ベリーズ南部に住むマヤ先住民の小規模農家とサステナブルな関係を構築する「マヤ・マウンテン・カカオ」のオーガニック・カカオ豆を使用しています。毎年少しずつ変化するフルーティーな酸味が特徴の豆を、食べやすく多面的な味わいに仕上げました。日本酒や煎茶と相性が良く楽しめます。
このチョコレートの特徴
FLAVOR
● チーズケーキ
● チョコレートにディップした苺
東京・蔵前のファクトリーで、カカオ豆からチョコレートバーをつくるまでのすべての工程を一貫して行なっています。
チョコレートバーは、シングルオリジンのカカオ豆とオーガニックのケインシュガー(きび砂糖)、この2種類だけで作られています。
カカオ豆の原産地
使用するカカオ豆の生産者を全て訪れ、時には発酵から乾燥までのプロセスについて対話を行い、直接交渉を行った上で良質なカカオ豆を買い付けています。
BELIZE
生産者:Maya Mountain Cacao (MMC)
生産国:ベリーズ
地域:トレド
事業形態:中央発酵施設を持つ社会的企業
カカオ豆:400軒以上のカカオ農家からウェットビーンズを購入
発酵方式:並べた木箱
乾燥方法:ビニールハウス内の木製乾燥台とセメントのパティオ
カカオ豆のフレーバー:甘酸っぱい苺の中に軽やかな乳酸味、ピーナッツの香ばしさ
【歴史あるカカオの生産地】
ベリーズは比較的小規模農家が多いカカオ生産国。カカオ自体はマヤ地域が発祥とも言われるため、歴史的、文化的、そして商業的にも重要な農作物になります。このカカオ豆は、ベリーズ南部のトレドやスタンクリーク地区の中でも、ケクチ族やモパン族といったマヤの先住民族が、何世代にも渡って栽培している家族経営の農家のものです。
【カカオ生産者とチョコレート市場を繋ぐ社会事業プロジェクト】
マヤ・マウンテン・カカオ(MMC)は、2010年にアレックス・ウィットモア、ジェフ・プジーナ、ガブリエル・ポップ、エミリー・ストーンによって設立されました。アレックスは、タザ・チョコレートの創業者で、スペシャルティカカオの産地としてのベリーズの可能性に高い関心を寄せていました。ジェフは、ベリーズでカカオ生産量の多い地域にコットン・ツリー・ロッジというエコロッジを経営していました。ガブリエルはベリーズの南部にある何世代にも渡るカカオ農家の出身です。彼らはエミリーと一緒になって、農家に優しい市場を作り出し、森林崩壊を避けるための高品質なカカオの栽培に力を入れ、小規模農家の生活改善に取り組んでいます。
【サステナブルで透明性のあるビジネスモデル】
カカオ豆の発酵に使用する木箱
MMCが誕生する前、ベリーズのカカオ農家は栽培から発酵、乾燥そして市場への輸送までを全て自分たちで行っていました。しかし、カカオ豆は変質しやすく、適切に発酵と乾燥が出来ていない場合売ることもできず、また売れたとしても、市場価格とさほど変わらない値段になり、農家は自分たちでリスクを背負わなければなりませんでした。(カカオ豆ができるまでの工程はこちらをご参照ください)。
そこでMMCは、農家への金銭的リスクを抑えるため、農家たちから収穫後の生のカカオ豆(ウェットビーンズ)を高値で購入し、MMCの発酵施設に集め、まとめて加工することにしました。これにより、農家は作業が減った上に収入が安定し、また集められたカカオ豆を発酵に特化した施設で加工することで、品質向上と安定供給に繋がるビジネスモデルを作りました。
MMCは自身の取り組みをトランスペアレント・トレード(透明性な取引)とも謳っており、農家から購入した未発酵のカカオ豆からチョコレートメーカーへの販売価格まで、全て公開しています。
MMCの功績は、世界中のクラフトチョコレートメーカーがベリーズのカカオ豆に注目するきっかけを作り、更なる発展を生み出しています。
チョコレートバーの開発担当者が語る、商品誕生裏話
開発を担当したのは、専門学校ビジョナリーアーツのショコラ専攻出身の海老沢めぐみさん。ふんわりと愛らしい癒し系の海老沢さんに、このチョコレートバーに対する想いを伺いました。
マヤ・マウンテン, ベリーズ 70% (2017) 開発担当者: 海老沢めぐみ
一 「マヤ・マウンテン, ベリーズ 70%」は、これまで2015年、2016年収穫のカカオ豆を使用したチョコレートがすでに販売されていますが、今回2017年収穫のものを担当することになって、難しかった点はありましたか?
