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日本酒づくりの新たな可能性は「素人的視点とコラボレーション」 カカオのお酒「カカオの夏休み」開発秘話

日本酒づくりの新たな可能性は「素人的視点とコラボレーション」 カカオのお酒「カカオの夏休み」開発秘話

haccoba -Craft Sake Brewery-とダンデライオン・チョコレートのコラボレーション酒 第3弾「カカオの夏休み」。 これまでのコラボレーションではバレンタイン時期に発売していましたが、今回は初めて夏真っ盛りの8月に発売することになりました。 冬のイメージが強い日本酒とチョコレートですが、そこには「クラフトサケブリュワリー」だからこその、日本酒に対する価値観や想いが込められています。 今回は、これまでのコラボレーションやhaccobaの成り立ち、そして「カカオの夏休み」の開発構想について、haccoba 代表 佐藤太亮さんと、ダンデライオン・チョコレート 物江の対談をお届けします。 (※対談は「カカオの夏休み」製造前に行われました) haccoba -Craft Sake Brewery- 2021年2月に福島県南相馬市小高区で誕生した酒蔵。「酒づくりをもっと自由に」という思いのもと、ジャンルの垣根を超えた自由な酒づくりを行っています。日本酒にクラフトビールの製法をかけ合わせたお酒「はなうたホップス」をメインに展開。かつてのどぶろくづくりにも通ずる、クラフトビールの自由なカルチャーで日本酒を再編集することで、日本酒のフロンティアを切り拓いています。     関連商品 「カカオの夏休み」と「酒粕ガトーショコラ」のセット 好きが高じて挑戦した、伝統産業のスタートアップ haccoba 代表の佐藤太亮さん(右)と、ダンデライオン・チョコレートの物江(左)。   ー haccobaとダンデライオン・チョコレートが繋がったきっかけを教えてください。 佐藤:実は僕たちの酒蔵を設計したのが、ダンデライオン・チョコレートさんと同じ建築事務所のPuddleさんでした。僕はもともとチョコレートがとっても好きで、Bean to Barの流れやダンデライオン・チョコレートさんのことも個人的に追っていました。そこでご縁を感じて、Puddle代表の加藤さんに紹介していただきました。...

日本酒づくりの新たな可能性は「素人的視点とコラボレーション」 カカオのお酒「カカオの夏休み」開発秘話

haccoba -Craft Sake Brewery-とダンデライオン・チョコレートのコラボレーション酒 第3弾「カカオの夏休み」。 これまでのコラボレーションではバレンタイン時期に発売していましたが、今回は初めて夏真っ盛りの8月に発売することになりました。 冬のイメージが強い日本酒とチョコレートですが、そこには「クラフトサケブリュワリー」だからこその、日本酒に対する価値観や想いが込められています。 今回は、これまでのコラボレーションやhaccobaの成り立ち、そして「カカオの夏休み」の開発構想について、haccoba 代表 佐藤太亮さんと、ダンデライオン・チョコレート 物江の対談をお届けします。 (※対談は「カカオの夏休み」製造前に行われました) haccoba -Craft Sake Brewery- 2021年2月に福島県南相馬市小高区で誕生した酒蔵。「酒づくりをもっと自由に」という思いのもと、ジャンルの垣根を超えた自由な酒づくりを行っています。日本酒にクラフトビールの製法をかけ合わせたお酒「はなうたホップス」をメインに展開。かつてのどぶろくづくりにも通ずる、クラフトビールの自由なカルチャーで日本酒を再編集することで、日本酒のフロンティアを切り拓いています。     関連商品 「カカオの夏休み」と「酒粕ガトーショコラ」のセット 好きが高じて挑戦した、伝統産業のスタートアップ haccoba 代表の佐藤太亮さん(右)と、ダンデライオン・チョコレートの物江(左)。   ー haccobaとダンデライオン・チョコレートが繋がったきっかけを教えてください。 佐藤:実は僕たちの酒蔵を設計したのが、ダンデライオン・チョコレートさんと同じ建築事務所のPuddleさんでした。僕はもともとチョコレートがとっても好きで、Bean to Barの流れやダンデライオン・チョコレートさんのことも個人的に追っていました。そこでご縁を感じて、Puddle代表の加藤さんに紹介していただきました。...

