ZORZAL CACAO,
DOMINICAN REPUBLIC

ソルサル・カカオ、
ドミニカ共和国

Source

生産者/農園
ソルサル・カカオ

Region

地域
ドゥアルテ

Source Type

特徴/事業形態
鳥類保護区、発酵所

Beans

カカオ豆
保護区で栽培、近隣の農園からの仕入れ(未乾燥)

Fermentation Style

発酵方式
4段ボックスシステム(発酵はオコカリベで行う)

Tasting Notes

フレーバー
くるみ、キャラメル、ブランデーに漬けたチェリー

ソルサルカカオは、一見、カカオ農園でもあり、カカオの木で覆われた広大な鳥類保護区でもあります。サステナビリティと自然保護のスローガンの下、カカオ生産者とチョコレート製造者をつなぐというミッションのもとで活動をしています。ダンデライオンチョコレートは、レゼルバ・ソルサルとの関係を、3年にわたる年月を費やしてゆっくりと育んできました。


カカオ農場と発酵所を始めるには十分な時間を要します。少なくとも、カカオの木が実をつけるまでには3年もかかります。当初は、立ち上げたばかりのソルサルだけでは収穫量が十分ではなく、最初の2年間は、近くにある発酵所のオコカリベが別の農園から調達してきた豆と合わせて発酵・乾燥させたカカオを購入していました。現在は、ソルサルの豆だけで必要量を確保し購入することができています(発酵はオコカリベでしています)。

ソルサルでは、最近、発酵箱を増築し、この地域特有の湿度の高い環境に適した乾燥用トンネルを作りました。2016年には、ソルサルと、さらに近隣の2~5ヘクタールサイズの小規模農家からの豆を使って、ここで発酵・乾燥などすべての加工を行ったカカオを手に入れることができるようになりました。


ここは単なるカカオ農場や発酵所ではありません。チャールズ・キルヒナー博士らによって創業されたレゼルバ・ソルサルは、1,019エーカーの広さを持ち、ビックネルツグミというアメリカ北東部とドミニカの間を毎年行き来する珍しい渡り鳥の楽園でもあります。レゼルバ・ソルサルはビックネルツグミが安心して越冬できる鳥類保護区なのです。

通常、こうした鳥類保護区は政府の資金で賄われることが多いのですが、ここは民間事業として運営されています。この区域の70%は、野生保護区として開発が禁じられており、残りの30%の土地がカカオの育成、発酵、乾燥に利用されています。収穫されたカカオは、北半球の小さなチョコレートメーカーに販売されています。


キルヒナー博士は自然保護を達成するためのサステナブルな事業モデルの実践を研究してきました。レゼルバ・ソルサルは、営利事業を行う民間企業が、地球そして絶滅危惧種の保護に貢献しているという、経済性と自然保護が両立した極めて稀な事例です。ラテンアメリカでは保護地区運営に必要とされる資金の25%しか政府資金で賄えていません。ドミニカで最初の民間鳥類保護区であるソルサルは、まさにパイオニアなのです。

ここでは、カカオの風味を追求するために健康な根をもつ原木にさまざまなカカオを接木して育成しています。その原木は、バナナや自生している木の陰で作り出された肥沃な土で育てられています。こうした健康で多様性を備えるいわゆる森林農業は、カカオ自体や野生動物だけでなく、そのカカオを世界の市場に出そうとしている生産者にとっても優れたエコシステムなのです。

レゼルバ・ソルサルでは、ヴィボ計画と呼ばれる国際基準に登録されているカーボンオフセットプロジェクトがあり、地元の土地所持者と12のパートナーシップを締結し、森林再生にも取り組んでいます。具体的には、ソルサルカカオからカカオを購入したチョコレートメーカーは、1トン当たり200ドルを拠出し、その資金を植樹事業に回し、生物多様性の拡大を図ります。これまで、この事業によって31,120本の自生木種が植えられました。この事業は、大気中の炭素増加を食い止めると同時に、カカオ農家とチョコレートメーカーをつなぎ、土地と森林の再生を行います。この原稿を書いている時点で、ダンデライオンは166のカーボンクレジットを購入しています(1カーボンクレジットは、大気中1トン分の炭素を表しています)。


ソルサルでの取組みは、ドミニカにおいて、所得の増加を生み出す力となっています。野生生物保護地区での雇用を創出し、付加価値の高いカカオを生産し、運営している農園での耕作指導という事業も生み出しているのです。私たちはこのプロジェクトに参加していることにたいへん誇りを持っています。カカオ、生物多様性、そして経済性がすべて同時に語られ、より健やかな地球へと誘ってくれるのです。