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どんな情景を想像する?感性で味わう「ボンボンショコラ キューブ -花鳥風月-」

どんな情景を想像する?感性で味わう「ボンボンショコラ キューブ -花鳥風月-」

ダンデライオン・チョコレートが贈る新たなボンボンショコラシリーズ第一弾「ボンボンショコラ キューブ-花鳥風月-」。 目を引くアイコニックなキューブ型で、四字熟語の「花鳥風月」をテーマにしたボンボンショコラには、ダンデライオン・チョコレートならではのこだわりが詰まっています。 今回は、このボンボンショコラの構成とデザインを担当したペストリーシェフ 森本康志に、開発秘話や4種類のボンボンショコラに込めた想いをインタビューしました。 ボンボンショコラ キューブ -花鳥風月- 日米の融合、作り手の思いを込めて、東京・蔵前の地で一粒ずつ丁寧に手作りされたボンボンショコラ。 アメリカ・サンフランシスコで誕生したアイコニックなキューブ型のボンボンショコラを元に「花鳥風月」の四つの漢字から受けたインスピレーションをシングルオリジン・カカオと掛け合わせることで、日本オリジナルのコレクションをお届けします。 アメリカのダンデライオン・チョコレートで生まれたボンボンショコラを日本で再構築 このボンボンショコラは、アメリカのダンデライオン・チョコレート本店で販売している”Single-Origin Truffle Collection”を、日本でもそのエッセンスを取り入れて開発してみよう、というアイディアから生まれました。 森本:ただ同じようなものを作るのではなく、せっかくやるからには「日本ならでは」「日本だからこそ」というニュアンスを入れたいと思いました。それは材料だったり、味わいや食感だったり、色味の構成だったり、デザインや解釈という部分で表現できるんじゃないかと。「日本らしさ」という視点から決めた今回のテーマは「花鳥風月」。それぞれの漢字一文字ずつから得た着想をもとに、4種類のフレーバー開発とキューブの表面をデザインしました。 森本:四字熟語は、構成として日本らしく、独特の美しい響きを持っていると感じています。その中でも「花鳥風月」は日本の四季だったり、世界に誇れる風景だったり、日本の良さが凝縮しているような印象があり、この言葉を選びました。四字熟語の構成のように、4種類のチョコレートの構成にも工夫を凝らしています。 森本:五感で感じられることはもちろん、全体のバランスやまとまり、意味合いについても突き詰めて考えましたね。五行説(万物は「木・火・土・金・水」の5種類の元素からなるという自然哲学の思想)における属性や色合いの層など、想像を巡らせて最終的な形に落とし込みました。頭の中の空想を具現化したクラフトマンシップを、ぜひ体験していただきたいです。 「花」「鳥」「風」「月」それぞれの粒に込めた想い アメリカで生まれたイノベーションを、日本でリノベーションしたこのボンボンショコラ。それぞれの粒について、頭の中の空想を聞いてみました。 森本:一番最初に味わっていただきたい「花」は、華やかで穏やか、でもエネルギッシュな印象に。断面の艶感が生き生きとしているようなところも、花を模しています。優しい甘さとパワーを感じるので、五行説でいう「火」、赤がイメージカラーです。 森本:「鳥」は、大空を飛び回る「光景」としてではなく、鳥にフォーカスして、さえずりやくちばしで餌を突いているような、健気さやたくましさをイメージしています。食感やビターな味わい、たくましさを、「土」を表す茶色で仕上げました。 森本:「風」は、ときに優しく、ときに厳しいというイメージから、カカオパルプで透明感を持たせつつ、アクセントとしてワサビを入れました。爽やかな酸味と程よい刺激の辛味があり、五行説では「木」と「水」に属するイメージです。 森本:「月」は、まんまるなお月さん。大きいのに静かで、暗いなかで明るい、でも自力では発光していないという儚さがあります。「金」をイメージして、優雅な印象の味わいを、断面の丸いフォルムに詰め込みました。 自分の感性で自由に味わうボンボンショコラ アメリカのアイディアと日本の発想力が調和して生まれた「ボンボンショコラ キューブ -花鳥風月-」。最後に味わい方のポイントを聞いてみました。 森本:1種類3粒ずつ入っているので、まずは何も考えずに1粒ずつ、「花・鳥・風・月」の順番で味わってみてください。2巡目は箱のなかに入っているリーフレットを見ながら。3巡目は自身の感性の赴くままに、直感的に味わっていただくと、毎回違ったフレーバーや感覚を楽しんでいただけると思います。ボンボンショコラは、冷蔵庫から出してすぐの状態では中のガナッシュが固いため、食べる前に室温に戻して食べるのがおすすめです。季節によって移り変わる自然の風景を想像しながら、ぜひご堪能ください。 ボンボンショコラ キューブ...