【開発秘話】”メジャーインディー”なクラフトマンシップから生まれる、持続可能なものづくりを目指して

【開発秘話】”メジャーインディー”なクラフトマンシップから生まれる、持続可能なものづくりを目指して

関連商品 TAIKO アミキャップ カカオ染 靴下工場が作った無縫製ニットキャップ「アミキャップ」。肌触りの良いオーガニックコットン100%で編んでいます。 本品はダンデライオン・チョコレートの製造工程で出る「カカオハスク」を染色に活用したカカオ染の製品になります。本来は廃棄してしまう「カカオハスク」を使用した、アップサイクルな製品になりました。 ダンデライオン・チョコレートで使用しているカカオ豆から出た外皮(カカオハスク)を利用した無縫製ニットキャップ「アミキャップ」。 チョコレート作りの過程では廃棄されてしまうカカオハスクですが、実は草木染めのように、染め物にも活用することができます。 このカカオハスクを利用した、カカオ染めのニットキャップ製作に携わったのは、靴下を中心にニット関連商品の企画製造を行う株式会社タイコー。 今回は、このニットキャップ「アミキャップ」へのこだわりや想い、そして今後の挑戦について、開発を担当した株式会社タイコー プロダクトマネージャー 塚田克幸さんと、ダンデライオン・チョコレート 物江の対談をお届けします。 株式会社タイコー 1949年の創業以来、長野県で約70年に渡り靴下を中心に手袋や帽子などニット関連商品の企画開発・製造を手掛けるメーカー。最先端の編み機を先駆けて導入し、一貫生産で得た幅広い技術力と長年培ってきた高い開発力で足袋型ソックスなど専門性の高い製品を数多く生み出してきました。「新しいものづくりや価値観を生み出したい」という想いをもとに、大量生産ではなく履き心地や機能性を重視したものづくりにこだわり、長く愛される製品を届けています。 クラフトマンシップへの共感と、細部にまでこだわった「アミキャップ」 株式会社タイコー プロダクトマネージャー 塚田克幸さん(右)と、ダンデライオン・チョコレートの物江(左)。 ━ 今回の企画は何がきっかけで実現しましたか? 物江:塚田さんとの最初の出会いは、2021年10月の「heres market」というイベントでしたね。ダンデライオン・チョコレートのブースに来ていただいて、お話ししたのがきっかけだったと思います。 塚田:そうでしたね。奥さんに「チョコレート買ってきて」とお願いされて伺いました(笑)。 物江:そこでお互いのクラフトマンシップや、機械を導入しながらも大量生産ではない、”メジャーインディー”な規模感が合うんじゃないか、と意気投合しました。例えば捨てられてしまうカカオハスクを利用して一緒に何か作れたら、と。 塚田:話はとんとん拍子で進みましたが、実際の製品作りは1年ちょっとかけてじっくり大事に進めていきましたね。イベントで知り合ってノリで始めたというより、よく話し合ってお互い共感する部分があったから、今回の企画が生まれました。 物江:タイコーさんは靴下を中心に展開されていますが、今回はダンデライオン・チョコレートのスタッフも身に付けられるように、ニットキャップにしました。自分が身に付けることで愛着も沸くし、お客さまとお話しする際に何かしらのフックにもなるかな、と。 染色は草木染めの技法で一つひとつ手作業で染めています。 ━ 今回の商品作りで難しかった点やこだわった点、印象深かったことはありますか?...

【開発秘話】”メジャーインディー”なクラフトマンシップから生まれる、持続可能なものづくりを目指して

関連商品 TAIKO アミキャップ カカオ染 靴下工場が作った無縫製ニットキャップ「アミキャップ」。肌触りの良いオーガニックコットン100%で編んでいます。 本品はダンデライオン・チョコレートの製造工程で出る「カカオハスク」を染色に活用したカカオ染の製品になります。本来は廃棄してしまう「カカオハスク」を使用した、アップサイクルな製品になりました。 ダンデライオン・チョコレートで使用しているカカオ豆から出た外皮(カカオハスク)を利用した無縫製ニットキャップ「アミキャップ」。 チョコレート作りの過程では廃棄されてしまうカカオハスクですが、実は草木染めのように、染め物にも活用することができます。 このカカオハスクを利用した、カカオ染めのニットキャップ製作に携わったのは、靴下を中心にニット関連商品の企画製造を行う株式会社タイコー。 今回は、このニットキャップ「アミキャップ」へのこだわりや想い、そして今後の挑戦について、開発を担当した株式会社タイコー プロダクトマネージャー 塚田克幸さんと、ダンデライオン・チョコレート 物江の対談をお届けします。 株式会社タイコー 1949年の創業以来、長野県で約70年に渡り靴下を中心に手袋や帽子などニット関連商品の企画開発・製造を手掛けるメーカー。最先端の編み機を先駆けて導入し、一貫生産で得た幅広い技術力と長年培ってきた高い開発力で足袋型ソックスなど専門性の高い製品を数多く生み出してきました。「新しいものづくりや価値観を生み出したい」という想いをもとに、大量生産ではなく履き心地や機能性を重視したものづくりにこだわり、長く愛される製品を届けています。 クラフトマンシップへの共感と、細部にまでこだわった「アミキャップ」 株式会社タイコー プロダクトマネージャー 塚田克幸さん(右)と、ダンデライオン・チョコレートの物江(左)。 ━ 今回の企画は何がきっかけで実現しましたか? 物江:塚田さんとの最初の出会いは、2021年10月の「heres market」というイベントでしたね。ダンデライオン・チョコレートのブースに来ていただいて、お話ししたのがきっかけだったと思います。 塚田:そうでしたね。奥さんに「チョコレート買ってきて」とお願いされて伺いました(笑)。 物江:そこでお互いのクラフトマンシップや、機械を導入しながらも大量生産ではない、”メジャーインディー”な規模感が合うんじゃないか、と意気投合しました。例えば捨てられてしまうカカオハスクを利用して一緒に何か作れたら、と。 塚田:話はとんとん拍子で進みましたが、実際の製品作りは1年ちょっとかけてじっくり大事に進めていきましたね。イベントで知り合ってノリで始めたというより、よく話し合ってお互い共感する部分があったから、今回の企画が生まれました。 物江:タイコーさんは靴下を中心に展開されていますが、今回はダンデライオン・チョコレートのスタッフも身に付けられるように、ニットキャップにしました。自分が身に付けることで愛着も沸くし、お客さまとお話しする際に何かしらのフックにもなるかな、と。 染色は草木染めの技法で一つひとつ手作業で染めています。 ━ 今回の商品作りで難しかった点やこだわった点、印象深かったことはありますか?...

100年、150年と続くBean to Bar チョコレートメーカーを目指して - ダンデライオン・チョコレート創業者Todd & Elaine インタビュー -

100年、150年と続くBean to Bar チョコレートメーカーを目指して - ダンデライ...

