情報

商品ページURL:
https://dandelionchocolate.jp/products/singleorigin-namachocolate-kijoshu

 

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