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「ホットチョコレート」と「ココア」の違いについて、考える。

こんにちは。
ダンデライオン・チョコレート ペイストリーシェフの森本です。

梅雨空が続いていますが、まもなく夏本番となりそうですね。
夏になると、カフェではやはりコールドドリンクのオーダーが多くなります。
チョコレートメーカーである当店では、ひんやりと甘いチョコレートドリンクが人気。
メニューでは「ホットチョコレート」となっているので混乱しがちですが、実は、「ホットチョコレート」のコールドも提供しているのです。

この「ホットチョコレート」のオーダーの際に、ときおりお客様からご質問いただくのは、「ココア」との違いについて。
そこで今日は、当店でも提供している「ホットチョコレート」と、一般的によく知られている「ココア」の違いを紐解いてみたいと思います。

ホットチョコレートミックス

「お家でもホットチョコレートを飲みたい」というお客さまからの要望を元に、チョコレートプロダクションチームが開発したシングルオリジンの「ホットチョコレートミックス」です。

カカオ豆とオーガニックのケインシュガーのみを使用しつくられているので、カカオ本来の豊かな香りと風味を手軽に味わうことができる商品です。

1.ココアは何から作られているのだろう?

喫茶店などの飲食店をはじめ、自宅やオフィスなどでも親しまれている「ココア」。

この「ココア」の原材料は、カカオ豆から作られるココアパウダー(カカオパウダー)です。
ココアパウダーとは、カカオ豆からココアバターと呼ばれる油分を抽出して取り除き、これを粉末にしたもの。

店頭などでよく見かけるココアのうち、純ココア(ピュアココア)はココアパウダーそのもので、これに砂糖や脱脂粉乳など、その他の材料を調合したものは、調整ココアと呼ばれています。

それぞれ、様々な使い方ができますが、砂糖などが添加されていない純ココアは、主にお菓子作りなどに使われることが多く、簡単にお湯や牛乳と混ぜることができる調整ココアは、自宅でココアドリンクなどを楽しむために使う人が多いようです。

2. ホットチョコレートは何から作られているのだろう?

では、チョコレート専門店などで提供されている「ホットチョコレート」はどうでしょう?

パティスリーなどでは「ショコラショー」というフランス語で提供されていたりしますが、このホットチョコレートもカカオを原材料としたドリンク。チョコレートをベースに、お湯や温めた牛乳などと合わせて作られています。

ココアの材料であるココアパウダーは、カカオ豆から油分を取り除いて作られるのに対して、ホットチョコレートの材料であるチョコレートは、カカオ豆からココアバターを取り除くことはせずに作られます。

要するに、ココアバターが入ったチョコレートから作られるのがホットチョコレート、ココアバターが入っていないココアパウダーから作られるのが、ココアということなのです。

以前は、「チョコレートを溶かす」ひと手間が必要だったホットチョコレートですが、最近では、自宅でも簡単に楽しめるようにチョコレートをパウダー状にしたものを見かけることが増えてきました。

ダンデライオン・チョコレートでも「ホットチョコレートミックス」という商品を提供しており、アイスにもホットにもアレンジできるため、その手軽さにご好評をいただいています。

ホットチョコレートミックス

「お家でもホットチョコレートを飲みたい」というお客さまからの要望を元に、チョコレートプロダクションチームが開発したシングルオリジンの「ホットチョコレートミックス」です。

カカオ豆とオーガニックのケインシュガーのみを使用しつくられているので、カカオ本来の豊かな香りと風味を手軽に味わうことができる商品です。

3.ホットチョコレートとココアの違いは、ココアバターにあり。

ここまでココアとホットチョコレートについてお話してきましたが、その2つの違いは、ずばり、チョコレートを使っているかどうか(ココアバターが含まれているかどうか)ということになります。

ココア=ココアパウダー(ココアバター抜)+ミルク(+砂糖)
ホットチョコレート=チョコレート(ココアバター含)+ミルク(+砂糖)

では、味わいの違いはどうでしょうか?
ホットチョコレートには、ベースとなるチョコレートにココアバターの油分が含まれているため、より豊かに濃厚に感じられることが多いようです。
一方でココアは優しくスッキリとした味わいです。

リッチな味わいのホットチョコレートと柔らかな味わいのココア。
両方の魅力を知っていただき、その日の気分で使い分けて楽しんでいただくのも素敵ですね。

4.個性豊かな、ダンデライオン・チョコレートのホットチョコレート。

ダンデライオン・チョコレートでは、オープン当初から「日常のホッとするひとときのお供としても、気軽にカカオ体験を楽しんでもらいたい——」という思いで、カフェのドリンクメニューとしてホットチョコレートを提供しています。

使用するチョコレートはシングルオリジン(単一品種)。
Bean to Barクラフトチョコレートメーカーらしく、生産地ごとの個性を楽しんでもらえるように工夫しています。

いくつか種類はありますが、スタンダードなタイプとして出しているのが「ハウスホットチョコレート」。
カカオ分70%のチョコレートを使用することで、しっかりチョコレートの味わいを感じてもらいつつ、スッキリとした口当たりになるようなレシピに仕上げています。

エスプレッソと合わせたハウスモカとしても定評のある「ハウスホットチョコレート」は、サンフランシスコではエクアドル産、日本ではドミニカ共和国産のチョコレートで作るなど、こだわりの1品です。

その他にも、サンフランシスコのミッション地区をスパイスとチョコレートの味わいで表現した「ミッションホットチョコレート」や、みかんのフレッシュな果汁を使った季節限定の「みかんホットチョコレート」など、さまざまアレンジ商品を取り揃えています。

なかでも人気が高いのが、ほうじ茶の香りを合わせたホットチョコレート。ご自宅で楽しむことができるよう「ほうじ茶ホットチョコレートミックス」として開発され、オンラインストアでも販売をするようになりました。(現在販売を終了しております)

5.あとがき

わかるようでわかりにくいホットチョコレートとココアの違いについて書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。

私自身は、ホットチョコレートにもココアにも、それぞれの特徴や美味しさがあり、楽しみ方があると感じています。

例えば、ご自身の体調や気分、時間や相手に合わせてカカオ使ったドリンクを選んでみてはいかがでしょうか?
ふわりと漂うカカオの香りで、いつもの生活に彩りを添えられたらうれしいです。

ホットチョコレートやココアは冬だけのドリンクではありません。
夏の暑い日差しの下ではアイスで、冷房の効いた部屋で冷えてしまった体にはホットで。
ぜひ、カカオで心温まるひとときを、お過ごしください。

ホットチョコレートミックス

「お家でもホットチョコレートを飲みたい」というお客さまからの要望を元に、チョコレートプロダクションチームが開発したシングルオリジンの「ホットチョコレートミックス」です。

カカオ豆とオーガニックのケインシュガーのみを使用しつくられているので、カカオ本来の豊かな香りと風味を手軽に味わうことができる商品です。

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