トッド・マソニス(左)とエレイン・ウェリー(右) 2022年11月末に、アメリカ・サンフランシスコより創業者であるトッド・マソニスと、その妻でブランディングを担うエレイン・ウェリーが来日しました。 2022年11月14日はダンデライオン・チョコレートの1号店であるバレンシア・ファクトリー & カフェ サンフランシスコが10周年を迎えた日。コロナ禍での久しぶりの来日となった2人に、これまでの思いとこれからの展望を聞きました。 10年前は、10日先のことしか考えていなかった 10周年を迎えたバレンシア・ファクトリー & カフェ サンフランシスコ ー10周年おめでとうございます。改めて今の気持ちを聞かせてください。 トッド:この10年間、サンフランシスコでチョコレートの歴史の1ページを作れたことを誇りに思っています。この3年ほどは新型コロナウイルスの影響も大きかったのですが、色々と目処も立ってきたので、また、ここから先の10年が新しいチャプターになりそうです。そこに向かっていくことにとても期待しています。 エレイン:コロナ禍では大変なことも多かったのですが、一緒に頑張ってくれた仲間たちには、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。バレンシアはとても思い出深い場所なので、10周年を迎えたことをとても幸せに感じています。 ー10年前に1号店をオープンした時、今のような景色を想像していたのでしょうか。 トッド:毎日のことに必死で、せいぜい10日先くらいのことしか考えられなかったですね。どうやって美味しいチョコレートをつくっていくか、このことで頭の中はいっぱいで、10年後のイメージは全くと言っていいほどなかったです。 エレイン:10年前は何も想像することができなかったですね。ただ、10周年を迎えて感じたのは、成功する上では、仲間やパートナーの存在がとても大きく、大切であるということです。自分達だけでは何もできないけれど、一緒に働いてくれるメンバー、ものづくりの中で関わってくれるパートナーのみなさん、カカオ豆の生産地の人々、そして日本のメンバーと、たくさんの仲間に支えてもらって、ここまでくることができました。本当にありがとうございます。 セイジのような人に出会うチャンスはもうないのでは ファクトリー&カフェ蔵前のオープン初日、店内は多くの人で活気に満ちていた ー日本に海外1号店のファクトリー&カフェ蔵前を出店した時の思い出があれば教えてください。 トッド:最初に日本への出店の提案を受けたとき、まだ海外への出店は難しいのではと感じていました。ただ、セイジ(※ダンデライオン・チョコレート・ジャパン CEO 堀淵清治)と話していく中で、彼の持つ明確なビジョンに惹かれ、前向きな気持ちになることができました。 エレイン:ここから先、もうセイジのような人に出会うチャンスはないんじゃないかと。正直最初は、彼の服装や、話す内容に少しびっくりしましたが(笑)。ファクトリー&カフェ蔵前がオープンする数日前に来日したのですが、内装がほぼ完成していたのには驚きました。アメリカでは工事が間に合わないことはよくあります。日本の職人の方々のきめ細やかな作業に感動し、クラフトマンシップを感じました。 トッド:久しぶりに来日し、今ファクトリー&カフェ蔵前の席に座っていますが、日本のメンバーのおかげで、たくさんのお客様で賑わっている店内のこの景色を見ることができていると思います。本当に感謝しています。 コロナ禍を経て、様々なことを学び、感じ取った2人。ここから先はBean to Bar チョコレートや、私たちのシグネチャー商品であるチョコレートバー、また今年人気を博しているボンボンショコラについても伺いました。 ワインのように産地や収穫年の個性を活かすこと...

100年、150年と続くBean to Bar チョコレートメーカーを目指して - ダンデライ...

トッド・マソニス(左)とエレイン・ウェリー(右) 2022年11月末に、アメリカ・サンフランシスコより創業者であるトッド・マソニスと、その妻でブランディングを担うエレイン・ウェリーが来日しました。 2022年11月14日はダンデライオン・チョコレートの1号店であるバレンシア・ファクトリー & カフェ サンフランシスコが10周年を迎えた日。コロナ禍での久しぶりの来日となった2人に、これまでの思いとこれからの展望を聞きました。 10年前は、10日先のことしか考えていなかった 10周年を迎えたバレンシア・ファクトリー & カフェ サンフランシスコ ー10周年おめでとうございます。改めて今の気持ちを聞かせてください。 トッド:この10年間、サンフランシスコでチョコレートの歴史の1ページを作れたことを誇りに思っています。この3年ほどは新型コロナウイルスの影響も大きかったのですが、色々と目処も立ってきたので、また、ここから先の10年が新しいチャプターになりそうです。そこに向かっていくことにとても期待しています。 エレイン:コロナ禍では大変なことも多かったのですが、一緒に頑張ってくれた仲間たちには、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。バレンシアはとても思い出深い場所なので、10周年を迎えたことをとても幸せに感じています。 ー10年前に1号店をオープンした時、今のような景色を想像していたのでしょうか。 トッド:毎日のことに必死で、せいぜい10日先くらいのことしか考えられなかったですね。どうやって美味しいチョコレートをつくっていくか、このことで頭の中はいっぱいで、10年後のイメージは全くと言っていいほどなかったです。 エレイン:10年前は何も想像することができなかったですね。ただ、10周年を迎えて感じたのは、成功する上では、仲間やパートナーの存在がとても大きく、大切であるということです。自分達だけでは何もできないけれど、一緒に働いてくれるメンバー、ものづくりの中で関わってくれるパートナーのみなさん、カカオ豆の生産地の人々、そして日本のメンバーと、たくさんの仲間に支えてもらって、ここまでくることができました。本当にありがとうございます。 セイジのような人に出会うチャンスはもうないのでは ファクトリー&カフェ蔵前のオープン初日、店内は多くの人で活気に満ちていた ー日本に海外1号店のファクトリー&カフェ蔵前を出店した時の思い出があれば教えてください。 トッド:最初に日本への出店の提案を受けたとき、まだ海外への出店は難しいのではと感じていました。ただ、セイジ(※ダンデライオン・チョコレート・ジャパン CEO 堀淵清治)と話していく中で、彼の持つ明確なビジョンに惹かれ、前向きな気持ちになることができました。 エレイン:ここから先、もうセイジのような人に出会うチャンスはないんじゃないかと。正直最初は、彼の服装や、話す内容に少しびっくりしましたが(笑)。ファクトリー&カフェ蔵前がオープンする数日前に来日したのですが、内装がほぼ完成していたのには驚きました。アメリカでは工事が間に合わないことはよくあります。日本の職人の方々のきめ細やかな作業に感動し、クラフトマンシップを感じました。 トッド:久しぶりに来日し、今ファクトリー&カフェ蔵前の席に座っていますが、日本のメンバーのおかげで、たくさんのお客様で賑わっている店内のこの景色を見ることができていると思います。本当に感謝しています。 コロナ禍を経て、様々なことを学び、感じ取った2人。ここから先はBean to Bar チョコレートや、私たちのシグネチャー商品であるチョコレートバー、また今年人気を博しているボンボンショコラについても伺いました。 ワインのように産地や収穫年の個性を活かすこと...