どんな情景を想像する?感性で味わう「ボンボンショコラ キューブ -花鳥風月-」

ダンデライオン・チョコレートが贈る新たなボンボンショコラシリーズ第一弾「ボンボンショコラ キューブ-花鳥風月-」。 目を引くアイコニックなキューブ型で、四字熟語の「花鳥風月」をテーマにしたボンボンショコラには、ダンデライオン・チョコレートならではのこだわりが詰まっています。 今回は、このボンボンショコラの構成とデザインを担当したペストリーシェフ 森本康志に、開発秘話や4種類のボンボンショコラに込めた想いをインタビューしました。 ボンボンショコラ キューブ -花鳥風月- 日米の融合、作り手の思いを込めて、東京・蔵前の地で一粒ずつ丁寧に手作りされたボンボンショコラ。 アメリカ・サンフランシスコで誕生したアイコニックなキューブ型のボンボンショコラを元に「花鳥風月」の四つの漢字から受けたインスピレーションをシングルオリジン・カカオと掛け合わせることで、日本オリジナルのコレクションをお届けします。 アメリカのダンデライオン・チョコレートで生まれたボンボンショコラを日本で再構築 このボンボンショコラは、アメリカのダンデライオン・チョコレート本店で販売している”Single-Origin Truffle Collection”を、日本でもそのエッセンスを取り入れて開発してみよう、というアイディアから生まれました。 森本:ただ同じようなものを作るのではなく、せっかくやるからには「日本ならでは」「日本だからこそ」というニュアンスを入れたいと思いました。それは材料だったり、味わいや食感だったり、色味の構成だったり、デザインや解釈という部分で表現できるんじゃないかと。「日本らしさ」という視点から決めた今回のテーマは「花鳥風月」。それぞれの漢字一文字ずつから得た着想をもとに、4種類のフレーバー開発とキューブの表面をデザインしました。 森本:四字熟語は、構成として日本らしく、独特の美しい響きを持っていると感じています。その中でも「花鳥風月」は日本の四季だったり、世界に誇れる風景だったり、日本の良さが凝縮しているような印象があり、この言葉を選びました。四字熟語の構成のように、4種類のチョコレートの構成にも工夫を凝らしています。 森本:五感で感じられることはもちろん、全体のバランスやまとまり、意味合いについても突き詰めて考えましたね。五行説(万物は「木・火・土・金・水」の5種類の元素からなるという自然哲学の思想)における属性や色合いの層など、想像を巡らせて最終的な形に落とし込みました。頭の中の空想を具現化したクラフトマンシップを、ぜひ体験していただきたいです。 「花」「鳥」「風」「月」それぞれの粒に込めた想い アメリカで生まれたイノベーションを、日本でリノベーションしたこのボンボンショコラ。それぞれの粒について、頭の中の空想を聞いてみました。 森本:一番最初に味わっていただきたい「花」は、華やかで穏やか、でもエネルギッシュな印象に。断面の艶感が生き生きとしているようなところも、花を模しています。優しい甘さとパワーを感じるので、五行説でいう「火」、赤がイメージカラーです。 森本:「鳥」は、大空を飛び回る「光景」としてではなく、鳥にフォーカスして、さえずりやくちばしで餌を突いているような、健気さやたくましさをイメージしています。食感やビターな味わい、たくましさを、「土」を表す茶色で仕上げました。 森本:「風」は、ときに優しく、ときに厳しいというイメージから、カカオパルプで透明感を持たせつつ、アクセントとしてワサビを入れました。爽やかな酸味と程よい刺激の辛味があり、五行説では「木」と「水」に属するイメージです。 森本:「月」は、まんまるなお月さん。大きいのに静かで、暗いなかで明るい、でも自力では発光していないという儚さがあります。「金」をイメージして、優雅な印象の味わいを、断面の丸いフォルムに詰め込みました。 自分の感性で自由に味わうボンボンショコラ アメリカのアイディアと日本の発想力が調和して生まれた「ボンボンショコラ キューブ -花鳥風月-」。最後に味わい方のポイントを聞いてみました。 森本:1種類3粒ずつ入っているので、まずは何も考えずに1粒ずつ、「花・鳥・風・月」の順番で味わってみてください。2巡目は箱のなかに入っているリーフレットを見ながら。3巡目は自身の感性の赴くままに、直感的に味わっていただくと、毎回違ったフレーバーや感覚を楽しんでいただけると思います。ボンボンショコラは、冷蔵庫から出してすぐの状態では中のガナッシュが固いため、食べる前に室温に戻して食べるのがおすすめです。季節によって移り変わる自然の風景を想像しながら、ぜひご堪能ください。 ボンボンショコラ キューブ...

スモアとは?ダンデライオン・チョコレートの人気ペストリーを紹介

スモアとは?ダンデライオン・チョコレートの人気ペストリーを紹介

ダンデライオン・チョコレートがオープンして以来大人気のペストリー「スモア」。もともとどんなお菓子で、ダンデライオン・チョコレートのスモアにはどんな特徴があるのでしょうか。8月10日はナショナル・スモア・デーということで、今回はスモアの人気の秘密を解説します。   スモアとはどんなお菓子? スモア(S'more)はキャンプのときに作るアメリカでは定番のスイーツ。キャンプファイヤーの炎でマシュマロを炙り、チョコレートと一緒にグラハムクラッカーで挟んだものです。   スモアが初めてレシピとして公開されたのは、1927年に発行されたガールスカウトのハンドブックだそう。子どもたちが「おいしいからもっとちょうだい!」(Some more!)と言ったことから「スモア」と名付けられたそうです。   子どもから大人まで虜にするスモアは、ピーナッツバターやラズベリージャムを挟んだり、グラハムクラッカーの代わりにチョコレートチップクッキーでサンドしたりと、アメリカではさまざまなアレンジレシピがあります。 ダンデライオン・チョコレートのスモアとは? ダンデライオン・チョコレートのスモアは見た目から特徴的。グラハムクラッカーでサンドせず、スパイシーなサブレ生地の上にチョコレートを流し込んだ大きなマシュマロをのせ、岩塩をトッピングしています。 キャンプファイヤーでマシュマロを炙るように、注文ごとにバーナーで炙り出来立てを提供したいという想いから、この独特なかたちに辿り着きました。 また、味わいと食感のバランスにも秘密があります。ダンデライオン・チョコレートのペストリーシェフ・森本康志が解説します。 マシュマロはすべて自家製。市販のマシュマロは砂糖や水飴などのシロップとゼラチンを泡立てたものが多いですが、ダンデライオン・チョコレートでは熱いシロップを加えるイタリアンメレンゲを作ってゼラチンで固めています。 「マシュマロの食感は、泡立てる際の気泡の入れ方で変わります。ひと粒ひと粒の泡のかたちを均一に、丁寧に細やかな球体に仕上げることで、光が乱反射せずきれいな艶でむっちりとした独特の食感が生み出せます。」 チョコレートはグアテマラ産カカオ70%のガナッシュ。炙ったマシュマロとの相性を考え、多くの産地のなかから、ワインやウイスキーの樽香とフルーティーな香りを持つグアテマラ産カカオを選びました。 「マシュマロの比率が多いペストリーですが、チョコレートの味わいを感じてもらうためすべてのパーツのバランスが肝心です。サブレ生地、マシュマロ、チョコレートガナッシュ、少々の岩塩、炙ることで生まれる香ばしい香り。口内の温度と咀嚼によって絶妙にチョコレートを感じてもらうために、丁寧にパーツを作って組み立てられています。」 8月10日はNational S’mores Day 毎年8月10日は「ナショナル・スモア・デー」。家族や友人と一緒に作ったり食べたり、スモアを楽しむ日です。キャンプと同じような体験ができるダンデライオン・チョコレートのスモア。ぜひお店で「食感の妙」を味わってみてください。 ダンデライオン・チョコレートの店舗情報はこちら

