ベトナム南部最大の都市ホーチミンから南西約86kmに位置する、ベンチェ省のアグリフォレスト農園でヤシの木陰を利用して作られたカカオ豆を使用しています。自然豊かな美しい生態系と土地に育まれたカカオ豆の香りは格別です。フルーティーな浅煎りのコーヒーとよく合います。
このチョコレートの特徴
FLAVOR
● チェリー
● ハニーキャラメル
● ジンジャースナップクッキー
東京・蔵前のファクトリーで、カカオ豆からチョコレートバーをつくるまでのすべての工程を一貫して行なっています。
チョコレートバーは、シングルオリジンのカカオ豆とオーガニックのケインシュガー(きび砂糖)、この2種類だけで作られています。
カカオ豆の原産地
使用するカカオ豆の生産者を全て訪れ、時には発酵から乾燥までのプロセスについて対話を行い、直接交渉を行った上で良質なカカオ豆を買い付けています。
VIETNAM
生産者:Marou
生産国:ベトナム
地域:ベンチェ
事業形態:ベトナム国内の農家と直接取引を行うチョコレートメーカー
カカオ豆:生産組合で栽培、発酵、乾燥したカカオ豆を購入
発酵方式:並べた木箱
乾燥方法:メッシュの乾燥台
カカオ豆のフレーバー:砂糖がけした生姜、糖蜜、アップルサイダー
産地訪問レポートはこちら
【植民地の歴史とカカオ】
ベトナムにカカオが伝わったのは、1800年代のフランスからと言われています。当時カカオは高価に取り引きされていたため、植民地にプランテーションをつくり生産体制を拡大していました。現在でも、ベトナム国内で販売されているチョコレートのお菓子類にヨーロッパのブランドのものが多いことからも、このような歴史的背景が見受けられます。
ベンチェのカカオ農園は首都ホーチミンから車で2時間半程の場所にあります。カカオの栽培には、カカオを日差しから守るシェイドツリーを取り入れており、高さ2-3m程のカカオの木の他に、ココナッツやチリも育てています。
【ベトナム産原材料にこだわるチョコレートメーカー】
マルゥは2011年に創業したカカオサプライヤー兼チョコレートメーカーです。ベトナムを旅行中に出会ったヴィンセントとサミュエルは、カカオ農園を訪れた際、その品質に魅了され、ベトナム産カカオを使用したチョコレートブランドMarou Faiseurs de Chocolatを立ち上げます。ココナッツシュガーやスパイスなど、ベトナム産の材料だけでチョコレートを作ることにこだわり、小規模のカカオ生産者たちとの関係を築き、厳選したカカオ豆を市場価格よりも高く仕入れています。マルゥのチョコレートメーカーとしての人気は年々高まり、生産量も増加したため、2017年に新しい工場を建設しています。マルゥのウェブサイトには、彼らのカカオ豆について更に詳細な情報を盛り込んたソーシングレポートがあるので、ぜひご覧ください。
【Tree to Bar のチョコレートメーカーとしての成長】
マルゥは現在、6つの地域(ダクラック省、ラムドン省、ドンナイ省、バリア省、ティエンジャン省、ベンチェ省)から、カカオ豆を購入しています。各地域で栽培、発酵、乾燥まで行ったカカオ豆がマルゥのファクトリーに送られ、地域別に管理されています。各地域のカカオ豆はファクトリーでブレンドすることで、安定した味わいを保つようにしています。
マルゥのチョコレートを食べると、ベトナム産カカオと一言で言っても地域によって様々なフレーバーの違いがあることに気付かされます。マルゥのチョコレートメーカーとしての成長は、カカオ農家の生活安定やカカオの品質向上だけでなく、ベトナム産カカオの新たな可能性を広げています。
チョコレートバーの開発担当者が語る、商品誕生裏話
開発を担当したのは、学生の頃からカカオとチョコレートの世界に魅了され、ダンデライオン・チョコレートでアルバイトとして働きながら卒業と同時に入社したチョコレート・プロダクション・チームの武内優季さん。実際にベトナムの生産地も訪れた武内さんだからこそ作れた「ベンチェ, ベトナム 70%」について、伺いました。
ベンチェ, ベトナム 70% (2018) 開発担当者: 武内優季
一 今回初めての開発でしたが、難しかったことはありますか?
