今回のレポートはダンデライオン・チョコレートのスタッフtomoがお届けします。
3月14日(火)に、わたしの生まれ故郷である三重県鈴鹿市にある酒蔵・清水清三郎商店株式会社さんとご縁をいただき、新酒「concentration 作 凝縮 H」のプレスイベントにお伺いしました。とても新鮮な機会をご用意してくださった、清水清三郎商店さんに心より感謝しております。
四季折々の豊かな料理をいただきながら日本酒を飲み、ひとしきり満足を覚えた頃、仲居さんがいらして、「そろそろお食事になさいますか?」と聞かれることがあります。お食事 - ご飯とお味噌汁 - を出していただき、満腹で席を立つ。
一見普通の光景ですが、何か不思議な感じがしませんか?
お酒を飲みつついただいていた料理は「お食事」ではないのでしょうか。
「作(ざく)」など通好みの日本酒を出している清水清三郎商店の清水慎一郎社長はこの違和感にこんな提案をされました。「日本酒で食後酒を作ろう。そうしたら食事のフォーマットが変わり、もっと豊かな食の世界が提案できるのでは。」
そして、できたのが「concentration 作 凝縮 H」という新しいお酒です。
しっかりした味わいが定評の「作 穂乃智」をベースに、三菱化学株式会社のゼオライト膜 KonKer(TM)を活用した凝縮プロセスを使って、水分子のみを取り出し、アルコール成分だけでなく、「作 穂乃智」がもつ旨味・香り成分も2倍に濃縮したものです。イタリア特産の蒸留酒・グラッパにも似たお酒ですが、蒸留酒ではないため、まろやかな口当たりのあと芳醇な香りと味わいが口の中に広がり、食後の満足感を一層引き立ててくれます。
清水社長が選ばれたペアリングは羊羹、チーズ、そしてダンデライオンのチョコレートでした。いただいた宿題は、このお酒にふさわしい斬新なペアリング。
わたしたちからは「サンフランシスコ・デ・マコリス, ドミニカ共和国 70%」「マヤ・マウンテン, ベリーズ70%」、「サン・ファン・エステート, トリニダード85%」の3種を提案させていただきました。日本酒独特の旨味と合い、食後のデザートを楽しむ時間を思い浮かべて選びました。
プレスイベントに先立ち、わたしたちは清水清三郎商店さんを訪問させていただき、酒蔵をご案内いただくと同時に、清水社長と奥さまの雅恵さまから、美味し国鈴鹿での酒造りの歴史や思いを聞かせていただきました。伝統に新しい風を吹き込み、立ち止まらないしなやかな強さを感じました。
この思いに、サブナノテクノロジーであるゼオライトが貢献しているのも見逃せません。
石油化学産業の発展と共に、三菱化学さんの中で培われてきた伝統の技術成果です。約4オングストローム(0.4nm)の均一な微細孔からなるゼオライト膜が旨味成分だけを残し、従来の醸造酒では困難な30度という高アルコール度数を実現したのです。
日本酒、そして食べ物、そこにまつわる思いや新たな技術をこれからわたしたちはもっと追いかけたいと思います。
Text by tomo
リンク先一覧
「concentration 作 凝縮 H」に関するプレスリリース
今回ご紹介させていただいたダンデライオンのチョコレートバー