スモアとは?ダンデライオン・チョコレートの人気ペストリーを紹介

ダンデライオン・チョコレートがオープンして以来大人気のペストリー「スモア」。もともとどんなお菓子で、ダンデライオン・チョコレートのスモアにはどんな特徴があるのでしょうか。8月10日はナショナル・スモア・デーということで、今回はスモアの人気の秘密を解説します。   スモアとはどんなお菓子? スモア(S'more)はキャンプのときに作るアメリカでは定番のスイーツ。キャンプファイヤーの炎でマシュマロを炙り、チョコレートと一緒にグラハムクラッカーで挟んだものです。   スモアが初めてレシピとして公開されたのは、1927年に発行されたガールスカウトのハンドブックだそう。子どもたちが「おいしいからもっとちょうだい!」(Some more!)と言ったことから「スモア」と名付けられたそうです。   子どもから大人まで虜にするスモアは、ピーナッツバターやラズベリージャムを挟んだり、グラハムクラッカーの代わりにチョコレートチップクッキーでサンドしたりと、アメリカではさまざまなアレンジレシピがあります。 ダンデライオン・チョコレートのスモアとは? ダンデライオン・チョコレートのスモアは見た目から特徴的。グラハムクラッカーでサンドせず、スパイシーなサブレ生地の上にチョコレートを流し込んだ大きなマシュマロをのせ、岩塩をトッピングしています。 キャンプファイヤーでマシュマロを炙るように、注文ごとにバーナーで炙り出来立てを提供したいという想いから、この独特なかたちに辿り着きました。 また、味わいと食感のバランスにも秘密があります。ダンデライオン・チョコレートのペストリーシェフ・森本康志が解説します。 マシュマロはすべて自家製。市販のマシュマロは砂糖や水飴などのシロップとゼラチンを泡立てたものが多いですが、ダンデライオン・チョコレートでは熱いシロップを加えるイタリアンメレンゲを作ってゼラチンで固めています。 「マシュマロの食感は、泡立てる際の気泡の入れ方で変わります。ひと粒ひと粒の泡のかたちを均一に、丁寧に細やかな球体に仕上げることで、光が乱反射せずきれいな艶でむっちりとした独特の食感が生み出せます。」 チョコレートはグアテマラ産カカオ70%のガナッシュ。炙ったマシュマロとの相性を考え、多くの産地のなかから、ワインやウイスキーの樽香とフルーティーな香りを持つグアテマラ産カカオを選びました。 「マシュマロの比率が多いペストリーですが、チョコレートの味わいを感じてもらうためすべてのパーツのバランスが肝心です。サブレ生地、マシュマロ、チョコレートガナッシュ、少々の岩塩、炙ることで生まれる香ばしい香り。口内の温度と咀嚼によって絶妙にチョコレートを感じてもらうために、丁寧にパーツを作って組み立てられています。」 8月10日はNational S’mores Day 毎年8月10日は「ナショナル・スモア・デー」。家族や友人と一緒に作ったり食べたり、スモアを楽しむ日です。キャンプと同じような体験ができるダンデライオン・チョコレートのスモア。ぜひお店で「食感の妙」を味わってみてください。 ダンデライオン・チョコレートの店舗情報はこちら

生産者が同じでもカカオのフレーバーが異なる? - ソルサル・エステートとソルサル・コミュニタリオの違いと魅力を解説 -

生産者が同じでもカカオのフレーバーが異なる? - ソルサル・エステートとソルサル・コミュニタリ...

ダンデライオン・チョコレートで販売している2種類のドミニカ共和国産カカオ70%のチョコレートバー「ソルサル・エステート, ドミニカ共和国 70%」と「ソルサル・コミュニタリオ, ドミニカ共和国 70%」は、実は同じ生産者「ソルサル・カカオ」のカカオ豆を使用していますが、その味わいは大きく異なります。なぜ、同じ生産国、生産者でも異なるフレーバーのチョコレートができるのでしょうか?それぞれの特徴や魅力を解説します。 生産者「ソルサル・カカオ」とは ソルサル・カカオはチャールズ・キルヒナー(通称チャック)達によって創設されたカカオ生産者。チャックはピース・コープ(日本の青年海外協力隊)で滞在したドミニカ共和国で、自身が博士課程で学んだ森林経済学の知識を活かし、カカオを通じて現地の経済活動を創ることができるのではと想い、この事業を始めました。 【関連記事】サステナブルなカカオビジネス:ソルサル・カカオの取り組み   私たちがなぜソルサル・カカオのカカオ豆を使用しているのか、それは彼らの理念に共感している他にも、チャックがとったある誠実な行動にもあります。 事業を始めた当初、ソルサル・カカオはカカオ豆の発酵施設を持っていなかったため、近隣のオコ・カリベという生産者に発酵・乾燥工程を委託していました。 【関連記事】カカオ豆が私たちの手元に届くまで – 収穫から出荷までの長い道のり -   私たちがチャックに初めて彼のカカオ豆を発注したとき、オコ・カリベはチャックのカカオ豆と別のカカオ豆をブレンドして発酵させてしまいました。ダンデライオン・チョコレートがシングルオリジンのカカオ豆にこだわっていることを知っていたチャックは、それを包み隠さず私たちに話し、「発注はキャンセルしても良い」と申し出てくれたのです。 おそらく、私たちは届いたカカオ豆を見ても、ブレンドされたかどうかまでは分からなかったと思います。チャックは私たちが何を大切にしているかを理解してくれていたからこそ、このように伝えてくれたのでした。 「顧客に対して誠実であることには価値がある。数千km離れた地でカカオ豆がどのように育てられたか事実を隠すのは簡単だが、長いパートナーシップの要は信頼を構築することであり、それが個人的にも経済的にも満足のいくビジネスになるんだ」   私たちはチャックを、そしてソルサル・カカオを信頼しているからこそ、自信を持って彼のカカオ豆を使用しているのです。 ソルサル・エステートのカカオ豆 「エステート」とは「私有地」のこと。ソルサル・エステートのカカオ豆はソルサル・カカオが購入したドゥアルテ州の山中412ヘクタールの土地のうち、約30%を占める地域で栽培されているカカオからできています。 この土地はドミニカでは初となる個人資本による野鳥の保全区域で、面積の70%はツグミの保護区(レゼルバ・ソルサル)として「永久に完全な自然状態」で維持されています。ここでチャック達はカカオ豆の生産を通したツグミの保護というビジネスモデルへの挑戦をスタートしたのです。 ソルサル・コミュニタリオのカカオ豆 「コミュニタリオ」はスペイン語で「コミュニティ」の意味。このカカオ豆はソルサル・カカオが保有する野鳥保護区「レゼルバ・ソルサル」の近隣地域にある農園で育てられたカカオからできています。つまりソルサル・カカオと同じコミュニティの仲間達によるカカオ豆です。 保全区域内に住む25の農家が育てた、バードフレンドリー認証を受けたカカオ。ソルサル・カカオは彼らと協力し農業技術や投資支援を通して、年間約200トンのカカオ豆を生産しています。 チョコレートの味わいの違い ソルサル・エステートとソルサル・コミュニタリオのチョコレートバーを開発したのは、ダンデライオン・チョコレートで最も長くチョコレートメーカーを務める2人、古野真理子(写真左)と土屋まり(写真右)。2人のこれまでの経験と感性で出来上がったチョコレートバーは、それぞれ全く異なる味わいになりました。  ...

生産者が同じでもカカオのフレーバーが異なる? - ソルサル・エステートとソルサル・コミュニタリ...