武内:開発を始める前は少し不安でしたが、意外と淡々と進められて、悩んで立ち止まることはなかったです。というのも、これまでのメンバーが開発を行う過程で、細かい微調整をしている場面も見ていたので、どうやったらこのフレーバーが出るかなど、ある程度予測できていたんだと思います。
あと、どんなチョコレートをつくるか、最初の段階でゴールを決められたのも大きかったと思います。もともとこのベトナムのカカオ豆は芳醇で華やかな香りが特徴で、私はこのフレーバーのイメージをそのままお客さまに伝えたいって思っていました。雑味がなくて生のカカオ豆の香りだけでも美味しかったので、それを全部チョコレートに詰め込んで出てほしいと考えていました。
一 実際に産地にも行きましたが、開発に影響したことはありますか?
武内:すごくあります。やはり開発を始める前に、カカオ豆がどんな場所でどんな人たちにどうやって育てられているか、どうやって発酵や乾燥をしているか、直接目で見て、香りを嗅いで、肌で感じることができたのはとても大きかったです。実際に開発するときは産地をイメージしながら、完成したチョコレートを思い描いていました。
一 生産地で特に印象に残っている工程はありますか?
武内:どれも印象に残っていますが、特に発酵だと思います。とにかく発酵箱の周りの香りがとてもいい香りだったんです。
私は他にインドネシアのカカオ農園にも行きましたが、また少し違う酢酸系の香りが強い印象でした。この「ベンチェ, ベトナム」は果実酒をを造っているような香りで、まろやかでアルコールのような香り。グレッグ(ダンデライオン・チョコレートのカカオ豆買い付け担当)も言っていましたが、発酵箱の周りの香りで、発酵がちゃんとできているか分かるそうです。ここはまさにカカオという果実が発酵している香りで、これは絶対美味しいって確信しました。
一 次はどんなチョコレートを作ってみたいですか?
武内:まだ次にどの産地を担当するか分かりませんが、同じ「ベンチェ, ベトナム」の新しい収穫年のものを開発出来るなら、収穫年による違いも出してみたいと思います。今回のものと違うフレーバーでいいところがあれば引き出してあげたいです。
特定の産地というより、どこでも開発してみたいです。同じ東南アジアでも面白いし、中南米はまた違ったフレーバーのものがたくさんあるので。でもどの産地でも、やっぱりそのカカオ豆の特徴を引き出したいですね。ただどういう塩梅で引き出すかは、その時カカオと相談しながら考えたい、って思います。
原材料はカカオ豆ときび砂糖のみ
チョコレートバーは、一種類のカカオ豆のみで作られているシングルオリジン。私たちが開発した独自の焙煎を行うことで、それぞれの豆が持っている独特のフレーバーやニュアンスを引き出しています。使用するカカオ豆の原産国をすべて訪れ生産者との交流の中から最高のカカオ豆を選んでいます。製造に先立って、割れたり欠けたりしたものや発酵不十分なものを取り除きます。
私たちが使っているオーガニックのきび砂糖はサンパウロから北西に350キロ離れたところからやってきます。
カカオ豆ときび砂糖を合わせ、約3日間かけて挽いていきます。
テンパリングを経て最後に適温で冷却すれば完成です。溶けにくく、ポキッと割れる独特の感触を生み出します。
チョコレートバーご購入の方に以下を同梱しています
それぞれのチョコレートの原材料であるカカオ豆の産地やフレーバーについて記載されています。
ダンデライオンのBean to Barチョコレートができるまでの製造工程がわかるシートです。
ギフトラッピングもご用意しています
ご希望の方にはギフトラッピングした状態でお届けします。(有料)
カートに入れる際にギフト包装で「希望する」を選択してください。
製造工程のすべては自分たちのファクトリーで
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- 01 BEANSビーンズ
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良質のカカオ豆を作るには、「品種」、「丹精込めた栽培」、そして「発酵」の三つの組み合わせが大切です。それを担う現地の農家の人たちとの出会いを求めて、ダンデライオンは世界中どこにでも出かけていきます。そこで豆をサンプリングし、シングルオリジンチョコレートにふさわしい香りや味わいを持つものを見つけるのです。 製造に先立って、割れたり欠けたりしたものや発酵不十分なものを取り除きます。
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- 02 ROASTINGロースティング
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ダンデライオンの焙煎機は、コーヒー豆用につくられたものを改造し、低温で長時間ローストできるような仕様に設計されています。こうすることで、カカオ豆本来の風味を損なうことなく、理想的な抽出が可能になるのです。最初は小ロットのカカオ豆をそれぞれ異なる温度と時間でローストしてテストします。ブラインドテイスティングで風味を比較したら、最適なものに合わせて30 kg単位で仕上げます。
