11月より販売開始した「Kokoa Kamili, Tanzania 85%」と「San Juan Estate, Triniad 85%」に続き、「Maya Mountain, Belize(マヤ・マウンテン, ベリーズ)70%」を12月10日(土)より販売します。
今年の6月にサンフランシスコのダンデライオン・チョコレートから蔵前のチームに合流し、今回発売するバーのプロファイルを行ったトレバー・ファストは、サンフランシスコと蔵前のダンデライオン両方でBean to Barチョコレート製造の経験があります。そんなトレバーさんにちなんで今回は蔵前とサンフランシスコのダンデライオンの違いについてご紹介したいと思います。
1)パッケージのカラー
以前の記事でもご紹介させていただきましたが(ダンデライオン・チョコレートのBean to Bar パッケージ https://dandelionchocolate.jp/201611dandelionpackaging/)、サンフランシスコのチョコレートバーのラッピングペーパーには金色のインクが使われています。蔵前のものには銀色が使用されています。パッケージのデザインにもそれぞれ意味があり、チョコレートバーごとに違うものを選んでいます。今回のベリーズには、モザイク柄があしらわれています。デザインの意味についてはまた別の機会に紹介させていただきますのでお楽しみに。
SF/蔵前のラッピングペーパー(モザイク)
2)ラッピングについて
サンフランシスコのダンデライオンはオープン当初手作業でラッピングをしていましたが、今は写真のようなビンテージの機械を改造したものを使用しています。蔵前では機械がないので、チョコレートプロダクションのスタッフが1つ1つ手作業で行っています。中のホイルも、ラッピングペーパーも、表・裏のラベル貼りも、もちろんスタッフが行っています。蔵前の1Fファクトリーではそんな様子もご覧いただくことができます。
SF/蔵前のラッピング
3)プロダクションチーム
工場はサンフランシスコの方が大きく、スタッフも多いです。サンフランシスコは2010年創業で、蔵前は2016年2月オープンしたばかりなので、まだまだこれから。今、少しずつですが蔵前でもスタッフが増えてきています。トレバーさん曰く、チョコレートが好きで、世界一美味しいチョコレートをつくりたいという気持ちはみんな一緒。スタッフの違いはそれほどないそうです。
SF/蔵前のロースター
4)味覚
トレバーさんに聞いたところ、蔵前とサンフランシスコではかなり異なるようです。アメリカ人と日本人では、食習慣や普段口にしているものが異なるので、その違いも納得です。
また、同じチョコレートを食べても、蔵前とサンフランシスコのスタッフでは連想したり、例える食べ物も違います。例えば日本人は「この味は味噌みたいだ!」と言ったりしますが、アメリカ人は全く別のものに例えるそうです。アメリカでは発酵食品に触れる機会が少なく、逆に日本に住んでいるとアメリカほどローストした食べ物を食べる機会が多くありません。
味覚は人によって違うので、一概にどうと言うことができません。ただ日本人は発酵食品をよく食べ酸味に慣れているため、浅いローストを選びやすいというような傾向はあるのかもしれません。
トレバーさんが日本に来たばかりの頃はフレーバーの表現で混乱されたそうですが、今では新しい食べ物を知るきっかけにもなっていると楽しそうでした。
お客さまから、同じカカオ豆を使用して蔵前とサンフランシスコでつくると違う味になるの?と質問されることがあります。サンフランシスコと蔵前では環境も気候も違うのでそれだけでも違いが出てきますが、開発スタッフの感性や味覚の傾向、好みももちろん違うのでそこでもそれぞれのチョコレートバーの個性がでるのかもしれません。
トレバーさんが蔵前にやってきて初めてプロファイリングしたベリーズ産のチョコレートバーの発売まであと3日です。