ダンデライオン・チョコレートで販売している2種類のドミニカ共和国産カカオ70%のチョコレートバー「ソルサル・エステート, ドミニカ共和国 70%」と「ソルサル・コミュニタリオ, ドミニカ共和国 70%」は、実は同じ生産者「ソルサル・カカオ」のカカオ豆を使用していますが、その味わいは大きく異なります。なぜ、同じ生産国、生産者でも異なるフレーバーのチョコレートができるのでしょうか?それぞれの特徴や魅力を解説します。 生産者「ソルサル・カカオ」とは ソルサル・カカオはチャールズ・キルヒナー(通称チャック)達によって創設されたカカオ生産者。チャックはピース・コープ(日本の青年海外協力隊)で滞在したドミニカ共和国で、自身が博士課程で学んだ森林経済学の知識を活かし、カカオを通じて現地の経済活動を創ることができるのではと想い、この事業を始めました。 【関連記事】サステナブルなカカオビジネス:ソルサル・カカオの取り組み   私たちがなぜソルサル・カカオのカカオ豆を使用しているのか、それは彼らの理念に共感している他にも、チャックがとったある誠実な行動にもあります。 事業を始めた当初、ソルサル・カカオはカカオ豆の発酵施設を持っていなかったため、近隣のオコ・カリベという生産者に発酵・乾燥工程を委託していました。 【関連記事】カカオ豆が私たちの手元に届くまで – 収穫から出荷までの長い道のり -   私たちがチャックに初めて彼のカカオ豆を発注したとき、オコ・カリベはチャックのカカオ豆と別のカカオ豆をブレンドして発酵させてしまいました。ダンデライオン・チョコレートがシングルオリジンのカカオ豆にこだわっていることを知っていたチャックは、それを包み隠さず私たちに話し、「発注はキャンセルしても良い」と申し出てくれたのです。 おそらく、私たちは届いたカカオ豆を見ても、ブレンドされたかどうかまでは分からなかったと思います。チャックは私たちが何を大切にしているかを理解してくれていたからこそ、このように伝えてくれたのでした。 「顧客に対して誠実であることには価値がある。数千km離れた地でカカオ豆がどのように育てられたか事実を隠すのは簡単だが、長いパートナーシップの要は信頼を構築することであり、それが個人的にも経済的にも満足のいくビジネスになるんだ」   私たちはチャックを、そしてソルサル・カカオを信頼しているからこそ、自信を持って彼のカカオ豆を使用しているのです。 ソルサル・エステートのカカオ豆 「エステート」とは「私有地」のこと。ソルサル・エステートのカカオ豆はソルサル・カカオが購入したドゥアルテ州の山中412ヘクタールの土地のうち、約30%を占める地域で栽培されているカカオからできています。 この土地はドミニカでは初となる個人資本による野鳥の保全区域で、面積の70%はツグミの保護区(レゼルバ・ソルサル)として「永久に完全な自然状態」で維持されています。ここでチャック達はカカオ豆の生産を通したツグミの保護というビジネスモデルへの挑戦をスタートしたのです。 ソルサル・コミュニタリオのカカオ豆 「コミュニタリオ」はスペイン語で「コミュニティ」の意味。このカカオ豆はソルサル・カカオが保有する野鳥保護区「レゼルバ・ソルサル」の近隣地域にある農園で育てられたカカオからできています。つまりソルサル・カカオと同じコミュニティの仲間達によるカカオ豆です。 保全区域内に住む25の農家が育てた、バードフレンドリー認証を受けたカカオ。ソルサル・カカオは彼らと協力し農業技術や投資支援を通して、年間約200トンのカカオ豆を生産しています。 チョコレートの味わいの違い ソルサル・エステートとソルサル・コミュニタリオのチョコレートバーを開発したのは、ダンデライオン・チョコレートで最も長くチョコレートメーカーを務める2人、古野真理子(写真左)と土屋まり(写真右)。2人のこれまでの経験と感性で出来上がったチョコレートバーは、それぞれ全く異なる味わいになりました。  ...

ダンデライオン・チョコレートのこだわりとは - チョコレートの製法、楽しみ方をご紹介 -

ダンデライオン・チョコレートのこだわりとは - チョコレートの製法、楽しみ方をご紹介 -

贈り物やギフト選び、SNSなどをきっかけに、ダンデライオン・チョコレートを知ってくださった方も多いかと思います。 今回は、初めてダンデライオン・チョコレートのチョコレートに出会った方に向けて、私たちのブランドやこだわり、楽しみ方について、簡単にご紹介したいと思います。 ダンデライオン・チョコレートとは ダンデライオン・チョコレートの発祥はアメリカ・サンフランシスコ。友人のガレージでチョコレートを一から作り始めたトッドとキャメロンが、試作を重ねて一番おいしいと思ったのが「カカオ豆と砂糖だけでつくったシンプルなチョコレート」でした。   【関連記事】なぜダンデライオン・チョコレートを日本に?“オタク感”あふれるチョコレートづくりと空気感を徹底再現 ダンデライオン・チョコレートの商品一覧はこちら チョコレートってどうやってつくられているの? ところで、みなさんはチョコレートがどのようにできてきるか、ご存知でしょうか?多くの方はチョコレートファウンテンのように流れる液体のチョコレートを想像したり、原材料がカカオであることは知っていたりしても、実際どのようにして作られているかまで把握している方は少ないかもしれません。よく「最近の子どもは骨のない魚の切り身しか食べないから本物を知らない」なんて言ったりもしますが、チョコレートはどうでしょう?こんなに身近な食べ物なのに、大人でも知らないことかもしれません。 では、チョコレートをカカオ豆から作っている工場を目の前で見ることができて、その出来立てのチョコレートを使用したドリンクやペストリーをその場で食べられるとしたら、とてもワクワクしませんか? そんな想いでできたのが、オープンファクトリーを備えた「ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前」です。お店のドアを開けるとカカオの香りとチョコレートの機械音、楽しそうにチョコレートを作る製造スタッフが目の前に飛び込んできます。まさに、チョコレート工場に迷い込んだような異空間を体験できるのです。   Bean to Bar チョコレートができるまで 【関連記事】カカオ豆ときび砂糖のみでつくったチョコレート、なぜここまで味わいが違う?ダンデライオン・チョコレートがなぜ「きび砂糖」を使うのか ダンデライオン・チョコレートのチョコレートを楽しむ すべてのカカオ農園を訪れて入手するこだわりのカカオ豆と、オーガニックのきび砂糖だけでつくるチョコレートからは、シンプルだからこそ感じられる、その農園独特の味わいを知ることができます。 もし、ダンデライオン・チョコレートで初めて召し上がった商品がガトーショコラなどのペストリーなら次はチョコレートバー(板チョコレート)を、チョコレートバーが初めての商品だったなら次回はペストリーを、ぜひお試しください。   【関連記事】ダンデライオン・チョコレートのお気に入り商品ランキング2021どれが好き?ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバーとは   チョコレートバー各種 シングルオリジンカカオ豆とオーガニックのケインシュガー(きび砂糖)の2種類だけで作られたチョコレートバー。個性豊かなシングルオリジンのカカオ豆は、私たちが開発した独自の焙煎を行うことで、それぞれの豆が持っている独特のフレーバーやニュアンスを引き出しています。 チョコレートは奥深い チョコレートは私たちにとってとても身近なお菓子ですが、実はさまざまな側面からも興味をそそられるもの。味わいの面はもちろん、健康面や環境保全の面から見ても、とても奥深く、小学生の自由研究にも人気の題材だったりします。一枚のチョコレートのなかには、たくさんのストーリーが含まれているのです。   【関連記事】ヒトの味覚とテイスティング〜チョコレートの味わいは人それぞれ〜チョコレートは体にいい?期待できる効能と適切な摂取量サステナブルなカカオビジネス:ソルサル・カカオの取り組み...

