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バレンタインデーだけじゃない!世界各国の「チョコレートを食べる日」

バレンタインデーだけじゃない!世界各国の「チョコレートを食べる日」

日本で「チョコレートの日」というと、誰しもが「バレンタインデー」を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、諸説ありますが、日本のバレンタインデーはもともと広告やキャンペーンから生まれた独自の文化。世界の国々では、日本とは違う時期にチョコレートをもっとも食べる日があります。 今回はアメリカ、ドイツ、ブラジル、そして韓国のチョコレート事情についてご紹介します。また、世界で「チョコレートデー」として制定された日についても解説します。 【関連記事】 バレンタインデーの起源とは?海外と異なる日本のバレンタイン事情 アメリカで一番チョコレートが売れるのは「イースター」 アメリカでもっともチョコレートが食べられるのは、毎年3月から4月の間にある「イースター(復活祭)」です。この時期になると、店頭にはイースターエッグやうさぎのかたちをしたチョコレートが並びます。 イースターでは、庭や家の中に隠された卵を探しに行く「エッグハント」という遊びがあり、このエッグハントで使われるイースターエッグに、卵の形をしたチョコレートや卵型のカプセルにおもちゃが入っているものなどが使われます。 次にチョコレートが多く食べられるのはクリスマス、次いでバレンタイン、ハロウィンとのこと。日本ではあまり馴染みのないイースターにチョコレートがもっとも食べられているとは、意外な事実ではないでしょうか。 また、特定の日ではありませんが、サマーシーズンになるとキャンプファイヤーでスモアを楽しむのが定番。チョコレートは夏でも親しまれているようです。 【関連記事】 スモアとは?ダンデライオン・チョコレートの人気ペストリーを紹介 ドイツでもクリスマスより「イースター」 世界のなかでもチョコレート消費量がもっとも多い国のひとつであるドイツ。こちらもアメリカと同じく、イースターが一番のチョコレートシーズンです。家族だけでなく、カップルや友達どうしでもチョコレートを交換するなど、現在の日本のバレンタインデーにも似たイベントかもしれません。 ドイツで次にチョコレートを多く食べるのはクリスマス。しかし、シュトーレンやバームクーヘンなど、クリスマス関連のお菓子が多くあるため、イースターよりチョコレートの出番は少ないそうです(バウムクーヘンは、ドイツではクリスマススイーツです)。 ブラジルでは「クリスマス」。そして「恋人の日」も カカオの生産地でもある南米ブラジルでチョコレートがもっとも食べられるのはクリスマス。日本と違い真夏のクリスマスに食べるのが、イタリア系移民から伝わったとされるパネトーネで、チョコチップ入りのものやチョコレートブランドのクリスマス限定のパネトーネが店頭に多く並ぶそうです。 また、ブラジルのイースター「パスコア」や母の日などの記念日にもチョコレートの需要があります。 6月12日は恋人の日(Dia dos namorados)で、恋人同士が愛を確かめ合いプレゼントを交換する日。これが日本の昔からいうバレンタインデーやホワイトデーに近いのかもしれません。 韓国は日本と同じ「バレンタインデー」。「ペペロデー」や「両親の日」などの記念日も 韓国では、日本と同じくバレンタインデーがチョコレートの日として認知され、女性が男性にチョコレートを贈る日。 また、ホワイトデーには、バレンタインのお返しとして男性が女性にキャンディーを贈る日で、この日もチョコレートの需要があるそうです。ただ、最近は高価なバッグや小物のプレゼントに、チョコレートを添えて贈る傾向にあるとか。 また、韓国特有の文化として盛り上がるのが、11月11日の「ペペロデー」です。ペペロとは韓国版「ポッキー」といえるチョコレート菓子。この日は家族、友人、恋人どうしで、ペペロや、ペペロと同じ棒状の形をしたお菓子や雑貨を交換する日となりました。 ほかにも、日本の母の日や父の日にあたる5月8日の両親の日、5月15日の先生の日、旧正月やお正月にもチョコレートをギフトとして贈ることがあるそうです。 実は複数の「チョコレートデー」が制定されている? 日本では2月14日を「チョコレートの日」として、日本チョコレート・ココア協会が制定していますが、実は世界には複数のチョコレートデーが存在します。   7月7日 World Chocolate...

