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ダンデライオン・チョコレートのBean to Bar プロダクション

現在、蔵前のお店で販売しているチョコレート3種(マダガスカル、ベネズエラ、ドミニカ)は、サンフランシスコのファクトリーで手作りされ、運ばれてきたものです。

2016年2月の日本でのオープン以来、蔵前のプロダクションチームも自分たちのオリジナルのバーをつくるため日々研究を重ね、先日ついに日本発のバーを完成させることができました。

約半年の時をかけ、日本のチームが作ったチョコレートバーを11月18日(金)よりいよいよ販売開始します!販売に先駆け、本日より3回にわたりレポートをお届けしたいと思います。

第一回目は「Bean to Barができるまで」プロダクションチームが日々どのような作業しているかも合わせてお伝えしたいと思います。

 

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 カカオからチョコレートバーを作るには、カカオを調達し、ローストプロファイルを決め、それから実際の作業に入るという一連のプロセスを必要とします。ダンデライオンのチョコレートがどのようにできるかの概要をご紹介します。

 

Bean to Barとは?

カカオ豆からチョコレートバーになるまで一貫して製造を行うことを言います。2000年代後半からアメリカでBean to Barがクラフトチョコレートのムーブメントとして興りました。ダンデライオンではカカオ豆の調達(ソーシング)も自社で行っています。

一般にカカオの木は赤道の南北緯度20度以内で育ち、カカオポッドという果実をつけます。ダンデライオンでは、カカオ豆を買い付ける際は農園を訪ね、生産者について知り、彼らがどのように働いているのかを見に行くようにしています。

農園では、まずカカオポッドを割り、白いパルプに包まれたカカオ豆を取り出します。それから大きな木箱に入れて発酵させます。カカオのフレーバーが生まれるのは発酵の時と、焙煎の時です。発酵には生産者の高い技術を必要とします。 その後乾燥させて発酵を止め、梱包し、豆が送られてきます。

 

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チョコレートの”プロファイリング”

カカオ豆が届いたら味のテストを開始します。焙煎の条件を変えながら何度も繰り返し、自分たちの好みの味になるまでには8回から16回ほどのテイスティングすることもあります。納得のいくものができてはじめて、お客さまにご紹介することができます。このプロセスにかかる期間はカカオ豆にによってさまざまで、最低でも1週間、ときには1カ月以上もかかることがあります。

チョコレートのプロダクションチームが決定する焙煎の温度や砂糖を入れるタイミングの条件は、ローストプロファイルといって、チョコレートの味を決める重要な要素です。誰がプロファイリングしたかもラベルに記載されています。少量で何度もテストし、プロファイルが決定したらチョコレート作りをはじめます。

 

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Bean to Barチョコレート作りのプロセス -カカオ豆からチョコレートをつくる-

ソーティング

まず最初は豆を手で選別するところから始まります。ダンデライオンのチョコレートの原材料はカカオとオーガニックのケインシュガーの2つだけで、通常チョコレートに使われる大豆レシチンや香料などは入れません。他の材料でカカオの味を隠すことができないので、良い豆だけを選別することがとても大事です。

 

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ロースティング

選別のあと、ロースターで一度に10キロの豆を焙煎します。ロースティングは低温で長くゆっくりと行い、可能な限りカカオのフレーバーを保つようにしています。

 

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ウィノウイング

次はウィノウイングといって、殻を取り除き豆の身だけを残す作業です。この中身を細かく砕いたものをカカオニブと言います。

 

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メランジング

カカオニブメランジャーに入れて、砂糖と混ぜて3日3晩豆を挽きます。メランジャーの中にある石のローラーがカカオニブを細かい粒子にし、なめらかなチョコレートにすると同時に、ローラーの摩擦で発生する熱が渋みを蒸発させ味を和らげます。

 

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テンパリング

次にテンパリング、温度調整を行います。チョコレートの中にある結晶は様々な形をとって安定せず、長い間放置するとブルームが生じ、白い結晶が浮き出てきます。結晶を適切な形にするには、専用の機械で熱したあと冷まし、攪拌します。この温度調節によって、見た目にもきれいでパリッとしたチョコレートが出来上がります。

 

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ラッピング

テンパリングしたチョコレートをバーの型に入れ冷やしたら、手作業で包装します。ダンデライオンのラッピングペーパーはインドで手作りされた特注のコットンペーパーを使っています。 最後にラベルをつけたらチョコレートバーのできあがりです。

 

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※こちらのページでも、イラスト入りでプロセスを順番に解説していますのでご覧ください。

「Bean to Bar ダンデライオンのスモールバッチ・チョコレートができるまで」

 

 

日本産のチョコレートバーついに解禁

幾多の敗北していったローストプロファイルの試作たちの山を越え、ようやく日本のチョコレートチームが作った「Kokoa Kamili, Tanzania (ココア・カミリ,タンザニア)85%」と「San Juan Estate, Triniad(サン・ファン・エステート,トリニダード)85%」を皆さまにお披露目できることになりました!

解禁は11月18日(金)と販売開始まであと9日、楽しみにお待ち下さい。

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