ダンデライオン・チョコレートのこだわりとは - チョコレートの製法、楽しみ方をご紹介 -

贈り物やギフト選び、SNSなどをきっかけに、ダンデライオン・チョコレートを知ってくださった方も多いかと思います。 今回は、初めてダンデライオン・チョコレートのチョコレートに出会った方に向けて、私たちのブランドやこだわり、楽しみ方について、簡単にご紹介したいと思います。 ダンデライオン・チョコレートとは ダンデライオン・チョコレートの発祥はアメリカ・サンフランシスコ。友人のガレージでチョコレートを一から作り始めたトッドとキャメロンが、試作を重ねて一番おいしいと思ったのが「カカオ豆と砂糖だけでつくったシンプルなチョコレート」でした。   【関連記事】なぜダンデライオン・チョコレートを日本に?“オタク感”あふれるチョコレートづくりと空気感を徹底再現 ダンデライオン・チョコレートの商品一覧はこちら チョコレートってどうやってつくられているの? ところで、みなさんはチョコレートがどのようにできてきるか、ご存知でしょうか?多くの方はチョコレートファウンテンのように流れる液体のチョコレートを想像したり、原材料がカカオであることは知っていたりしても、実際どのようにして作られているかまで把握している方は少ないかもしれません。よく「最近の子どもは骨のない魚の切り身しか食べないから本物を知らない」なんて言ったりもしますが、チョコレートはどうでしょう?こんなに身近な食べ物なのに、大人でも知らないことかもしれません。 では、チョコレートをカカオ豆から作っている工場を目の前で見ることができて、その出来立てのチョコレートを使用したドリンクやペストリーをその場で食べられるとしたら、とてもワクワクしませんか? そんな想いでできたのが、オープンファクトリーを備えた「ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前」です。お店のドアを開けるとカカオの香りとチョコレートの機械音、楽しそうにチョコレートを作る製造スタッフが目の前に飛び込んできます。まさに、チョコレート工場に迷い込んだような異空間を体験できるのです。   Bean to Bar チョコレートができるまで 【関連記事】カカオ豆ときび砂糖のみでつくったチョコレート、なぜここまで味わいが違う?ダンデライオン・チョコレートがなぜ「きび砂糖」を使うのか ダンデライオン・チョコレートのチョコレートを楽しむ すべてのカカオ農園を訪れて入手するこだわりのカカオ豆と、オーガニックのきび砂糖だけでつくるチョコレートからは、シンプルだからこそ感じられる、その農園独特の味わいを知ることができます。 もし、ダンデライオン・チョコレートで初めて召し上がった商品がガトーショコラなどのペストリーなら次はチョコレートバー(板チョコレート)を、チョコレートバーが初めての商品だったなら次回はペストリーを、ぜひお試しください。   【関連記事】ダンデライオン・チョコレートのお気に入り商品ランキング2021どれが好き?ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバーとは   チョコレートバー各種 シングルオリジンカカオ豆とオーガニックのケインシュガー(きび砂糖)の2種類だけで作られたチョコレートバー。個性豊かなシングルオリジンのカカオ豆は、私たちが開発した独自の焙煎を行うことで、それぞれの豆が持っている独特のフレーバーやニュアンスを引き出しています。 チョコレートは奥深い チョコレートは私たちにとってとても身近なお菓子ですが、実はさまざまな側面からも興味をそそられるもの。味わいの面はもちろん、健康面や環境保全の面から見ても、とても奥深く、小学生の自由研究にも人気の題材だったりします。一枚のチョコレートのなかには、たくさんのストーリーが含まれているのです。   【関連記事】ヒトの味覚とテイスティング〜チョコレートの味わいは人それぞれ〜チョコレートは体にいい?期待できる効能と適切な摂取量サステナブルなカカオビジネス:ソルサル・カカオの取り組み...

オンラインストア限定 H2Oチョコレートケーキ

オンラインストア限定 H2Oチョコレートケーキ

オンラインストア限定で11月29日より発売となった「H2Oチョコレートケーキ」。もともとはダンデライオン・チョコレート表参道店向けに開発された商品を、今回オンラインストア専用にご自宅でもあっと驚くチョコレート体験ができるように再考案しました。 この「H2Oチョコレートケーキ」を開発したペストリーシェフ・森本康志が、商品の開発経緯や工夫したポイントを解説。味わいの妙や狙いをより深くお伝えし、ダンデライオン・チョコレートのチョコレート体験を楽しんでいただけると嬉しいです。 ご注文はこちらから ダンデライオン・チョコレート公式オンラインストア その他 チョコレートメーカーだからこそできるチョコレートケーキ チョコレートケーキというと「濃厚」「重たい」といった印象を持つことも。 「少しでも軽やかな印象に、かつ、チョコレートに使用するドミニカ共和国産カカオがもともと持つ素材の良さやポテンシャルを、さまざまな食感のパーツで構成することで、食べやすく、口の中で色んな表情を見せてくれるように仕上げました。」 「チョコレートだけなのにこんな爽やかな酸味がするんだ!」「フルーツを使っていないのにフルーティーな香りがするの?」「軽い食感で、ペロッと食べれちゃう」、 こんな風に感じていただけることをイメージして考案しました。 ケーキの構成は、下からカカオニブを混ぜ込んだダクワーズ(アーモンド風味のメレンゲを使った生地)、チョコレートクランチ、H2Oチョコレートガナッシュ、チョコレートムース、最後に艶やかなグラサージュでコーティングしています。使用しているのは全てドミニカ共和国産カカオを使用したチョコレートとカカオニブ。この中で要となるのが「H2Oチョコレートガナッシュ」です。 「H2Oというのは水の化学式。通常のガナッシュには、生クリームや牛乳、バターなどの乳成分、香料やアルコールなどが使用されますが、このガナッシュは水とチョコレートだけで仕上げています。ちょうど良い割合で混ぜ合わせることで乳化させることができ、ドミニカ共和国産カカオが持つ本来の味わいを最大限目立たせるガナッシュにしています。」 表面のグラサージュも、通常ココアパウダーで作られることが多いですが、ここにもチョコレートを使用することで風味がさらに豊かになり、チョコレート専門店であるダンデライオン・チョコレートらしさがより感じられるようにしました。 「一般的なムースケーキに入っているフルーツなどをカカオの特徴を活かしながら表現したケーキ。ムースケーキの概念を覆す、チョコレートメーカーだからこそ実現できるケーキになったのではないかと思います。」 ご家庭でも「チョコレート体験」を ダンデライオン・チョコレートの店舗では出来立てのチョコレートケーキを召し上がっていただけますが、ご家庭でもこの味を楽しんでいただくにはどうすれば良いのか。 現行のH2Oチョコレートケーキではグラサージュが冷凍に適さず、また冷蔵にしたとしても配送中に崩れてしまうなどのリスクがありました。 「開発する際に大事にしたことは2つ。まずは「冷凍したグラサージュをうまく解凍させること」、そしてダンデライオン・チョコレートだからこそ出来る「チョコレート体験」です。」 グラサージュの粘度に着目し、試行錯誤。頭の中での理想像を実現するために、濃度と粘度にこだわり、行き着いたのがこのフィルムを剥がすとグラサージュが流れ落ちる仕様。材料や構成はほとんど変えず、しかしながらご家庭でもお店にいるような臨場感が味わえ、五感で楽しめる仕掛けがしてあります。 「『こんなの見たことない』を実現できた気がします。グラサージュを変えたことにより、より食感のメリハリが生まれ、食べたときの味わいにもより幅が出来たことでチョコレート専門店ならではのチョコレート体験を楽しんでいただけると思っています。」 H2Oチョコレートケーキの楽しみかた H2Oチョコレートケーキは冷凍された状態でご自宅に届きます。まずは召し上がる約6時間前に箱から出し、冷蔵庫でゆっくりと解凍します。この時、フィルムは付けたままで、少し縁のあるお皿などに移しておくのがポイントです。急激な温度変化によってチョコレートから水分が滲出してしまうので、すぐに常温に戻さないようにお気をつけください。 しっかりと解凍されたら、いよいよフィルムをゆっくりと外します。待ってましたと言わんばかりに、グラサージュがなめらかに表面に広がって行くので、まずは視覚でとろりととろけるチョコレートを味わいましょう。 お好みの大きさにカットして、ドミニカ共和国産カカオで表現されたそれぞれの層の味わいをゆっくりと口の中で楽しんでみてください。 飲み物と合わせて楽しみたい、という方にいくつかおすすめなものを。 「コーヒーなら酸味や苦味が強すぎない中煎り程度のもの。H2Oチョコレートケーキの酸味や苦味を消さず、味わいの厚みを補ってくれるはずです。カフェオレなどミルクが入っているものも合いますね。 紅茶の場合は、アールグレイなどのフレーバーティーではなく、ダージリンなどでストレートのものが良いと思います。アールグレイしかないという方は、ミルクティーにして少しマイルドにした状態の方がベターです。 もちろんお酒でも。ふくよかで柔らかい酸味とナッティー感があるので、まろやかなタイプのバーボンウイスキーならロックで楽しむのも良いですね。もしくはドミニカ共和国産のラム酒なども余韻が楽しくなるペアリングだと思います。」 「もちろん召し上がる人がおいしく食べるが何より大事なので、自分の「これが美味しい組み合わせだ!」というもののが見つかったら、ぜひ教えてください。みなさんがH2Oチョコレートケーキの魅力や楽しみ方をさらに引き出してくれることをワクワクして待っています。」 ダンデライオン・チョコレートが大切にしている「チョコレート体験」を、お店だけでなく、ご家庭でも。この臨場感をぜひお楽しみください!...

