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カカオ豆ときび砂糖のみでつくったチョコレート、なぜここまで味わいが違う?

ダンデライオン・チョコレートでは常時7-8種類以上のチョコレートバーを販売していますが、使用している原材料はすべてカカオ豆ときび砂糖のみ。なぜ同じ原材料を使用しているのに、それぞれのチョコレートバーの味わいは異なるのでしょうか?その奥深い理由を解説します。

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カカオ豆の産地によって、フレーバーが異なる

大きな理由のひとつが、カカオ豆の産地です。カカオの木がどのような気候(温度、湿度、降水量など)や環境(土壌のpH、周囲に他の植物を一緒に育てているかなど)で育ったかはもちろん、カカオを収穫した後の発酵・乾燥工程が大きく影響します。特に発酵の工程はそのカカオの産地特有のフレーバーが決まる肝と言っても過言ではない、最も大切な工程です。


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また、カカオの収穫年によっても味わいが異なります。これはワインで考えると分かりやすいと思いますが、ワインも毎年ボジョレーヌーボーが発売されたり、ヴィンテージに応じて「当たり年」という表現をしたりしますよね。ワインもカカオ豆も多くはそれぞれが持つ自然酵母でアルコール発酵を行うという共通点があります。そのため、カカオ豆もワインのように収穫年(ヴィンテージ)によって味わいが変化するのです。
もちろん、味わいの変化の度合いは産地によって異なります。毎年安定した味わいのカカオ豆をつくる生産者さんもいますし、新しい発酵箱を導入したり乾燥方法を変えたりすると大きく変わることもあります。その年その年の違いを楽しめるのも、Bean to Bar チョコレートならではの醍醐味ではないでしょうか。

チョコレートメーカーの腕の見せ所、ローストの条件

もうひとつ、最終的なチョコレートの味わいに大きな違いが出るのが、カカオ豆のロースト(焙煎)です。ローストの目的は、カカオ豆の発酵によって生まれたフレーバーの前駆体(香りの元)を加熱によって引き出すことです。ローストする際には、使用する機器(コーヒーロースターやコンベクションオーブン)、庫内の設定温度、焙煎時間、風量、火力、焙煎量、豆の到達温度、製造場所の温度や湿度などさまざまな要素が絡み合います。そのカカオ豆が持つフレーバーの前駆体を最大限引き出せるように、チョコレートメーカーはさまざまな条件でテストし、みなさまにおいしい、と感じていただけるチョコレートを生み出しています。


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他にもこんな細かな部分でも、メランジング時の一工夫

そのほかにも、カカオ豆ときび砂糖をすり混ぜる工程(メランジング)では、きび砂糖を入れるタイミングでもフレーバーが変化します(ちなみに、砂糖はすべて同じブラジル産のオーガニックのきび砂糖を使用しています)。また、すり混ぜる工程で使用するメランジャーに蓋をするかしないかでもフレーバーが変わります。蓋をすると香りが揮発しにくくなるため、繊細な香りを飛ばさないように、3-4日間かかるメランジングの途中で蓋をする場合もあります。

チョコレートはカカオ豆の発酵やローストによって、とても多くの香気成分を含むため、味わい豊かに感じることができます。その産地ならではの味わいを感じながら、好みのチョコレートバーを見つけていただけると嬉しいです。

また、ダンデライオン・チョコレートではご自宅でカカオ豆からチョコレートが作れる「Bean to Bar チョコレートメイキングキット」も販売中。ローストの条件や砂糖の量を調整し、オリジナルのチョコレート作りに挑戦してみてはいかがでしょうか?

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