月に一度、毎月替わる限定パンと定番のパン4種類の計5種類(7個)が届く、ダンデライオン・チョコレートの「パン詰め合わせ」。
今回ピックアップするのは「クイニーアマン」です。バターをふんだんに使い、外はカリッ、中はジューシーな味わいが特徴のクイニーアマン。一般的には焼き菓子のイメージが強いかもしれませんが、ダンデライオン・チョコレートのクイニーアマンはひと味違います!
今回も、一般的なクイニーアマンとはどういう物かを解説しつつ、ファクトリー&カフェ蔵前のシェフ・辻舞(つじ まい)が、ダンデライオン・チョコレートで展開するクイニーアマンのこだわりポイントを紹介します。
パン詰め合わせ(7個) ¥3,456(税込)
朝食やおやつとして、わたしたちのチョコレートをもっと身近に日常のなかで味わっていただきたいという想いから生まれたダンデライオン・チョコレートオリジナルのパンセットです。
お届けするパンは毎月替わる限定パンを含め、全部で5種類(7個)。蔵前のキッチンでひとつひとつ心を込めてつくっています。
<これまでの記事>
●【パン・オ・ショコラ】チョコレートと生地の食感バランスに注目!
クイニーアマンが生まれたのは失敗がきっかけ!?
フランス北西部に位置するブルターニュ地方の郷土料理だったというクイニーアマン。それは、クイニーアマンという名称がフランス語ではなく、その地方に伝わるブルターニュ語であることからもうかがえます。
クイニー(kouign)はお菓子・ケーキ、アマン(amann)はバターの意味で、直訳すると「バターのお菓子(ケーキ)」。ジャンルとしては焼き菓子になりますが、洋菓子店だけでなくパン屋さんでもクイニーアマンを販売していることがよくあります。
そして、このクイニーアマン、ちょっとユニークな理由から誕生したそう。
1860年代のフランス・ブルターニュ地方では、小麦粉が不足していた一方、バターは大量にありました。そんな状況の中、とあるパン屋の店主が小麦粉400g、バター300g、砂糖300gという通常のパンでは考えられない配分のパン生地を作ってしまったといいます。
明らかに失敗と思われた生地でしたが、処分するのはもったいないと試しに焼いてみたところ、とてもおいしいお菓子が焼き上がった――これがクイニーアマンです。
外はサクサク、中はモチモチがポイント
バターの量が多いことから、外側はバターがキャラメル化してサクサクに、内側はモチモチとした弾力のある生地に…と、2つの食感が楽しめるのが特徴のクイニーアマン。バターはブルターニュ地方の特産である有塩バターを用いるのもポイントで、バターの風味と塩味、そして砂糖の甘みのバランスが肝になります。
クイニーアマンは、ブルターニュ地方で生まれたパンの中でも、最も長い歴史を持つといわれています。本場ブルターニュ地方では、ホールケーキサイズからポケットサイズまでさまざまな大きさがある他、お店ごとに趣向を凝らしたクイニーアマンが作られているそうです。
19世紀頃には、男性が女性にプロポーズするときに、クイニーアマンを贈るという伝統があったのだとか。スイートなエピソードを想像しながら、クイニーアマンを召しあがってみてはいかがでしょうか。
続いては、チョコレートを使ったダンデライオン・チョコレートのクイニーアマンについて、開発を担当したシェフ、辻が紹介します。
サンフランシスコ本店の味をオマージュ
丸くて表面に光沢があるのが一般的なクイニーアマンですが、ダンデライオン・チョコレートのクイニーアマンは、見た目も味も他と一線を画しています。その秘密は、ダンデライオン・チョコレート発祥の地であるアメリカ・サンフランシスコにあり…。
「サンフランシスコでは、こういった形状で売られているのが一般的なんだそうです。サンフランシスコのダンデライオン・チョコレート本店で販売しているクイニーアマンもこの形で、表面のへこみの部分にチョコレートのガナッシュが詰まっています。
それをオマージュして開発したのがこちらのクイニーアマン。ただ、本国の物とまったく同じにすると、日本人には甘さが強すぎてしまうと思ったんです。それで、ガナッシュは使わず、カカオニブの風味を活かした味わいに仕上げました。」
カカオニブとは、チョコレートの原料であるカカオ豆をロースト(焙煎)し、細かく砕いた物。砂糖は一切入っていないので、甘みはまったくなく、苦みと酸味が強く感じられます。
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ダンデライオン・チョコレートのクイニーアマンは、このカカオニブを細かく挽き、きび砂糖を加えて作った“ニブシュガー“が味の決め手。
「サンフランシスコ本店のクイニーアマンを初めて食べたときに、カカオニブの使い方にすごく衝撃を受けたんです。パンを作る材料のひとつとしてニブシュガーを用いて折り込んだ手法が新鮮で、もちろん味もすごく良かった。それを参考にしながら日本人の味覚に合うようにアレンジしました。
砂糖にバニラの香りをつけたバニラシュガーという物がありますが、ニブシュガーはそのカカオニブバージョンといいますか。
チョコレートバーで使用している物と同じきび砂糖を使っているので、カカオの風味を引き立てつつ、まろやかで優しい味わいになっています」
そして、生地にはニブシュガーとの相性が良いパイ生地を使用しています。
「ニブシュガーはバターと合わせるとよりおいしさが際立つ印象があります。パイ生地というと軽いサクサクとした物をイメージするかもしれませんが、実際はギュッと目の詰まった形にして焼き上げるため、サクサク感はありつつもしっとりとした食感です。
生地全体にニブシュガーを練り込んでいるわけではありませんが、最後に生地を伸ばす段階で、表面にしっかりなじませてから成形することで、どこを食べてもニブシュガーの味が楽しめるようにしています」
カカオの香りとバターの味わい、上品な甘さのバランスを楽しんで
サンフランシスコ本店で販売されているクイニーアマンを、日本人の味覚に合うようにアレンジした一品。
一般的な物とは形も異なるので、「これがクイニーアマン?」と思われるかもしれませんが、芳醇なカカオの香りとバターの味わい、上品な甘さに、ダンデライオン・チョコレートらしいオリジナリティを感じていただけると思います。ぜひお楽しみください。
パン詰め合わせ(7個)
¥3,456(税込)
朝食やおやつとして、わたしたちのチョコレートをもっと身近に日常のなかで味わっていただきたいという想いから生まれたダンデライオン・チョコレートオリジナルのパンセットです。
お届けするパンは毎月替わる限定パンを含め、全部で5種類(7個)。蔵前のキッチンでひとつひとつ心を込めてつくっています。