オンラインストア限定 H2Oチョコレートケーキ

オンラインストア限定で11月29日より発売となった「H2Oチョコレートケーキ」。もともとはダンデライオン・チョコレート表参道店向けに開発された商品を、今回オンラインストア専用にご自宅でもあっと驚くチョコレート体験ができるように再考案しました。 この「H2Oチョコレートケーキ」を開発したペストリーシェフ・森本康志が、商品の開発経緯や工夫したポイントを解説。味わいの妙や狙いをより深くお伝えし、ダンデライオン・チョコレートのチョコレート体験を楽しんでいただけると嬉しいです。 ご注文はこちらから ダンデライオン・チョコレート公式オンラインストア その他 チョコレートメーカーだからこそできるチョコレートケーキ チョコレートケーキというと「濃厚」「重たい」といった印象を持つことも。 「少しでも軽やかな印象に、かつ、チョコレートに使用するドミニカ共和国産カカオがもともと持つ素材の良さやポテンシャルを、さまざまな食感のパーツで構成することで、食べやすく、口の中で色んな表情を見せてくれるように仕上げました。」 「チョコレートだけなのにこんな爽やかな酸味がするんだ!」「フルーツを使っていないのにフルーティーな香りがするの?」「軽い食感で、ペロッと食べれちゃう」、 こんな風に感じていただけることをイメージして考案しました。 ケーキの構成は、下からカカオニブを混ぜ込んだダクワーズ(アーモンド風味のメレンゲを使った生地)、チョコレートクランチ、H2Oチョコレートガナッシュ、チョコレートムース、最後に艶やかなグラサージュでコーティングしています。使用しているのは全てドミニカ共和国産カカオを使用したチョコレートとカカオニブ。この中で要となるのが「H2Oチョコレートガナッシュ」です。 「H2Oというのは水の化学式。通常のガナッシュには、生クリームや牛乳、バターなどの乳成分、香料やアルコールなどが使用されますが、このガナッシュは水とチョコレートだけで仕上げています。ちょうど良い割合で混ぜ合わせることで乳化させることができ、ドミニカ共和国産カカオが持つ本来の味わいを最大限目立たせるガナッシュにしています。」 表面のグラサージュも、通常ココアパウダーで作られることが多いですが、ここにもチョコレートを使用することで風味がさらに豊かになり、チョコレート専門店であるダンデライオン・チョコレートらしさがより感じられるようにしました。 「一般的なムースケーキに入っているフルーツなどをカカオの特徴を活かしながら表現したケーキ。ムースケーキの概念を覆す、チョコレートメーカーだからこそ実現できるケーキになったのではないかと思います。」 ご家庭でも「チョコレート体験」を ダンデライオン・チョコレートの店舗では出来立てのチョコレートケーキを召し上がっていただけますが、ご家庭でもこの味を楽しんでいただくにはどうすれば良いのか。 現行のH2Oチョコレートケーキではグラサージュが冷凍に適さず、また冷蔵にしたとしても配送中に崩れてしまうなどのリスクがありました。 「開発する際に大事にしたことは2つ。まずは「冷凍したグラサージュをうまく解凍させること」、そしてダンデライオン・チョコレートだからこそ出来る「チョコレート体験」です。」 グラサージュの粘度に着目し、試行錯誤。頭の中での理想像を実現するために、濃度と粘度にこだわり、行き着いたのがこのフィルムを剥がすとグラサージュが流れ落ちる仕様。材料や構成はほとんど変えず、しかしながらご家庭でもお店にいるような臨場感が味わえ、五感で楽しめる仕掛けがしてあります。 「『こんなの見たことない』を実現できた気がします。グラサージュを変えたことにより、より食感のメリハリが生まれ、食べたときの味わいにもより幅が出来たことでチョコレート専門店ならではのチョコレート体験を楽しんでいただけると思っています。」 H2Oチョコレートケーキの楽しみかた H2Oチョコレートケーキは冷凍された状態でご自宅に届きます。まずは召し上がる約6時間前に箱から出し、冷蔵庫でゆっくりと解凍します。この時、フィルムは付けたままで、少し縁のあるお皿などに移しておくのがポイントです。急激な温度変化によってチョコレートから水分が滲出してしまうので、すぐに常温に戻さないようにお気をつけください。 しっかりと解凍されたら、いよいよフィルムをゆっくりと外します。待ってましたと言わんばかりに、グラサージュがなめらかに表面に広がって行くので、まずは視覚でとろりととろけるチョコレートを味わいましょう。 お好みの大きさにカットして、ドミニカ共和国産カカオで表現されたそれぞれの層の味わいをゆっくりと口の中で楽しんでみてください。 飲み物と合わせて楽しみたい、という方にいくつかおすすめなものを。 「コーヒーなら酸味や苦味が強すぎない中煎り程度のもの。H2Oチョコレートケーキの酸味や苦味を消さず、味わいの厚みを補ってくれるはずです。カフェオレなどミルクが入っているものも合いますね。 紅茶の場合は、アールグレイなどのフレーバーティーではなく、ダージリンなどでストレートのものが良いと思います。アールグレイしかないという方は、ミルクティーにして少しマイルドにした状態の方がベターです。 もちろんお酒でも。ふくよかで柔らかい酸味とナッティー感があるので、まろやかなタイプのバーボンウイスキーならロックで楽しむのも良いですね。もしくはドミニカ共和国産のラム酒なども余韻が楽しくなるペアリングだと思います。」 「もちろん召し上がる人がおいしく食べるが何より大事なので、自分の「これが美味しい組み合わせだ!」というもののが見つかったら、ぜひ教えてください。みなさんがH2Oチョコレートケーキの魅力や楽しみ方をさらに引き出してくれることをワクワクして待っています。」 ダンデライオン・チョコレートが大切にしている「チョコレート体験」を、お店だけでなく、ご家庭でも。この臨場感をぜひお楽しみください!...