海老沢:開発するのが初めてだったので、2015年、2016年の「マヤ・マウンテン, ベリーズ 70%」の開発者であるトレバーにサポートしてもらいながら始めました。
1回目の試作では、2015年のチョコレートバーにあったストロベリージャムのような味わいが感じられ、とても美味しかったです。トレバーの好みもあったのか、ちょっと影響を受けてしまい、私自身が出したい味わいを見失いそうになることもありました。
2回目の試作の時に、「今回の開発者はわたしなのだから、流されずに自分の中ではっきりした道筋を見つけなければならない」と気づきました。
一 どんな道筋が見つかりましたか?
海老沢:3回目の試作の時に、テストバッチを行う際に、これまでのストロベリーの味わいを残しつつチーズ感もあるフレーバーのチョコレートが出来て、それがすごく美味しかったんです。これだ、と味の方向性が決まりました。
2015年と2016年の試作データも参考にして、ローストの温度・ガスや風の量の調整を行い、スタッフのテイスティングで得られたフレーバーノート(味わい)と見比べながら、必要のない味、目指したい味を狭めて行き、最後のテストでは、いらない味をそぎ落とすことにしました。
一 開発中に感じたことはありますか?
海老沢:当たり前ですが、テイスティングしてくれたスタッフの中には、わたしと好みが似ている人もいれば、全く違う人もいます。好みが近い人は不思議と同じところが響きます。じゃあ、好みが違う人はわたしが作る味が苦手なのか?と言ったら、そうではありません。「この味わいが美味しいよね」って、チョコレートの中にある別のフレーバーでお気に入りを見つけて、そこを伝えてくれるんです。チョコレート自体は1つですが、フレーバーの変化がしっかりと出ているので、わかりやすいのかな。味わいの変化が多い、表情が豊かなチョコレートならではだと思っています。
一 海老沢さんが想う、「マヤ・マウンテン, ベリーズ 70%」のフレーバーとは?
海老沢:多面的で変化を楽しめるチョコレートになりました。クリームチーズケーキのような味わいとストロベリーのフレーバー両方を残すことができました。チョコレートっぽさもきちんとあって、マヤ・マウンテン, ベリーズ」の良さを残しつつ食べやすい、新しい味わいを引き出せたかなと思っています。
原材料はカカオ豆ときび砂糖のみ
チョコレートバーは、一種類のカカオ豆のみで作られているシングルオリジン。私たちが開発した独自の焙煎を行うことで、それぞれの豆が持っている独特のフレーバーやニュアンスを引き出しています。使用するカカオ豆の原産国をすべて訪れ生産者との交流の中から最高のカカオ豆を選んでいます。製造に先立って、割れたり欠けたりしたものや発酵不十分なものを取り除きます。
私たちが使っているオーガニックのきび砂糖はサンパウロから北西に350キロ離れたところからやってきます。
カカオ豆ときび砂糖を合わせ、約3日間かけて挽いていきます。
テンパリングを経て最後に適温で冷却すれば完成です。溶けにくく、ポキッと割れる独特の感触を生み出します。
チョコレートバーご購入の方に以下を同梱しています
それぞれのチョコレートの原材料であるカカオ豆の産地やフレーバーについて記載されています。
ダンデライオンのBean to Barチョコレートができるまでの製造工程がわかるシートです。
ギフトラッピングもご用意しています
ご希望の方にはギフトラッピングした状態でお届けします。(有料)
カートに入れる際にギフト包装で「希望する」を選択してください。
製造工程のすべては自分たちのファクトリーで
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- 01 BEANSビーンズ
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良質のカカオ豆を作るには、「品種」、「丹精込めた栽培」、そして「発酵」の三つの組み合わせが大切です。それを担う現地の農家の人たちとの出会いを求めて、ダンデライオンは世界中どこにでも出かけていきます。そこで豆をサンプリングし、シングルオリジンチョコレートにふさわしい香りや味わいを持つものを見つけるのです。 製造に先立って、割れたり欠けたりしたものや発酵不十分なものを取り除きます。
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- 02 ROASTINGロースティング
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ダンデライオンの焙煎機は、コーヒー豆用につくられたものを改造し、低温で長時間ローストできるような仕様に設計されています。こうすることで、カカオ豆本来の風味を損なうことなく、理想的な抽出が可能になるのです。最初は小ロットのカカオ豆をそれぞれ異なる温度と時間でローストしてテストします。ブラインドテイスティングで風味を比較したら、最適なものに合わせて30 kg単位で仕上げます。