【開発秘話】ヒントはお菓子の作り方にあり コラボレーションビール「Chocolate Brownie Stout(チョコレートブラウニースタウト)」

【開発秘話】ヒントはお菓子の作り方にあり コラボレーションビール「Chocolate Brow...

今年も、伊勢角屋麦酒とのコラボレーションビールを発売します!昨年の「チョコレートブラウニースタウト」をアップデートした今年のビールは、2回目ならではの取り組みにより、さらにおいしく生まれ変わりました。 今回は、このビールの商品化までの道のりや今後の挑戦について、開発を担当した伊勢角屋麦酒ブルワー 山宮拓馬さんと、ダンデライオン・チョコレート 物江の対談をお届けします。   伊勢角屋麦酒 天正3年(1575年)に舟着場の茶店として創業。大正時代には味噌・醤油づくりを始め、その醸造技術を活かして1997年にクラフトビール業界に参入。「伊勢から世界へ」を合言葉に国内外に多くのファンを持ち、世界中のビールコンペティションで金賞を受賞している、日本を代表するクラフトビールメーカーです。 関連商品 伊勢角屋麦酒 チョコレートブラウニースタウト ダンデライオン・チョコレートのベリーズ産カカオのカカオニブとチョコレートを使用したペイストリースタウト。 黒色モルトの比率を抑え、ミューニックモルト・クリスタルモルト・オーツモルトをバランスよく配合することで、まろやかな味わいで、チョコレートフレーバーやトフィー・レーズンといった濃色モルトの特徴がよく現れたインペリアルスタウトをベースとしています。 お菓子作りをヒントにした今年の「チョコレートブラウニースタウト」 伊勢角屋麦酒ブルワーの山宮拓馬さん(左)と、ダンデライオン・チョコレートの物江(右)。山宮さんはもともとビールが好きで、大衆品にはないこだわりや価値観が込められているクラフトカルチャーにも興味があったことから、伊勢角屋麦酒に入社したそうです。 ━ 今回はどんなビールを作ろうと考えていましたか? 山宮:昨年の「チョコレートブラウニースタウト」は、チョコレートブラウニーをイメージした、スイーツのようなビールでした。今年も同じ方向性で進めることにしましたが、レシピは昨年の結果を踏まえて改良し、よりチョコレートらしさを出すようにしました。 物江:ダンデライオン・チョコレートのスタッフからも、昨年のビールは大好評でした。僕たちのブラウニーを再現したような濃厚な味わいで、カカオニブの苦味もあっておいしい、という声が多かったです。 山宮:ありがとうございます。昨年のものはチョコレート感はありましたが、今年はもう少しカカオニブの香りを出したいと思っていました。そこで物江さんに相談したところ、カカオニブを液体と一緒に温めたほうが香りが移る、と教えていただきました。今回はその手法をビール作りにも応用しました。 物江:ダンデライオン・チョコレートのお菓子作りで実際に行っているやり方がヒントになりましたね。カカオニブで香り付けしたパンナコッタを数パターン作って、それを伊勢角さんに検証していただきました。 山宮:みんなで実際にテイスティングして、製造工程を見直しました。前回はビール作りのセオリー通り、発酵が終わったビールにチョコレートとカカオニブを入れて香り付けしましたが、今回は発酵前の仕込み段階で、2回に分けてカカオニブを入れることにしました。1回目は麦汁を濾過する際、麦芽槽の中にカカオニブを入れて、2回目は麦汁が出来上がった最後の最後、酵母を投入する直前に、温めた麦汁にカカオニブを混ぜ、後から冷やした麦汁を加えて急冷して、香りを引き出したあとに発酵タンクに移しました。 カカオニブを投入する物江。 物江:1回目は手探りの部分もありましたが、2回目だからこそ、お互いアイディアを持ち寄って実現できましたよね。この先も色んなことに挑戦したくなるような作戦会議ができて、良い関係性が築けたと思います。 開発者の「好き」や挑戦が詰まったビールと、意外なペアリング 出来上がった麦汁を注ぐ山宮さん。通常のビール作りでは、麦汁の濾過、煮沸、煮詰める工程はバラバラに行いますが、今回は糖度を上げるために、麦汁を濾過した段階から煮詰めています。しっかりと煮詰められた麦汁はとっても甘くなりました! ━ 今回選んだカカオの産地は、前回と同じベリーズですが、何か理由はありますか? 山宮:ベリーズ産カカオの香りが好きだから、という単純な理由です(笑)。フレーバーノートにストロベリーチーズケーキ、とありますが、いちごの香りやこってりとした脂感を感じました。僕はホップもストラータ品種といういちごの香りがするものが好きなんです。 物江:個人的には伊勢角さんとコラボするのはもちろん、山宮さんとやるのが楽しかったですね。本人の好きなものが詰まったものが商品になるって、愛情が込められていてすごく素敵だと思います。 山宮:この1年はハイアルコールビールにも多く挑戦しました。伊勢角では飲みやすい適度なアルコール度数のビールが多いんですが、実績を積むことができ、今回はアルコール度数9%の飲みごたえのあるビールになったと思います。...

【開発秘話】ヒントはお菓子の作り方にあり コラボレーションビール「Chocolate Brow...