食べる人のワクワクを思って――チョコレートメーカーが作るスイーツはどうあるべきか

食べる人のワクワクを思って――チョコレートメーカーが作るスイーツはどうあるべきか

作り手の欲をどれだけ削ぎ落として、受け手の心に響くお菓子を作るか――ダンデライオン・チョコレートのペストリーシェフ、辻舞のお菓子づくりの起点は、常に「食べる人」にあります。かつては、みずからのこだわりを詰め込みすぎて悩んだこともあると話す彼女。入社後の考え方の変遷や、チョコレートスイーツづくりで大切にしていることなどについて聞きました。 <これまでのスタッフインタビューはこちら> CEO・堀淵清治なぜダンデライオン・チョコレートを日本に?“オタク感”あふれるチョコレートづくりと空気感を徹底再現 ペストリーシェフ・森本康志チョコレートの個性を最大限に活かしたスイーツづくりの舞台裏――1+1を3にする思考 チョコレート・エクスペリエンスチーム・伴野智映子Bean to Bar チョコレートとの出会いで広がる世界、チョコレートを通して驚きと感動を伝えたい   辻舞(つじ・まい)ダンデライオン・チョコレート・ジャパン ペストリーシェフ神戸のフランス菓子パティスリーでパティシエとしてキャリアをスタートし、上京後ジャン=ポール・エヴァン、デカダンダンスドュショコラなどでショコラティエ、製造責任者として勤務。2015年にダンデライオン・チョコレート・ジャパンにペストリーチームのマネージャーとして入社し、製造管理やスタッフの育成、商品開発などを担当。 Bean to Bar チョコレートは実は好みじゃなかった ――ダンデライオン・チョコレートに入社された経緯から聞かせてください。フランス菓子のお店からキャリアをスタートして、その後は有名なチョコレート専門店を渡り歩いてパティシエや製造責任者をしていました。ただ、自分が作りたいお菓子と求められるお菓子とのギャップに悩んでしまって、少しお菓子づくりと距離を置こうと思って前職を辞めたんです。その後、偶然ダンデライオン・チョコレートの募集を見つけて、入社することになりました。――パティシエ時代から、チョコレートづくりには興味があったんですか?前職でボンボンショコラづくりを経験したときにすごく心が躍って、ずっとこの作業をしていたいと思うほど惹かれるものがありました。洋菓子とは違う、チョコレートを専門にする仕事にふれて、一般的にショコラティエと呼ばれるような専門職の魅力に引き込まれていきました。ダンデライオン・チョコレートの募集を見たとき、その記憶がよみがえってきて、ここでの仕事はおもしろそうだと思いました。 ――ボンボンショコラを作るときに感じた、洋菓子との最も大きな違いは何だったのでしょう。それまで作ってきたのは、材料のひとつにチョコレートがある洋菓子でしたが、ボンボンショコラはチョコレートが主役の洋菓子。生クリームでガナッシュを作ってチョコレートでコーティングする作業はとてもシンプルですが、ちょっとした温度差や乳化の具合などによって、ツヤも口溶けもまったく違うものになるんです。それがとてもおもしろくて。――元々、ダンデライオン・チョコレートの存在は知っていたんですか?仕事柄、Bean to Bar チョコレート自体は知っていましたが、ダンデライオン・チョコレートのことは知りませんでした。それに、ダンデライオン・チョコレートで働き始めるまでは、カカオの含有量が多いチョコレートやカカオニブそのものだけで食べるのは苦手だったんです。初めて、Bean to Bar のチョコレートを食べたときは、口溶けとフレーバーに対してキワモノだと感じ、いまだ成熟していない私の舌にとっては「おいしいけど、素材と合わせないと食べにくいな」という感じでした。――正直なところ、好みのチョコレートではなかった?はい(笑)。でも、面接のときに「食べたことがない」と正直に伝えると、その場で食べてごらんと渡されたチョコレートが、想像を遥かに超えておいしくて、衝撃を受けました。「これまでに食べたBean to Bar チョコレートとは違う、これは思いがけず幸運だな」と思いました。今思えば、これが自分の好みの分岐点だったかもしれません。ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバーを食べるようになってからは、カカオの含有量が高い物も素直においしいと思うようになりました。 チョコレートバー各種¥1,296(税込)シングルオリジンカカオ豆とオーガニックのケインシュガー(きび砂糖)の2種類だけで作られたチョコレートバー。個性豊かなシングルオリジンのカカオ豆は、私たちが開発した独自の焙煎を行うことで、それぞれの豆が持っている独特のフレーバーやニュアンスを引き出しています。 作り手の思いと、食べる人の楽しさを両立させる ――入社後はチョコレートスイーツを開発するペストリーチームに配属になったんですね。これまでの私の経験に期待して採用していただいたので、自分にできることを最大限に形にして行こうと思っていました。とはいえ、入社したときからずっと「カカオ豆からチョコレートを作ってみたい」と思い続けていたので、2年目くらいにチョコレートバーのプロファイル(開発)を任せてもらえたのは本当にうれしかったですね。オレンジのフレーバーがすごく印象的なインドの豆で、「この豆で開発をさせてもらえるなんて!」と感動したのを覚えています。――お菓子づくりとは違うおもしろさがありましたか?いわゆる、お菓子づくりの考え方はまったく通用しなくて、そこがおもしろかったですね。パティシエの常識からすると違うんじゃないかなと思うことが、チョコレートづくりにおいては正しい場合も多くて、驚きと発見の連続でした。砂糖を加えるタイミングでフレーバーに変化があることなどは、その後のチョコレートスイーツ開発にも活きています。――辻さんが開発してきた商品のことも聞かせてください。最初は、サンフランシスコ本店で提供している商品のレシピを活かしつつ、日本人の味覚に合うようアレンジをするのが私のミッションでした。試行錯誤を経て初めて商品化したのが、ほうじ茶で香り付けした蔵前のカフェ限定の「クラマエホットチョコレート」です。サンフランシスコの「ミッションホットチョコレート」のような、“お店の顔”になる商品にしたいと考えて作りました。ミッションホットチョコレートという名前は、サンフランシスコの第1号店がミッション地区にあることにちなんでいたので、日本でも同じようなストーリーを商品に重ねたいと思い、名前に「蔵前」とつけようと。――名前が先に決まったのですね。そうなんです。そして、蔵前という言葉を冠するにふさわしい素材を求めてお店の近くを歩き、出会ったのが「NAKAMURA TEA LIFE...