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- 03 WINNOWINGウィノウイング
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焙煎が終わったら、カカオ豆を細かく砕き、外側の皮と内側のカカオニブを分離します。カカオ豆の風味はカオニブの中に閉じ込められています。その豊かな香りを引き出すために、ウィノウワーで割れた豆に送風し、軽くて毛羽立った状態の皮を吹き飛ばします。砕いたカカオ豆の粒は一つ一つ異なるため、振動スクリーンを用いて大きさごとに選別し皮を取り除いていきます。このプロセスを何度か繰り返します。
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- 04 MELANGINGメランジング
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次にメランジャーと呼ばれるドラムシリンダーで、カカオニブとオーガニックのキビ砂糖を合わせて挽いていきます。ダンデライオンの製法では、約三日間かけて、粒の大きさを20〜29ミクロンまで小さくします。この工程で砂糖とカカオニブが均一に混ざり、カカオに含まれている脂肪分の働きにより、舌の上でシルクのような滑らかさを感じることができるチョコレートが生まれます。
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- 05 BLOCKINGブロッキング
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メランジングしたチョコレートは、テンパリングの前にブロック状にして寝かせます。ブロック状にすることで保管しやすくなり、テンパリング作業に向けての準備が完了します。
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- 06 TEMPERINGテンパリング
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この工程が豊かな風味をバーに閉じ込め、溶けにくく、パキッと割れる独特の感触を生み出します。こうした性質はカカオ豆に含まれているカカオバターが結晶化することで起こります。カカオバターは6つの異なる結晶型を持っていますが、私たちのこだわりはV型と呼ばれる結晶型を作り出すこと。そのためには加熱と冷却を正確に行う必要があります。最後に約15〜20分適温で冷却すれば成形の完成です。
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- 07 WRAPPINGラッピング
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テンパリングと成形が終わったら、一個一個ていねいにホイルで包んでいきます。ダンデライオンのラッピングペーパーは、すべてメイド・イン・インド。衣料工場でリサイクルされたコットン繊維の再生紙が使用され、そこに私たちでデザインしたオリジナルパターンが、昔ながらの手作業でシルクスクリーン印刷されています。
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- 08 BARSバー
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さあ、チョコレートバーの完成です。 ダンデライオンは、シングルオリジンカカオ豆からチョコレートを作る、世界でも数少ないお店のひとつです。 私たちがどんな風にチョコレートを作っているのかをのぞきに来てください。そして、作りたてのチョコレートを味わってみてください。併設のカフェでは、ホームメイドのお菓子やホットチョコレートもお楽しみいただけます。
商品詳細
【原材料】
カカオ豆、黍砂糖
【チョコレートバーのサイズ】
横 約6.5cm
縦 約14.5cm
重さ 56g
【賞味期限】
製造から2年
【保存方法】
20度以下の湿度の少ないところがおすすめです。
夏場などに冷蔵庫で保存される際は、野菜室や新聞紙に包んで保管して、
召し上がる5〜15分くらい室温に出しておくと、おいしく召し上がれます。
チョコレートがある程度柔らかいほうが、口の中で溶けやすく、香りや味わいを感じやすくなります。
*4月頃〜11月頃はクール便にてお届けしております。
ファクトリー&カフェ蔵前 | 伊勢外宮店 |
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