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- 03 WINNOWINGウィノウイング
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焙煎が終わったら、カカオ豆を細かく砕き、外側の皮と内側のカカオニブを分離します。カカオ豆の風味はカオニブの中に閉じ込められています。その豊かな香りを引き出すために、ウィノウワーで割れた豆に送風し、軽くて毛羽立った状態の皮を吹き飛ばします。砕いたカカオ豆の粒は一つ一つ異なるため、振動スクリーンを用いて大きさごとに選別し皮を取り除いていきます。このプロセスを何度か繰り返します。
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- 04 MELANGINGメランジング
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次にメランジャーと呼ばれるドラムシリンダーで、カカオニブとオーガニックのキビ砂糖を合わせて挽いていきます。ダンデライオンの製法では、約三日間かけて、粒の大きさを20〜29ミクロンまで小さくします。この工程で砂糖とカカオニブが均一に混ざり、カカオに含まれている脂肪分の働きにより、舌の上でシルクのような滑らかさを感じることができるチョコレートが生まれます。
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- 05 BLOCKINGブロッキング
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メランジングしたチョコレートは、テンパリングの前にブロック状にして寝かせます。ブロック状にすることで保管しやすくなり、テンパリング作業に向けての準備が完了します。
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- 06 TEMPERINGテンパリング
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この工程が豊かな風味をバーに閉じ込め、溶けにくく、パキッと割れる独特の感触を生み出します。こうした性質はカカオ豆に含まれているカカオバターが結晶化することで起こります。カカオバターは6つの異なる結晶型を持っていますが、私たちのこだわりはV型と呼ばれる結晶型を作り出すこと。そのためには加熱と冷却を正確に行う必要があります。最後に約15〜20分適温で冷却すれば成形の完成です。
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- 07 WRAPPINGラッピング
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テンパリングと成形が終わったら、一個一個ていねいにホイルで包んでいきます。ダンデライオンのラッピングペーパーは、すべてメイド・イン・インド。衣料工場でリサイクルされたコットン繊維の再生紙が使用され、そこに私たちでデザインしたオリジナルパターンが、昔ながらの手作業でシルクスクリーン印刷されています。
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- 08 BARSバー
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さあ、チョコレートバーの完成です。 ダンデライオンは、シングルオリジンカカオ豆からチョコレートを作る、世界でも数少ないお店のひとつです。 私たちがどんな風にチョコレートを作っているのかをのぞきに来てください。そして、作りたてのチョコレートを味わってみてください。併設のカフェでは、ホームメイドのお菓子やホットチョコレートもお楽しみいただけます。
商品詳細
【原材料】
カカオ豆、黍砂糖
【チョコレートバーのサイズ】
横 約6.5cm
縦 約14.5cm
重さ 56g
【賞味期限】
製造から2年
【保存方法】
20度以下の湿度の少ないところがおすすめです。
夏場などに冷蔵庫で保存される際は、野菜室や新聞紙に包んで保管して、
召し上がる5〜15分くらい室温に出しておくと、おいしく召し上がれます。
チョコレートがある程度柔らかいほうが、口の中で溶けやすく、香りや味わいを感じやすくなります。
*4月頃〜11月頃はクール便にてお届けしております。
ファクトリー&カフェ蔵前 | 伊勢外宮店 |
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