食べる人のワクワクを思って――チョコレートメーカーが作るスイーツはどうあるべきか

作り手の欲をどれだけ削ぎ落として、受け手の心に響くお菓子を作るか――ダンデライオン・チョコレートのペストリーシェフ、辻舞のお菓子づくりの起点は、常に「食べる人」にあります。かつては、みずからのこだわりを詰め込みすぎて悩んだこともあると話す彼女。入社後の考え方の変遷や、チョコレートスイーツづくりで大切にしていることなどについて聞きました。 <これまでのスタッフインタビューはこちら> CEO・堀淵清治なぜダンデライオン・チョコレートを日本に?“オタク感”あふれるチョコレートづくりと空気感を徹底再現 ペストリーシェフ・森本康志チョコレートの個性を最大限に活かしたスイーツづくりの舞台裏――1+1を3にする思考 チョコレート・エクスペリエンスチーム・伴野智映子Bean to Bar チョコレートとの出会いで広がる世界、チョコレートを通して驚きと感動を伝えたい   辻舞(つじ・まい)ダンデライオン・チョコレート・ジャパン ペストリーシェフ神戸のフランス菓子パティスリーでパティシエとしてキャリアをスタートし、上京後ジャン=ポール・エヴァン、デカダンダンスドュショコラなどでショコラティエ、製造責任者として勤務。2015年にダンデライオン・チョコレート・ジャパンにペストリーチームのマネージャーとして入社し、製造管理やスタッフの育成、商品開発などを担当。 Bean to Bar チョコレートは実は好みじゃなかった ――ダンデライオン・チョコレートに入社された経緯から聞かせてください。フランス菓子のお店からキャリアをスタートして、その後は有名なチョコレート専門店を渡り歩いてパティシエや製造責任者をしていました。ただ、自分が作りたいお菓子と求められるお菓子とのギャップに悩んでしまって、少しお菓子づくりと距離を置こうと思って前職を辞めたんです。その後、偶然ダンデライオン・チョコレートの募集を見つけて、入社することになりました。――パティシエ時代から、チョコレートづくりには興味があったんですか?前職でボンボンショコラづくりを経験したときにすごく心が躍って、ずっとこの作業をしていたいと思うほど惹かれるものがありました。洋菓子とは違う、チョコレートを専門にする仕事にふれて、一般的にショコラティエと呼ばれるような専門職の魅力に引き込まれていきました。ダンデライオン・チョコレートの募集を見たとき、その記憶がよみがえってきて、ここでの仕事はおもしろそうだと思いました。 ――ボンボンショコラを作るときに感じた、洋菓子との最も大きな違いは何だったのでしょう。それまで作ってきたのは、材料のひとつにチョコレートがある洋菓子でしたが、ボンボンショコラはチョコレートが主役の洋菓子。生クリームでガナッシュを作ってチョコレートでコーティングする作業はとてもシンプルですが、ちょっとした温度差や乳化の具合などによって、ツヤも口溶けもまったく違うものになるんです。それがとてもおもしろくて。――元々、ダンデライオン・チョコレートの存在は知っていたんですか?仕事柄、Bean to Bar チョコレート自体は知っていましたが、ダンデライオン・チョコレートのことは知りませんでした。それに、ダンデライオン・チョコレートで働き始めるまでは、カカオの含有量が多いチョコレートやカカオニブそのものだけで食べるのは苦手だったんです。初めて、Bean to Bar のチョコレートを食べたときは、口溶けとフレーバーに対してキワモノだと感じ、いまだ成熟していない私の舌にとっては「おいしいけど、素材と合わせないと食べにくいな」という感じでした。――正直なところ、好みのチョコレートではなかった?はい(笑)。でも、面接のときに「食べたことがない」と正直に伝えると、その場で食べてごらんと渡されたチョコレートが、想像を遥かに超えておいしくて、衝撃を受けました。「これまでに食べたBean to Bar チョコレートとは違う、これは思いがけず幸運だな」と思いました。今思えば、これが自分の好みの分岐点だったかもしれません。ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバーを食べるようになってからは、カカオの含有量が高い物も素直においしいと思うようになりました。 チョコレートバー各種¥1,296(税込)シングルオリジンカカオ豆とオーガニックのケインシュガー(きび砂糖)の2種類だけで作られたチョコレートバー。個性豊かなシングルオリジンのカカオ豆は、私たちが開発した独自の焙煎を行うことで、それぞれの豆が持っている独特のフレーバーやニュアンスを引き出しています。 作り手の思いと、食べる人の楽しさを両立させる ――入社後はチョコレートスイーツを開発するペストリーチームに配属になったんですね。これまでの私の経験に期待して採用していただいたので、自分にできることを最大限に形にして行こうと思っていました。とはいえ、入社したときからずっと「カカオ豆からチョコレートを作ってみたい」と思い続けていたので、2年目くらいにチョコレートバーのプロファイル(開発)を任せてもらえたのは本当にうれしかったですね。オレンジのフレーバーがすごく印象的なインドの豆で、「この豆で開発をさせてもらえるなんて!」と感動したのを覚えています。――お菓子づくりとは違うおもしろさがありましたか?いわゆる、お菓子づくりの考え方はまったく通用しなくて、そこがおもしろかったですね。パティシエの常識からすると違うんじゃないかなと思うことが、チョコレートづくりにおいては正しい場合も多くて、驚きと発見の連続でした。砂糖を加えるタイミングでフレーバーに変化があることなどは、その後のチョコレートスイーツ開発にも活きています。――辻さんが開発してきた商品のことも聞かせてください。最初は、サンフランシスコ本店で提供している商品のレシピを活かしつつ、日本人の味覚に合うようアレンジをするのが私のミッションでした。試行錯誤を経て初めて商品化したのが、ほうじ茶で香り付けした蔵前のカフェ限定の「クラマエホットチョコレート」です。サンフランシスコの「ミッションホットチョコレート」のような、“お店の顔”になる商品にしたいと考えて作りました。ミッションホットチョコレートという名前は、サンフランシスコの第1号店がミッション地区にあることにちなんでいたので、日本でも同じようなストーリーを商品に重ねたいと思い、名前に「蔵前」とつけようと。――名前が先に決まったのですね。そうなんです。そして、蔵前という言葉を冠するにふさわしい素材を求めてお店の近くを歩き、出会ったのが「NAKAMURA TEA LIFE...