ダンデライオン・チョコレートのBean to Barについてご紹介するシリーズ。第2回目はチョコレートバーのパッケージのこだわりについてお伝えしたいと思います。
ダンデライオン・チョコレートのバーは、お客さまから「素敵なデザイン」とお声がけいただくことがあります。そんな時スタッフは冷静を装いつつバーの説明をしているのですが、心の中では飛び上がるほど嬉しく思っています。
インドでつくられるリサイクル衣料の繊維入りコットンペーパー
ダンデライオン・チョコレートのバーに使用しているラッピングペーパーは、すべてインドで手作りされています。サンフランシスコのスタッフがデザインした、各産地に応じた様々なオリジナルのパターンを昔ながらの方法でシルクスクリーン印刷しています。
サンフランシスコのスタッフが世界中の紙を集めたイベントなどに足を運んで探してきたこの紙は、木のパルプのかわりに衣料工場でリサイクルされたコットンを使用し、繊維が入っているため一つ一つに個性があり、それぞれの異なった表情が楽しめるのが魅力です。
手作業でつくられているので、生産工程も一定ではありません。たとえば、モンスーンの季節は外で紙を乾燥させることができません。製造に時間がかかり、色や質感にも微妙な違いが出てきます。同じ柄でも線の太さが違うなど、大きな差が出る不完全さも、紙の1枚1枚に注ぎ込まれたエネルギーを反映していると思うととても味わい深く見えます。
サンフランシスコのラッピングペーパーは金色、日本ものには銀色が使用されています。また、デザインもタンザニアにはクロス柄、トリニダードはドット柄と、まったく違う表情を見せます。また、こちらの紙を表紙に使った「ダンデライオン・ノート*」も日本のオリジナルグッズとして販売しています。
*販売は終了しました
チョコレートバーのラベルには一体何が書かれている?
ラベルの商品名の部分ではそのチョコレートに含まれるカカオのパーセンテージ、そして収穫年もわかります。その下の英文の導入部分では「Bean to Bar」についてや「ダンデライオンのこだわり」について書かれています。
ここはどのバーも同じですが、その後の文章はチョコレートの種類によって違います。それぞれのバーに使われているカカオ豆がどんな場所で育ったか、そのチョコレートはどんな味(フレーバー)を持つのかなどについて説明しています。
また、バーのラベルにはもうひとつ、見落とされがちなポイントがあります。前回チョコレートの味を決める重要なプロセスとして「プロファイリング」についてご紹介しましたが、バーの表に貼られているラベルには誰がその豆をプロファイルしたかが記載されています。
「Kokoa Kamili, Tanzania 85%*」にはサンフランシスコのダンデライオン初期メンバーで日本に助っ人として来てくれたPearl(パール・ウォン)、「San Juan Estate, Triniad 85%*」には日本のスタッフでは初となるChieko(伴野智映子)がプロファイル担当として記載されています。今も蔵前のファクトリーでは別のスタッフが新しいチョコレートバーの開発中です。チョコレートバーをご購入の際にはこちらにも注目してみてください。
*販売は終了しました
アメリカではビンテージの機械を改造したものを使ってラッピングを行っていますが、日本では機械がないため、包装から表裏のラベル貼りまですべてチョコレートチームによる手作業です。豆の焙煎からラッピングまでの作業の様子は、前回のBean to Barプロダクションの紹介記事でご紹介しておりますので、合わせてご覧ください。
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「ダンデライオン・チョコレートのBean to Bar プロダクション」
オープン直後2月頃のパール(左)と伴野(右)。この頃からチョコレートバーの試作を重ねてきました。