【第4章】タイ・カカオ産地 訪問記 生産者の想い — Farmを支える人々
Dandelion Chocolateアメリカ・日本チームが巡る、チャンタブリー5日間の旅
カカオ豆の一粒が私たちのもとへ届くまでには、たくさんの人の手と想いが重なっています。
今回のチャンタブリーへの訪問では、カカオを育てる農家の方々と直接言葉を交わし、日々の仕事やカカオへの想い、そして産地の未来についてお話を伺うことができました。
「カカオを通じて人と人がつながり、そのつながりが新しい産地の可能性を育てている」
最終章では、今回出会った人々と、チャンタブリーのカカオがこれからどのように広がっていくのかについてお伝えします。

一粒のカカオから見えてきた産地の未来
今回は、農家の方々やカカオ・チョコレートに携わるタイの方々、そしてDandelion Chocolateのメンバーで、これからのカカオについてディスカッションする時間がありました。
Dandelion Chocolateからは以下の点において、私たちの考えや想いをお伝えしました。
・タイのカカオの味わいを、より多くの人に伝えていくこと
・カカオ豆の価格が上がっても、品質や価値を理解し、買い続けること
・Dandelion Chocolateがチョコレートづくりで大切にしているプロセスのこと
・一度きりの取引ではなく、長く関係を築いていくこと
果樹栽培とともに広がる、カカオの可能性
この地域の主な換金作物は、ドリアン、マンゴスチン、ゴムの木です。訪れた農園では、バナナやココナッツも一緒に植えられていました。すでに確立されたこれらの農業環境は、カカオの木が育つための理想的なアグロフォレストリー(森林農法)システムを生み出しています。
新たに土地を切り開く必要はなく、農家は既存の作物が作る木陰の中にカカオを植えることができます。
タイにおけるカカオ栽培の歴史はまだ浅く、これまで盛んだった果樹栽培からの収入源を多様化する方法として、多くの農家がカカオ栽培を取り入れています。
農家と地域がともに育てる、カカオのコミュニティ
彼らは、毎年1月頃に1回、人々が集まり、さまざまなアクティビティを通してカカオについて学ぶ、地域に根ざした仕組みを作っているようです。
地元の農家さんの家を、いわば小さな教育センターのように活用していて、ホームステイのような形で、農家さんや地域の人たちから直接学べる機会を提供しています。
また、さまざまな農家から少量ずつカカオ豆を集め、それらをまとめて評価・比較する取り組みも行っています。
さらに、近隣の農家さんと協力してカカオをまとめて運ぶことで、交通費などのコストも抑えることができるそうです。地域のカカオコミュニティを作っていくための、とても知恵のある、工夫された取り組みだと思います。
今回の訪問で学び感じたこと
生産者の方々と直接言葉を交わし、カカオを育てる側とチョコレートをつくる側、それぞれの想いを知ることができた、貴重な時間となりました。
おいしいカカオ豆をつくるために、研究を重ね、細やかな手仕事を続けるタイの方々の姿を目の当たりにし、そこにはダンデライオン・チョコレートが大切にしているものと通じる部分があると感じました。
カカオを愛し、より良いものをつくろうとする想いは、国を越えてつながっています。
産地で出会った人々の想いや、そこに至るまでの一つひとつの仕事を知ったことで、目の前にあるチョコレートを、これまで以上に愛おしく感じる機会となりました。
チャンタブリー産カカオ豆を使ったダンデライオン・チョコレートでの商品開発は、現在進行中です。
今回の旅で出会ったカカオ豆から、これからどんなチョコレートが生まれてくるのか。
産地で出会った人々の想いとともに、皆さまにも楽しみにお待ちいただけたら嬉しく思います。
タイ・カカオ産地 訪問記第1章 人と産地 — Ryan BerkとThai Cacao Distribution |