ヒトの味覚とテイスティング〜チョコレートの味わいは人それぞれ〜

こんにちは。ダンデライオン・チョコレートで「チョコレート・エクスペリエンス」という部署を担当している伴野智映子です。普段はオンラインワークショップの講師として、皆さんにチョコレートの魅力や奥深さをお伝えしています。

最近目にする機会が増えたBean to Bar チョコレートですが、商品説明に例えばこのようなフレーバーノートの説明が記載されているのを、見かけたことはないでしょうか?

「フレーバー:はちみつ、フレッシュピーチ、ホームメードファッジ」


ワインやコーヒーでも見かける様々なフレーバーワード。お客様にとっては購入時のヒントにもなりますが、逆になんのことか疑問を抱いてしまう方もいるかもしれません

「チョコレートを食べているのに、フレッシュピーチなんて感じる?」
「言われてみればそうかもしれないけど、何も言われずに食べたら気づかなそう」
「そんなに舌が良い方ではないから違いが分からなそう」

実は、私もそう思っていた中の一人です。
ちなみに、私が栄養学を学んだ大学で行った味覚テスト(水に微量に含まれている五味「甘味・塩味・酸味・苦味・うま味」成分を当てるテスト)では、塩味と苦味しか分かりませんでした。
これまでの職場では開発担当の経験もありますが、上司に「これは美味しい」と褒められたことは一度もなく、自分には味覚センスがない、と思っていました。

そんな私でもチョコレートは楽しめるので、安心してください
究極を言えば、自分が「おお!これなんか分からないけど美味しい!」と思えればいいのです。

違う環境で育てば、違う舌を持ち、違うフレーバーを感じる

自分が感じるフレーバーは、必ずしも周りと一緒とは限りません。
なぜならそれは、皆それぞれ違う舌を持っているから
同じ環境で同じものをずっと一緒に食していない限り、同じ感じ方はできません。
なので、自由に美味しく食べていただければ、それで良いと思います。

チョコレートをテイスティングする際、私たちは必ず一緒に食べ、意見交換をしていますが、その中で感じたことは、味の表現は「普段自分が食べ慣れている味に例えやすい」ということでした。

私たちのチームでは、ダンデライオン・チョコレートのサンフランシスコ本店から来日した、アメリカ人のスタッフが一緒に働いていました。

アメリカ人は相対的に見ると、ナッツ類をよく食べます(少なくとも日本人よりは)。そのため、ナッツ類の表現を非常に多く持っています。「くるみ」「アーモンド」「ピスタチオ」「ピーカンナッツ」「マカダミアナッツ」・・・とナッツの中でも違いをより的確に表現します。

日本人はというと、どうやらアメリカ人のいう「ナッツ」が「豆」に置き換わる傾向がありました。「大豆」「きな粉」「味噌」「納豆くさい」等の「豆」関連のワードが多くなります。

「砂糖の甘さ」の表現でも、アメリカでは「ブラウンシュガー」「ファッジ」「カラメル」になるところが、日本だと「黒糖」「和三盆」になったりします。

例えば、チョコレートのフレーバーに「軽く炙ったナッツ」と記載されていても、人によっては「きな粉」なのかもしれない。「ファッジブラウニー」は「黒糖」の感覚に近いのかもしれません。
そう思うと、急に親近感が沸きませんか?記載通りのフレーバーを感じなくても、自由に感じていいんだな、と思えると思います。

チョコレートをテイスティングしてみよう

「チョコレートの味わいを感じるにはどうしたらいいですか?」と聞かれることがあります。

テイスティングの方法も様々な方法がありますが、これだけ守れば大丈夫です。

「小指の第一関節くらいの大きさ」のチョコレートを「ボリボリ噛まずに」食べてみてください。

小さすぎるとフレーバーが分かりにくく、大きすぎると噛まないといけない。
なのでサイズは1-2cmくらい(厚みにもよりますが)がおすすめです。

そして、ボリボリ噛んでしまうとフレーバーを感じられないままチョコレートが喉を通ってしまうので、飴を舐める感覚で。

私は空気と触れると香りを感じやすいので、たまに鼻から息を吸って口に空気を含ませたりしています。

あとは、下を見つめてものすごく真剣に味わっていると疲れるので、なるべく遠くをぼーっと眺めながら味わっています。
蔵前のお店でテイスティングをする時は、お向かいにある精華公園の様子を見ています。

「色」をイメージすることもあります。
「このチョコレート、色に例えると緑っぽいな」と感じたら、「あ、ハーブかな」「葉が生い茂った森かな」「抹茶のえぐ味に近いのか」と想像していきます(ちょっと連想ゲームみたいですね)。

テイスティングしたチョコレートを「人」に例えて、フレーバーのイメージを膨らませる人もいます。
「バリバリ働くキャリアウーマンみたい」という想像を抱かせるチョコレートなら、「レモンのようなはっきりとした酸味」や「ベリーの中でも甘いイチゴではなくクランベリー」といったように。

ワークショップではもう少し掘り下げてテイスティングの方法をお伝えしていますが、普段チョコレートを食べるシーンで「よし!どんな味わいか探ってやるぞ!」ということもないと思います。
堅苦しく考えず、美味しく食べていただければ良いので、何気なく食べてふと「あ、なんか美味しい」と思えるのが一番です。

チョコレートの味わいは、その時の自分の気持ちや体調、気候によっても変わります。
「これが正解」というのはないので、まずはひとかけら食べて「あ、美味しい」と思って笑顔になっていただけると嬉しいです。

普段はこんなふうに和気あいあいと、他のメーカーのBean to Bar チョコレートを皆でテイスティングすることも。

最後になりましたが、チョコレートやカカオにまつわるワークショップを随時開催しておりますので、もっとチョコレートについて知ってみたいと思った方は、ぜひご参加ください。


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