16th Street Factory が オープンしました! (前編)

2019年の春は、わたしたちダンデライオン・チョコレートにとって忘れられないものとなりました。長年(4年以上)にわたり準備してきた「Dandelion Chocolate 16th Street Factory(以下16th Street Factory)」が、サンフランシスコに誕生。稼働を開始したのです!


Photo by ERICWOLFINGER



「16th Street Factory」は、約1,700平米(高校の体育館2つ分の大きさ)の巨大な建物です。地下にペストリーキッチン、1階にはチョコレートファクトリー、カフェ、ギフトショップ、ブルーム(サロン)、ワークショップスペースがあります。

100年以上前からあるチョコレートのレシピに立ち返り、ファーマーズに出店、ファクトリー&カフェをオープン、日本へ進出...。これまでもダンデライオン・チョコレートはいくつもの挑戦を重ねてきました。その中でも『最大のチャレンジ』と言われているのが、この「16th Street Factory」です!
ダンデライオン・チョコレートでは、創業以来「最高のチョコレートを作る」「最高のチョコレート体験を提供する」「サステイナブル(持続可能)なビジネスの成長を実現する」という3つのミッションを掲げてきました。これらを成し遂げるには、中途半端では到底実現することは不可能です。誰もやっていないことに挑んでいかなければなりません。今後、Bean to Bar チョコレートをムーブメントから文化として根付かせることを目指す、そんな覚悟の表れでもあります。




ダンデライオン・チョコレートの夢を体現する「16th Street Factory」のオープニング・レセプションが開かれると言う連絡を受け、ダンデライオン・チョコレート・ジャパン 広報であるわたし(芹沢)が、急遽海を渡ることになりました。


ダンデライオン・チョコレートでは、日々アメリカ(サンフランシスコ)と日本(東京)のチームとの間で密接にコミュニケーションを取っています。しかし8,000 kmも離れている場所で働くわたしたちにとって「16th Street Factory」という新しい拠点ができることが、どれだけ現地のファンやクラフトフード業界に影響を与えているのかを、リアルに想像することは容易ではありません。そんな現地の熱量をこのレポートでご紹介したいと思います。




レセプション当日の4月11日(金)。朝から空は真っ青、カラッとした空気が気持ち良いほどの快晴です。
サンフランシスコ市内 ミッション地区にある「16th Street Factory」に向かうUberの中で、同僚のtomoから3日前に行われた家族や友人向けのお披露目会の話を聞きます。想像を超えるパーティーの様子に期待で胸が高鳴ります。
あっと言う間に到着し、Uberをおりると目の前に想像を超える大きさのファクトリーが登場するのです。


Photo by ERICWOLFINGER



「16th Street Factory」は、重厚さとモダンな印象を兼ね備えたレンガ造りで、側面には大きく「ダンデライオン・チョコレート」の文字が書かれています。周りには古い建物が多く残されており、アーティストやクリエーターっぽい風貌をした個性的な人々が忙しそうに行き交います。


中に入ると、スタッフが招待客を迎える準備を着々と進めていました。




時計の針が19:00を指し、いよいよオープン!
たくさんの人がファクトリーに押し寄せます。外にも入場を待つ人で、列ができるほどです。







入り口には、生のカカオポットを使った可愛くも大胆なデコレーションが施され、早速フェスティブな雰囲気に。

脇には生のカカオパルプとカカオ豆を試食できるテーブルが設置されています。日本で食べ慣れているライチのような味とはまた違う、フルーティーな桃のような風味に驚かされました。意外と知られていないのですが、わたしたちのチョコレート(カカオ豆)と同じように、カカオパルプも産地によって味わいが違うんです。





会場では、リサ・ヴェガの新作スイーツに加え、(わたしたちのチョコレートを使用している)サンフランシスコ中のベーカリーやスイーツショップによるデザートがテーブルに所狭しと並びます。
甘党のわたしには、なんとも言えない眺め。長い長い机の周りには終始たくさんの人が引き寄せられ、溢れかえっていました。国は違えど、みなさん甘いものには目がないようです。笑







他にも、人気レストラン「Bar Agricole」のバーテンダーによるカカオを使ったスペシャルカクテル、予約が取れない絶品パスタで有名なイタリアン「FLOUER&WATER」のニブ風味ラグーソースのラビオリなどなど。SFにある9つの素敵なお店やメーカーが出店していました。




夜が更けるにつけ、会場はどんどん盛り上がりを増していきます。
大音量でかかる音楽に踊り出したり(ペストリーシェフのリサ・ヴェガまで!)、4~5人入れる大きなケースの中にカカオ豆をいっぱいに詰めた(カカオ豆の浴槽)で写真撮影したり、美味しい食事に舌鼓をうったりと、思い思いにこの盛大なパーティを楽しんでいるようでした。すれ違う人みんな、終始笑顔で、目はキラキラと輝いています。




「16th Street Factory」のレセプションパーティーにはなんと、400名以上が参加したそうです。友人やパートナーと一緒に来場される方はもちろん、家族づれのお客さまもたくさんいらっしゃいます。
メディアやクラフトフード関係者を中心にお声がけしたようで、「食」に対しての意識も高い方が、多いように感じました。「Bean to Bar チョコレート」が生まれた背景や社会意義についてまで把握した上で、ダンデライオン・チョコレートを選んでいるようです。




わたしは、以前からサンフランシスコのファンにダンデライオン・チョコレートの印象について直接聞いてみたいと思っていました。片っ端からゲストに声をかけます。すると、様々な興味深い答えが返って来ました。




中でも印象的だったのは、「ダンデライオン・チョコレートには、『変化』や『変身』という言葉がぴったりだね。カカオからチョコレートになるまでの過程はもちろん、この新しいファクトリーも以前とは見違えるほどの姿に生まれ変わった。息絶えることなく、さらに発展していって欲しいと思う。」という素晴らしい激励の言葉。
また別の方からは、「チョコレートバーのラッピングペーパーに使われているのが、繊維をリサイクルして作られているインド製の紙という点が素晴らしいと思うわ。一切無駄にされることなく、持続可能。そして何と言っても美味しいわね。」というご意見もありました。

まさにダンデライオン・チョコレートの目指すところをよく理解して下さっているお客さまたち。こうした素敵な言葉をかけてもらう度、わたしはこのチームの仲間として一緒に働けることに心から感謝するのです。




多くのお客さまと会話を楽しみながらパーティーの空気にようやく慣れてきた頃、急激な時差ボケが襲ってきます。うつらうつらしてきたところで、パーティー会場を後にします。


今回は、4月にできたばかりの「16th Street Factory」の盛大なレセプションの様子をご紹介させていただきました。少しでも現地の熱い様子を感じていただけたら嬉しいです。
次回は「16th Street Factory」の建物の中を詳しくご案内させていただきたいと思います!



Text by Seri

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