今年も、伊勢角屋麦酒とのコラボレーションビールを発売します!昨年の「チョコレートブラウニースタウト」をアップデートした今年のビールは、2回目ならではの取り組みにより、さらにおいしく生まれ変わりました。 今回は、このビールの商品化までの道のりや今後の挑戦について、開発を担当した伊勢角屋麦酒ブルワー 山宮拓馬さんと、ダンデライオン・チョコレート 物江の対談をお届けします。   伊勢角屋麦酒 天正3年(1575年)に舟着場の茶店として創業。大正時代には味噌・醤油づくりを始め、その醸造技術を活かして1997年にクラフトビール業界に参入。「伊勢から世界へ」を合言葉に国内外に多くのファンを持ち、世界中のビールコンペティションで金賞を受賞している、日本を代表するクラフトビールメーカーです。 関連商品 伊勢角屋麦酒 チョコレートブラウニースタウト ダンデライオン・チョコレートのベリーズ産カカオのカカオニブとチョコレートを使用したペイストリースタウト。 黒色モルトの比率を抑え、ミューニックモルト・クリスタルモルト・オーツモルトをバランスよく配合することで、まろやかな味わいで、チョコレートフレーバーやトフィー・レーズンといった濃色モルトの特徴がよく現れたインペリアルスタウトをベースとしています。 お菓子作りをヒントにした今年の「チョコレートブラウニースタウト」 伊勢角屋麦酒ブルワーの山宮拓馬さん(左)と、ダンデライオン・チョコレートの物江(右)。山宮さんはもともとビールが好きで、大衆品にはないこだわりや価値観が込められているクラフトカルチャーにも興味があったことから、伊勢角屋麦酒に入社したそうです。 ━ 今回はどんなビールを作ろうと考えていましたか? 山宮:昨年の「チョコレートブラウニースタウト」は、チョコレートブラウニーをイメージした、スイーツのようなビールでした。今年も同じ方向性で進めることにしましたが、レシピは昨年の結果を踏まえて改良し、よりチョコレートらしさを出すようにしました。 物江:ダンデライオン・チョコレートのスタッフからも、昨年のビールは大好評でした。僕たちのブラウニーを再現したような濃厚な味わいで、カカオニブの苦味もあっておいしい、という声が多かったです。 山宮:ありがとうございます。昨年のものはチョコレート感はありましたが、今年はもう少しカカオニブの香りを出したいと思っていました。そこで物江さんに相談したところ、カカオニブを液体と一緒に温めたほうが香りが移る、と教えていただきました。今回はその手法をビール作りにも応用しました。 物江:ダンデライオン・チョコレートのお菓子作りで実際に行っているやり方がヒントになりましたね。カカオニブで香り付けしたパンナコッタを数パターン作って、それを伊勢角さんに検証していただきました。 山宮:みんなで実際にテイスティングして、製造工程を見直しました。前回はビール作りのセオリー通り、発酵が終わったビールにチョコレートとカカオニブを入れて香り付けしましたが、今回は発酵前の仕込み段階で、2回に分けてカカオニブを入れることにしました。1回目は麦汁を濾過する際、麦芽槽の中にカカオニブを入れて、2回目は麦汁が出来上がった最後の最後、酵母を投入する直前に、温めた麦汁にカカオニブを混ぜ、後から冷やした麦汁を加えて急冷して、香りを引き出したあとに発酵タンクに移しました。 カカオニブを投入する物江。 物江:1回目は手探りの部分もありましたが、2回目だからこそ、お互いアイディアを持ち寄って実現できましたよね。この先も色んなことに挑戦したくなるような作戦会議ができて、良い関係性が築けたと思います。 開発者の「好き」や挑戦が詰まったビールと、意外なペアリング 出来上がった麦汁を注ぐ山宮さん。通常のビール作りでは、麦汁の濾過、煮沸、煮詰める工程はバラバラに行いますが、今回は糖度を上げるために、麦汁を濾過した段階から煮詰めています。しっかりと煮詰められた麦汁はとっても甘くなりました! ━ 今回選んだカカオの産地は、前回と同じベリーズですが、何か理由はありますか? 山宮:ベリーズ産カカオの香りが好きだから、という単純な理由です(笑)。フレーバーノートにストロベリーチーズケーキ、とありますが、いちごの香りやこってりとした脂感を感じました。僕はホップもストラータ品種といういちごの香りがするものが好きなんです。 物江:個人的には伊勢角さんとコラボするのはもちろん、山宮さんとやるのが楽しかったですね。本人の好きなものが詰まったものが商品になるって、愛情が込められていてすごく素敵だと思います。 山宮:この1年はハイアルコールビールにも多く挑戦しました。伊勢角では飲みやすい適度なアルコール度数のビールが多いんですが、実績を積むことができ、今回はアルコール度数9%の飲みごたえのあるビールになったと思います。...