バレンタインデーだけじゃない!世界各国の「チョコレートを食べる日」

日本で「チョコレートの日」というと、誰しもが「バレンタインデー」を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、諸説ありますが、日本のバレンタインデーはもともと広告やキャンペーンから生まれた独自の文化。世界の国々では、日本とは違う時期にチョコレートをもっとも食べる日があります。 今回はアメリカ、ドイツ、ブラジル、そして韓国のチョコレート事情についてご紹介します。また、世界で「チョコレートデー」として制定された日についても解説します。 【関連記事】 バレンタインデーの起源とは?海外と異なる日本のバレンタイン事情 アメリカで一番チョコレートが売れるのは「イースター」 アメリカでもっともチョコレートが食べられるのは、毎年3月から4月の間にある「イースター(復活祭)」です。この時期になると、店頭にはイースターエッグやうさぎのかたちをしたチョコレートが並びます。 イースターでは、庭や家の中に隠された卵を探しに行く「エッグハント」という遊びがあり、このエッグハントで使われるイースターエッグに、卵の形をしたチョコレートや卵型のカプセルにおもちゃが入っているものなどが使われます。 次にチョコレートが多く食べられるのはクリスマス、次いでバレンタイン、ハロウィンとのこと。日本ではあまり馴染みのないイースターにチョコレートがもっとも食べられているとは、意外な事実ではないでしょうか。 また、特定の日ではありませんが、サマーシーズンになるとキャンプファイヤーでスモアを楽しむのが定番。チョコレートは夏でも親しまれているようです。 【関連記事】 スモアとは?ダンデライオン・チョコレートの人気ペストリーを紹介 ドイツでもクリスマスより「イースター」 世界のなかでもチョコレート消費量がもっとも多い国のひとつであるドイツ。こちらもアメリカと同じく、イースターが一番のチョコレートシーズンです。家族だけでなく、カップルや友達どうしでもチョコレートを交換するなど、現在の日本のバレンタインデーにも似たイベントかもしれません。 ドイツで次にチョコレートを多く食べるのはクリスマス。しかし、シュトーレンやバームクーヘンなど、クリスマス関連のお菓子が多くあるため、イースターよりチョコレートの出番は少ないそうです(バウムクーヘンは、ドイツではクリスマススイーツです)。 ブラジルでは「クリスマス」。そして「恋人の日」も カカオの生産地でもある南米ブラジルでチョコレートがもっとも食べられるのはクリスマス。日本と違い真夏のクリスマスに食べるのが、イタリア系移民から伝わったとされるパネトーネで、チョコチップ入りのものやチョコレートブランドのクリスマス限定のパネトーネが店頭に多く並ぶそうです。 また、ブラジルのイースター「パスコア」や母の日などの記念日にもチョコレートの需要があります。 6月12日は恋人の日(Dia dos namorados)で、恋人同士が愛を確かめ合いプレゼントを交換する日。これが日本の昔からいうバレンタインデーやホワイトデーに近いのかもしれません。 韓国は日本と同じ「バレンタインデー」。「ペペロデー」や「両親の日」などの記念日も 韓国では、日本と同じくバレンタインデーがチョコレートの日として認知され、女性が男性にチョコレートを贈る日。 また、ホワイトデーには、バレンタインのお返しとして男性が女性にキャンディーを贈る日で、この日もチョコレートの需要があるそうです。ただ、最近は高価なバッグや小物のプレゼントに、チョコレートを添えて贈る傾向にあるとか。 また、韓国特有の文化として盛り上がるのが、11月11日の「ペペロデー」です。ペペロとは韓国版「ポッキー」といえるチョコレート菓子。この日は家族、友人、恋人どうしで、ペペロや、ペペロと同じ棒状の形をしたお菓子や雑貨を交換する日となりました。 ほかにも、日本の母の日や父の日にあたる5月8日の両親の日、5月15日の先生の日、旧正月やお正月にもチョコレートをギフトとして贈ることがあるそうです。 実は複数の「チョコレートデー」が制定されている? 日本では2月14日を「チョコレートの日」として、日本チョコレート・ココア協会が制定していますが、実は世界には複数のチョコレートデーが存在します。   7月7日 World Chocolate...

