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【第3章】タイ・カカオ産地 訪問記 カカオの発酵と乾燥 — チャンタブリーのカカオができるまで

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Dandelion Chocolateアメリカ・日本チームが巡る、チャンタブリー5日間の旅 

タイ・チャンタブリーにあるThai Cacao Distributionでは、小規模農家が育てたカカオポッドを集荷し、Suriya Cocoaで発酵・乾燥を行うことで品質を管理しています。
タイ・チャンタブリー産カカオ豆の特徴は、フルーツや甘い芳香、スパイスを感じる個性的な風味を持つスペシャルティのカカオです。
カカオポッドから取り出されたばかりの豆は、白いカカオパルプに包まれた、まだ「チョコレート」とは遠い姿をしています。
そこから発酵と乾燥を経て、少しずつ香りや風味が生まれ、私たちが知るカカオ豆へと変わっていきます。
チャンタブリーでは、その変化を支えるために、気候や豆の状態を見ながら、一つひとつの工程が丁寧に行われていました。
今回の訪問では、カカオ豆が「チョコレートになる前」の変化の途中を、間近で見ることができました。


一粒のカカオ豆に、風味が生まれるまで

収穫したカカオポッドから取り出したカカオ豆は、白いカカオパルプに包まれた状態で発酵の工程へと進みます。

チャンタブリーでは、カカオ豆とカカオパルプを箱に入れて発酵させます。発酵の初期段階では、カカオ豆とカカオパルプをバナナの葉などで覆い、外気から守りながら発酵を進めます。パルプに含まれる糖分を酵母などの微生物が利用することで発酵が始まり、その後、酸素が入ることで細菌による発酵へと移行します。こうした微生物の働きによる変化が、カカオ豆の中にチョコレートらしい香りや風味のもととなる成分をつくっていきます。

 

発酵中の温度を確認したり、豆を割って内部の状態を確認する「カットテスト」を行ったりしながら、品質を管理しています。

 

太陽と人の手で仕上げる、カカオの乾燥

発酵を終えたカカオ豆は、まだ水分を多く含んだ状態です。そこで次に行われるのが「乾燥」です。
チャンタブリーでは、太陽の光を利用した天日乾燥が行われています。発酵直後から急激に乾燥させるのではなく、最初はゆっくりと乾燥させることで、発酵によって生まれた酸を徐々に外へ逃がしていきます。その後、十分に乾燥させ、水分量を適切な状態まで下げることで、カカオ豆を安全に保管・輸送できる状態に仕上げます。
また、チャンタブリーでは8月から11月がモンスーンの時期にあたるため、この時期は乾燥工程にも特別な調整が必要です。雨や湿度と向き合いながら、カカオの状態を見極めて乾燥させることも、産地での重要な仕事のひとつです。

 

発酵と乾燥は、カカオ豆を「チョコレートの原料」へと変えていく大切な工程

実際に現地では、くっついた豆を一粒ずつ手作業で外すなど、丁寧な手仕事が行われている様子を見ることができました。
同じカカオ豆でも、どのように発酵させ、どのように乾燥させるかによって、最終的なチョコレートの香りや味わいは大きく変わります。
今回、発酵・乾燥の各段階にあるチャンタブリーのカカオ豆の香りを確かめてみると、優しい酸味と、ほんのりとまろやかで甘い香りが印象的でした。熟す前のバナナのような青みを感じる、やさしく甘い香り。そんな表現が近いかもしれません。

Ryanは、酸味のある風味を引き出すために、時間をかけて発酵させているそうです。
発酵の時間や方法によって、カカオ豆の香りや味わいは大きく変化します。
このカカオ豆が、これからチョコレートバーになったときに、どんな味わいを見せてくれるのか。その変化も楽しみのひとつです。

 

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タイ・カカオ産地 訪問記

第1章 人と産地 — Ryan BerkとThai Cacao Distribution
第2章 カカオの成長— チャンタブリーのカカオができるまで
第3章 カカオの発酵と乾燥 — チャンタブリーのカカオができるまで
第4章 生産者の想い — Farmを支える人々


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