どんな情景を想像する?感性で味わう「ボンボンショコラ キューブ -花鳥風月-」

どんな情景を想像する?感性で味わう「ボンボンショコラ キューブ -花鳥風月-」

ダンデライオン・チョコレートが贈る新たなボンボンショコラシリーズ第一弾「ボンボンショコラ キューブ-花鳥風月-」。 目を引くアイコニックなキューブ型で、四字熟語の「花鳥風月」をテーマにしたボンボンショコラには、ダンデライオン・チョコレートならではのこだわりが詰まっています。 今回は、このボンボンショコラの構成とデザインを担当したペストリーシェフ 森本康志に、開発秘話や4種類のボンボンショコラに込めた想いをインタビューしました。 ボンボンショコラ キューブ -花鳥風月- 日米の融合、作り手の思いを込めて、東京・蔵前の地で一粒ずつ丁寧に手作りされたボンボンショコラ。 アメリカ・サンフランシスコで誕生したアイコニックなキューブ型のボンボンショコラを元に「花鳥風月」の四つの漢字から受けたインスピレーションをシングルオリジン・カカオと掛け合わせることで、日本オリジナルのコレクションをお届けします。 アメリカのダンデライオン・チョコレートで生まれたボンボンショコラを日本で再構築 このボンボンショコラは、アメリカのダンデライオン・チョコレート本店で販売している”Single-Origin Truffle Collection”を、日本でもそのエッセンスを取り入れて開発してみよう、というアイディアから生まれました。 森本:ただ同じようなものを作るのではなく、せっかくやるからには「日本ならでは」「日本だからこそ」というニュアンスを入れたいと思いました。それは材料だったり、味わいや食感だったり、色味の構成だったり、デザインや解釈という部分で表現できるんじゃないかと。「日本らしさ」という視点から決めた今回のテーマは「花鳥風月」。それぞれの漢字一文字ずつから得た着想をもとに、4種類のフレーバー開発とキューブの表面をデザインしました。 森本:四字熟語は、構成として日本らしく、独特の美しい響きを持っていると感じています。その中でも「花鳥風月」は日本の四季だったり、世界に誇れる風景だったり、日本の良さが凝縮しているような印象があり、この言葉を選びました。四字熟語の構成のように、4種類のチョコレートの構成にも工夫を凝らしています。 森本:五感で感じられることはもちろん、全体のバランスやまとまり、意味合いについても突き詰めて考えましたね。五行説(万物は「木・火・土・金・水」の5種類の元素からなるという自然哲学の思想)における属性や色合いの層など、想像を巡らせて最終的な形に落とし込みました。頭の中の空想を具現化したクラフトマンシップを、ぜひ体験していただきたいです。 「花」「鳥」「風」「月」それぞれの粒に込めた想い アメリカで生まれたイノベーションを、日本でリノベーションしたこのボンボンショコラ。それぞれの粒について、頭の中の空想を聞いてみました。 森本:一番最初に味わっていただきたい「花」は、華やかで穏やか、でもエネルギッシュな印象に。断面の艶感が生き生きとしているようなところも、花を模しています。優しい甘さとパワーを感じるので、五行説でいう「火」、赤がイメージカラーです。 森本:「鳥」は、大空を飛び回る「光景」としてではなく、鳥にフォーカスして、さえずりやくちばしで餌を突いているような、健気さやたくましさをイメージしています。食感やビターな味わい、たくましさを、「土」を表す茶色で仕上げました。 森本:「風」は、ときに優しく、ときに厳しいというイメージから、カカオパルプで透明感を持たせつつ、アクセントとしてワサビを入れました。爽やかな酸味と程よい刺激の辛味があり、五行説では「木」と「水」に属するイメージです。 森本:「月」は、まんまるなお月さん。大きいのに静かで、暗いなかで明るい、でも自力では発光していないという儚さがあります。「金」をイメージして、優雅な印象の味わいを、断面の丸いフォルムに詰め込みました。 自分の感性で自由に味わうボンボンショコラ アメリカのアイディアと日本の発想力が調和して生まれた「ボンボンショコラ キューブ -花鳥風月-」。最後に味わい方のポイントを聞いてみました。 森本:1種類3粒ずつ入っているので、まずは何も考えずに1粒ずつ、「花・鳥・風・月」の順番で味わってみてください。2巡目は箱のなかに入っているリーフレットを見ながら。3巡目は自身の感性の赴くままに、直感的に味わっていただくと、毎回違ったフレーバーや感覚を楽しんでいただけると思います。ボンボンショコラは、冷蔵庫から出してすぐの状態では中のガナッシュが固いため、食べる前に室温に戻して食べるのがおすすめです。季節によって移り変わる自然の風景を想像しながら、ぜひご堪能ください。 ボンボンショコラ キューブ...

どんな情景を想像する?感性で味わう「ボンボンショコラ キューブ -花鳥風月-」

ダンデライオン・チョコレートが贈る新たなボンボンショコラシリーズ第一弾「ボンボンショコラ キューブ-花鳥風月-」。 目を引くアイコニックなキューブ型で、四字熟語の「花鳥風月」をテーマにしたボンボンショコラには、ダンデライオン・チョコレートならではのこだわりが詰まっています。 今回は、このボンボンショコラの構成とデザインを担当したペストリーシェフ 森本康志に、開発秘話や4種類のボンボンショコラに込めた想いをインタビューしました。 ボンボンショコラ キューブ -花鳥風月- 日米の融合、作り手の思いを込めて、東京・蔵前の地で一粒ずつ丁寧に手作りされたボンボンショコラ。 アメリカ・サンフランシスコで誕生したアイコニックなキューブ型のボンボンショコラを元に「花鳥風月」の四つの漢字から受けたインスピレーションをシングルオリジン・カカオと掛け合わせることで、日本オリジナルのコレクションをお届けします。 アメリカのダンデライオン・チョコレートで生まれたボンボンショコラを日本で再構築 このボンボンショコラは、アメリカのダンデライオン・チョコレート本店で販売している”Single-Origin Truffle Collection”を、日本でもそのエッセンスを取り入れて開発してみよう、というアイディアから生まれました。 森本:ただ同じようなものを作るのではなく、せっかくやるからには「日本ならでは」「日本だからこそ」というニュアンスを入れたいと思いました。それは材料だったり、味わいや食感だったり、色味の構成だったり、デザインや解釈という部分で表現できるんじゃないかと。「日本らしさ」という視点から決めた今回のテーマは「花鳥風月」。それぞれの漢字一文字ずつから得た着想をもとに、4種類のフレーバー開発とキューブの表面をデザインしました。 森本:四字熟語は、構成として日本らしく、独特の美しい響きを持っていると感じています。その中でも「花鳥風月」は日本の四季だったり、世界に誇れる風景だったり、日本の良さが凝縮しているような印象があり、この言葉を選びました。四字熟語の構成のように、4種類のチョコレートの構成にも工夫を凝らしています。 森本:五感で感じられることはもちろん、全体のバランスやまとまり、意味合いについても突き詰めて考えましたね。五行説(万物は「木・火・土・金・水」の5種類の元素からなるという自然哲学の思想)における属性や色合いの層など、想像を巡らせて最終的な形に落とし込みました。頭の中の空想を具現化したクラフトマンシップを、ぜひ体験していただきたいです。 「花」「鳥」「風」「月」それぞれの粒に込めた想い アメリカで生まれたイノベーションを、日本でリノベーションしたこのボンボンショコラ。それぞれの粒について、頭の中の空想を聞いてみました。 森本:一番最初に味わっていただきたい「花」は、華やかで穏やか、でもエネルギッシュな印象に。断面の艶感が生き生きとしているようなところも、花を模しています。優しい甘さとパワーを感じるので、五行説でいう「火」、赤がイメージカラーです。 森本:「鳥」は、大空を飛び回る「光景」としてではなく、鳥にフォーカスして、さえずりやくちばしで餌を突いているような、健気さやたくましさをイメージしています。食感やビターな味わい、たくましさを、「土」を表す茶色で仕上げました。 森本:「風」は、ときに優しく、ときに厳しいというイメージから、カカオパルプで透明感を持たせつつ、アクセントとしてワサビを入れました。爽やかな酸味と程よい刺激の辛味があり、五行説では「木」と「水」に属するイメージです。 森本:「月」は、まんまるなお月さん。大きいのに静かで、暗いなかで明るい、でも自力では発光していないという儚さがあります。「金」をイメージして、優雅な印象の味わいを、断面の丸いフォルムに詰め込みました。 自分の感性で自由に味わうボンボンショコラ アメリカのアイディアと日本の発想力が調和して生まれた「ボンボンショコラ キューブ -花鳥風月-」。最後に味わい方のポイントを聞いてみました。 森本:1種類3粒ずつ入っているので、まずは何も考えずに1粒ずつ、「花・鳥・風・月」の順番で味わってみてください。2巡目は箱のなかに入っているリーフレットを見ながら。3巡目は自身の感性の赴くままに、直感的に味わっていただくと、毎回違ったフレーバーや感覚を楽しんでいただけると思います。ボンボンショコラは、冷蔵庫から出してすぐの状態では中のガナッシュが固いため、食べる前に室温に戻して食べるのがおすすめです。季節によって移り変わる自然の風景を想像しながら、ぜひご堪能ください。 ボンボンショコラ キューブ...

