OUR DAYS日々のできごと

27 JULY 2018

クラフトチョコレート日記「チリ サンチアゴ編」(1)

世界中で静かに加速するBean to Barムーブメント。各国で個性溢れるチョコレートメーカーが自分たちのフィロソフィーや信念を持ってクラフトチョコレートの文化を根付かせています。
チョコレートメーカーとして、そんな同業者たちを訪ねることもわたしたちの楽しみの一つ。まだまだ発展途上のマーケットだからこそ、横のつながりを大切にしたいと考えています。


今回は、2018年3月にダンデライオン・チョコレートのTomoが出かけた南米への旅の途中で出会った、サンチアゴ(チリ)のBean to Bar チョコレートメーカーÓBOLO Chocolate をご紹介したいと思います。



ÓBOLO Chocolate の創始者であるマークさん(後列左から2人目)


“『自分だけでは到底探せないことも、好奇心と人を信じて自分の日常にないものを見つけよう』それが僕が南米に出かけようと思った理由です。
この旅の目的は、サンチアゴ(チリ)とブエノスアイレス(アルゼンチン)のオールドヨーロッパを体験すること、そしてアンデスの麓パタゴニアに程近いところに自生している珍しい植物を見に行くこと、ついでに行かない手はないと言われたイグアスの滝も訪れるという随分欲張りな内容。しかし、実際に確定していたのは往復の飛行機のチケットだけで、まだまだ白紙が多い状態です。
せっかくなので、Bean to Bar 関係の知り合いがいないかと思い、グレッグ(ダンデライオン・チョコレート ソーシング担当)に相談したところ、「 ÓBOLO Chocolate 」のマークを紹介してくれました。早速連絡をとると「サンチアゴで待ってるよ」と。持つべきものは友です。





-出発の日
3月は南半球でいうと晩夏。旅人の数もピークを超え落ち着き始めたころです。
今回の旅は、ユナイテッド航空、ヒューストン経由サンチアゴ便を選択。
お昼頃サンフランシスコからヒューストンに移動しました。夜出発するサンチアゴ便は満席。南北アメリカ大陸の往来の多さを痛感します。翌日の午前8時頃にサンチアゴ空港に到着しました。
到着ゲートを出て、サンチアゴまでの移動手段を考えるためにカフェに入ります。とりあえずビールを注文。南米はヨーロッパ的でお酒は朝からどこでも飲めます。


サンチアゴまではUberを利用することにしました。連絡を取ると、「オフサイト駐車場まで無料のシャトルバスで来てほしい」とのこと。シャトルバス乗り場を探していると、ロビーにいる呼び込みのおじさんに声をかけられます。「チリではUberは違法だからタクシーを使わないといけないよ」と言って来ます(Uberは南米各国でのサービスについて裁判係争中のようです)。
シャトルバスをなんとか探して指定の駐車場に移動。Uberに乗ってサンチアゴのホテルに向かいます。運転手さんは結構色々話してくれるのですが、かなり飛ばして走ります。ちょっとおっかなびっくりになりながらも30分程度でホテルに到着です。




ホテルは石畳の小路にあるとても瀟洒なブティックホテル。このホテルはマークがオススメしてくれました。ロビーに入ると、そこにマークが!初めて本人とご対面。人懐っこそうな笑顔で迎えてくれます。
すぐにランチにしようということで、とりあえずチェックインを済ませ、荷物を部屋に置き、 歩いて1分もしないところにあるビストロへ。日差しが優しく感じる3階のテーブルに着席しました。まずは、ピスコサワーで乾杯。心が打ち解けていきます。


チリ料理を食べながら色々話をします。
日本でいま起こっているクラフトチョコーレートムーブメントのことや色々な食べ物、街の雰囲気や文化まで、マークの目はたくさんの好奇心で満ちています。
ダンデライオン・チョコレートは、日本の蔵前に店を出してから2年と少ししか経っていないこと、そしてその間に伊勢外宮前、鎌倉と合計3店舗を開き、少しずつだけどクラフトチョコレートを日本で知ってもらえるようになって来たこと。もうすぐ京都に新店舗を開く予定であることなどを話すと、マークはなるほどなるほどと頷いてくれます。




マークはアメリカで生まれ育ち、 目的のない旅で南米にたどり着いたと言います。転々として行くうちに、自然保護と地域経済を育成するためのプロジェクト要員になり、南米各地で現地プロジェクトに参加して生活をしてきました。ペルーのカカオ栽培農家支援という仕事はその中の一つ。カカオの栽培、発酵、乾燥と言う一連のプロセスを経験すると同時に、その流通構築を進めていったのだそうです。確たるこだわりがあったわけでもなく1つのプロジェクトとして経験を終え、他のものへと移行し時間は過ぎていきました。南米での生活も、アルゼンチンのブエノスアイレスで都会生活をしてみたと思えば、パタゴニアで田舎暮らしをしてみたり、プロジェクトのためにさらに未整備の地域に行ったりという毎日。


本人もそんな生活に慣れて過ごしていた中、サンチアゴで運命の人と出会い恋におちます。それが今の奥さまだそうです。そして子供を授かり、マークの心は大きく変わります。今までやって来たように何ヶ月も家を空けるようなことはできないし、したくない、どこかに定住したい。そんな風に考えて、思いついたのがチョコレートメーカーという仕事。マークが始めたクラフトチョコレート店の原点でした。




ランチを終えると、最近オープンしたばかりの彼のチョコレートショップに招いてくれました。 この地域は、クラフトカルチャーを大切にしようという再開発エリアだそうで、お洒落なアートの店やビストロ、カフェなどが並んでいます。


店内には、カカオの袋や商品が並べられていて、ガラス越しにチョコレート工場を見ることができます。ロースターやクラッカー、メランジャーやテンパリングマシンなど。見慣れた機械もありますが、一部は南米ローカルで作ってもらったりしているものもあるそうです。
ÓBOLO Chocolate には2人の従業員がいます。チョコレートを作り、合間をみて接客し、チョコレートを売っています。2人ともとても人懐っこく、マークの冒険に自分の楽しみを重ねているようです。




ÓBOLO Chocolate をオープンさせる前、マークにはちょっとした疑問がありました。
「ペルーで生産されたカカオはなぜ北半球に持っていかれてしまうのだろうか?」と。
それなら、南米でチョコレートを作り、みんなに提供すればいいのではないかと思ったそうです。それがこの店のコンセプトです。


しかし、経済的に不安定なチリで、クラフトチョコレートのお店を運営するのは容易いことではありません。「どんな苦労があるのか」と訊ねたら、「それは明日話すから楽しみにしててね」と笑顔で返されました。
というわけでその話の続きは次の「チリ サンチアゴ編(2)」で。



Text by Tomo

掲載日 : 2018.07.19

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