ビールに合うチョコレートを開発「カカオハスクビールとチョコレートのペアリングセット」

ビールに合うチョコレートを開発「カカオハスクビールとチョコレートのペアリングセット」

三菱UFJ信託銀行が手がけるユーザーデータサービス「Dprime」とマイクロブルワリーAJB Co.の「Waste 2 Beer」プロジェクトの一環として、ダンデライオン・チョコレートのカカオハスクを使用したビール「我」が発売されました。このビールは、チョコレートを製造する上で廃棄されるカカオハスク(カカオ豆の外皮)をアップサイクルして作られたものです。 今回ダンデライオン・チョコレートでは、このビールに合わせたチョコレートバーを開発。ビールとチョコレート両方に同じドミニカ共和国産カカオを使用し、「カカオハスクビールとチョコレートのペアリングセット」として、オンラインストアにて販売中です。 ビールに合わせたチョコレートのフレーバーを作り出すという、いつもとは異なるアプローチで開発されたこのチョコレートバーについて、チョコレートプロダクションチーム マネージャーの古野真理子にインタビューしました。   【関連記事】 カカオの未利用資源を新たな商品に カカオハスクの活用法 カカオハスクビールに合うチョコレートの味わいを求めて ダンデライオン・チョコレートでチョコレートを開発するときは、通常一人の開発担当者がそのカカオ豆のフレーバーを最大限引き出せるよう、サンプルの試作とスタッフによるテイスティングを繰り返し、最終的な味わいを決定します。 今回は、最終的な味わいが「カカオハスクビールに合うフレーバー」ということが決まっていたため、通常とは逆の手順で開発を進めることになりました。 古野:カカオハスクを使用したビールの味わいに合わせ、ビールとチョコレートの相乗効果によるおいしさだけでなく、チョコレート単体でも楽しんでいただけるように、これまでの実績を参考にして開発を進めていきました。ビール自体に濃厚さがあるので、軽く食べられるようなチョコレートを意識して試飲と試食を重ね、チームの皆でイメージしながら作りました。 【関連記事】 チョコレートバーの開発ってどう進めるの? カカオ豆ときび砂糖のみでつくったチョコレート、なぜここまで味わいが違う? 開発する上では、ビールに合わせるが故に難しかったことや、普段とは違うこだわったポイントもあったそうです。 古野:今回はカカオニブをすり潰す工程において、砂糖を入れるタイミングを決めるのが難しかったですね。開発中もチョコレートにえぐみが残ってしまっていて、それをどう和らげて食べやすいチョコレートにするのか、砂糖の投入タイミングを見極めました。ビール独特のキレを損なわず、かつチョコレートのフレーバーをしっかりと感じられるようなペアリングになるように心がけました。 出来上がったチョコレートバーのフレーバーは「ブラウニー、キャラメルクリーム、オレンジピール」。モルト由来のロースト風味とカカオの香りがする濃厚なインペリアルスタウトに寄り添う、バランスの良いチョコレートに仕上がりました。 古野:チョコレートの甘さのなかにオレンジピールのような酸味と苦味のあるフルーティーな要素も併せ持ち、コクのあるキャラメルのようなフレーバーもあります。ビールに負けず、でも主張し過ぎず包み込むような、優しさと可憐さのあるフレーバーになったと思います。 インペリアルスタウトの苦味と、チョコレートのオレンジのような酸味が口の中で混ざり合うことによって、お互いの良さが消えず、逆に甘みが際立ち、最後はキリッと締まる、おいしさの相乗効果が生まれました。 ビールとチョコレートをおいしくテイスティングする方法 チョコレートは舌の上で溶けることで、フレーバーを感じることができます。そのため、通常冷たくして飲むビールとペアリングをするときには、ちょっとした工夫をすると良いそうです。 古野:このビールはキンキンに冷やさなくてもとってもおいしいので、少し室温に戻しておくのがおすすめです。まずはチョコレートを先に一口食べ、少し口の中で溶かしてからビールを飲むと、どちらもおいしく楽しめると思います。ビールの温度変化とともに味わいも少しずつ変化するので、時間をかけて楽しめるビールとチョコレートになっています。 【関連記事】 ​​チョコレートのおいしい食べ方は?テイスティングや保存方法を紹介 こんな場所でこんな方におすすめ「カカオハスクビールとチョコレートのペアリングセット」の楽しみ方 最後に、このペアリングセットを楽しむシチュエーションや、どんな方におすすめしたいか、聞いてみました。 古野:実際にテイスティングしてみると、チームメンバーからはさまざまなイメージが膨らんできました。共通していたのは、「ゆっくりとした時間に大切な人とシェアしながら」ということ。なかには、「焚き火の前で語らう時に、このビールとチョコレートがあったら最高」という具体的な声も(笑)。自分へのご褒美ももちろん良いですが、仕事終わりや休みの日などに、このビールとチョコレートで、いつもとは違う楽しい時間が過ごせるのではないかと思います。プレゼントするなら、ビールに詳しい方や、お酒好きのシックな方におすすめです。このペアリングセットはビール好きにもチョコレート好きにも、年齢、性別を問わず楽しんでいただけると思います。ぜひ、このペアリングセットでくつろぎの時間をお過ごしください。...

ビールに合うチョコレートを開発「カカオハスクビールとチョコレートのペアリングセット」

三菱UFJ信託銀行が手がけるユーザーデータサービス「Dprime」とマイクロブルワリーAJB Co.の「Waste 2 Beer」プロジェクトの一環として、ダンデライオン・チョコレートのカカオハスクを使用したビール「我」が発売されました。このビールは、チョコレートを製造する上で廃棄されるカカオハスク(カカオ豆の外皮)をアップサイクルして作られたものです。 今回ダンデライオン・チョコレートでは、このビールに合わせたチョコレートバーを開発。ビールとチョコレート両方に同じドミニカ共和国産カカオを使用し、「カカオハスクビールとチョコレートのペアリングセット」として、オンラインストアにて販売中です。 ビールに合わせたチョコレートのフレーバーを作り出すという、いつもとは異なるアプローチで開発されたこのチョコレートバーについて、チョコレートプロダクションチーム マネージャーの古野真理子にインタビューしました。   【関連記事】 カカオの未利用資源を新たな商品に カカオハスクの活用法 カカオハスクビールに合うチョコレートの味わいを求めて ダンデライオン・チョコレートでチョコレートを開発するときは、通常一人の開発担当者がそのカカオ豆のフレーバーを最大限引き出せるよう、サンプルの試作とスタッフによるテイスティングを繰り返し、最終的な味わいを決定します。 今回は、最終的な味わいが「カカオハスクビールに合うフレーバー」ということが決まっていたため、通常とは逆の手順で開発を進めることになりました。 古野:カカオハスクを使用したビールの味わいに合わせ、ビールとチョコレートの相乗効果によるおいしさだけでなく、チョコレート単体でも楽しんでいただけるように、これまでの実績を参考にして開発を進めていきました。ビール自体に濃厚さがあるので、軽く食べられるようなチョコレートを意識して試飲と試食を重ね、チームの皆でイメージしながら作りました。 【関連記事】 チョコレートバーの開発ってどう進めるの? カカオ豆ときび砂糖のみでつくったチョコレート、なぜここまで味わいが違う? 開発する上では、ビールに合わせるが故に難しかったことや、普段とは違うこだわったポイントもあったそうです。 古野:今回はカカオニブをすり潰す工程において、砂糖を入れるタイミングを決めるのが難しかったですね。開発中もチョコレートにえぐみが残ってしまっていて、それをどう和らげて食べやすいチョコレートにするのか、砂糖の投入タイミングを見極めました。ビール独特のキレを損なわず、かつチョコレートのフレーバーをしっかりと感じられるようなペアリングになるように心がけました。 出来上がったチョコレートバーのフレーバーは「ブラウニー、キャラメルクリーム、オレンジピール」。モルト由来のロースト風味とカカオの香りがする濃厚なインペリアルスタウトに寄り添う、バランスの良いチョコレートに仕上がりました。 古野:チョコレートの甘さのなかにオレンジピールのような酸味と苦味のあるフルーティーな要素も併せ持ち、コクのあるキャラメルのようなフレーバーもあります。ビールに負けず、でも主張し過ぎず包み込むような、優しさと可憐さのあるフレーバーになったと思います。 インペリアルスタウトの苦味と、チョコレートのオレンジのような酸味が口の中で混ざり合うことによって、お互いの良さが消えず、逆に甘みが際立ち、最後はキリッと締まる、おいしさの相乗効果が生まれました。 ビールとチョコレートをおいしくテイスティングする方法 チョコレートは舌の上で溶けることで、フレーバーを感じることができます。そのため、通常冷たくして飲むビールとペアリングをするときには、ちょっとした工夫をすると良いそうです。 古野:このビールはキンキンに冷やさなくてもとってもおいしいので、少し室温に戻しておくのがおすすめです。まずはチョコレートを先に一口食べ、少し口の中で溶かしてからビールを飲むと、どちらもおいしく楽しめると思います。ビールの温度変化とともに味わいも少しずつ変化するので、時間をかけて楽しめるビールとチョコレートになっています。 【関連記事】 ​​チョコレートのおいしい食べ方は?テイスティングや保存方法を紹介 こんな場所でこんな方におすすめ「カカオハスクビールとチョコレートのペアリングセット」の楽しみ方 最後に、このペアリングセットを楽しむシチュエーションや、どんな方におすすめしたいか、聞いてみました。 古野:実際にテイスティングしてみると、チームメンバーからはさまざまなイメージが膨らんできました。共通していたのは、「ゆっくりとした時間に大切な人とシェアしながら」ということ。なかには、「焚き火の前で語らう時に、このビールとチョコレートがあったら最高」という具体的な声も(笑)。自分へのご褒美ももちろん良いですが、仕事終わりや休みの日などに、このビールとチョコレートで、いつもとは違う楽しい時間が過ごせるのではないかと思います。プレゼントするなら、ビールに詳しい方や、お酒好きのシックな方におすすめです。このペアリングセットはビール好きにもチョコレート好きにも、年齢、性別を問わず楽しんでいただけると思います。ぜひ、このペアリングセットでくつろぎの時間をお過ごしください。...