夏バテ予防・対策の食べ物にチョコレートがおすすめな理由

夏バテ予防・対策の食べ物にチョコレートがおすすめな理由

暑い夏を乗り越えるために、こまめな水分補給など暑さ対策をされている方も多いのではないでしょうか。実は、チョコレートは夏バテ予防に一役買ってくれる食べ物。ここでは、チョコレートが夏バテ対策に役立つ理由やおすすめの食べ方をご紹介します。   【関連記事】 疲労回復にチョコレートはなぜおすすめ?健康効果が期待できる食べ方 チョコレートは体にいい?期待できる効能と適切な摂取量 ダンデライオン・チョコレートの商品一覧はこちら 夏バテの原因とチョコレートの効果 夏バテはどのような理由で起きてしまい、それに対してチョコレートにはどのような効果があるのでしょうか?   気温差による自律神経の乱れをテオブロミンが改善 外は蒸し暑く室内はエアコンが効いていて気温差が激しい夏。体温調整が難しくなると、自律神経の働きが低下して疲れやすくなるなど体調を崩してしまいます。チョコレートに含まれるテオブロミンには、自律神経を整えたり、心身をリラックスさせたりする効果があります。 不足しやすいミネラルを補い、だるさや熱中症予防にも 夏は大量に汗をかくと、体内の水分やミネラルが失われて代謝や免疫力が低下し、体がだるくなりがちに。カカオにはカリウムやマグネシウムなどのミネラル成分が豊富に含まれているため、摂取することでミネラル不足を補うことができます。 食欲不振による栄養素不足を改善 暑い日が続くとさっぱりしたものや喉越しの良いものを選んでしまい、筋力や疲労回復に必要なたんぱく質をはじめ、健康に不可欠な栄養素が不足しやすくなります。チョコレートには多くの必須栄養素が含まれているため、食欲がないときでも気軽に栄養補給ができます。 夏バテ対策におすすめのチョコレートの摂取量 夏バテ対策としてチョコレートを食べるなら、効果的に摂取したいですよね。厚生労働省・農林水産省「食事バランスガイド」によると、菓子・嗜好飲料の目安量は1日200kcal程度とされています。これはダンデライオン・チョコレートのカカオ分70%のチョコレートバーで約25g、1/2枚程度になります。この量を目安に摂取すると良いでしょう。   また、チョコレートに含まれるカカオポリフェノールは摂取してから2-4時間程度で血液中から消失するといわれているため、一度に食べるのではなく、朝から数回に分けてこまめに摂取するのがおすすめです。ポリフェノールには抗酸化作用による美容効果も期待できるため、美肌の大敵である紫外線の強い夏にも摂取したい栄養素のひとつです。 ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバーはカカオ分70%以上で、甘すぎないため暑くて甘いものを敬遠しがちな夏でも食べやすい味わいです。今年の夏はチョコレートで夏バテ対策してみてはいかがでしょうか? ダンデライオン・チョコレートの商品一覧はこちら

夏バテ予防・対策の食べ物にチョコレートがおすすめな理由

暑い夏を乗り越えるために、こまめな水分補給など暑さ対策をされている方も多いのではないでしょうか。実は、チョコレートは夏バテ予防に一役買ってくれる食べ物。ここでは、チョコレートが夏バテ対策に役立つ理由やおすすめの食べ方をご紹介します。   【関連記事】 疲労回復にチョコレートはなぜおすすめ?健康効果が期待できる食べ方 チョコレートは体にいい?期待できる効能と適切な摂取量 ダンデライオン・チョコレートの商品一覧はこちら 夏バテの原因とチョコレートの効果 夏バテはどのような理由で起きてしまい、それに対してチョコレートにはどのような効果があるのでしょうか?   気温差による自律神経の乱れをテオブロミンが改善 外は蒸し暑く室内はエアコンが効いていて気温差が激しい夏。体温調整が難しくなると、自律神経の働きが低下して疲れやすくなるなど体調を崩してしまいます。チョコレートに含まれるテオブロミンには、自律神経を整えたり、心身をリラックスさせたりする効果があります。 不足しやすいミネラルを補い、だるさや熱中症予防にも 夏は大量に汗をかくと、体内の水分やミネラルが失われて代謝や免疫力が低下し、体がだるくなりがちに。カカオにはカリウムやマグネシウムなどのミネラル成分が豊富に含まれているため、摂取することでミネラル不足を補うことができます。 食欲不振による栄養素不足を改善 暑い日が続くとさっぱりしたものや喉越しの良いものを選んでしまい、筋力や疲労回復に必要なたんぱく質をはじめ、健康に不可欠な栄養素が不足しやすくなります。チョコレートには多くの必須栄養素が含まれているため、食欲がないときでも気軽に栄養補給ができます。 夏バテ対策におすすめのチョコレートの摂取量 夏バテ対策としてチョコレートを食べるなら、効果的に摂取したいですよね。厚生労働省・農林水産省「食事バランスガイド」によると、菓子・嗜好飲料の目安量は1日200kcal程度とされています。これはダンデライオン・チョコレートのカカオ分70%のチョコレートバーで約25g、1/2枚程度になります。この量を目安に摂取すると良いでしょう。   また、チョコレートに含まれるカカオポリフェノールは摂取してから2-4時間程度で血液中から消失するといわれているため、一度に食べるのではなく、朝から数回に分けてこまめに摂取するのがおすすめです。ポリフェノールには抗酸化作用による美容効果も期待できるため、美肌の大敵である紫外線の強い夏にも摂取したい栄養素のひとつです。 ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバーはカカオ分70%以上で、甘すぎないため暑くて甘いものを敬遠しがちな夏でも食べやすい味わいです。今年の夏はチョコレートで夏バテ対策してみてはいかがでしょうか? ダンデライオン・チョコレートの商品一覧はこちら

高カカオチョコレートを食べるタイミングはいつ、どれくらいが適切?

高カカオチョコレートを食べるタイミングはいつ、どれくらいが適切?

栄養価が高く健康効果が期待できるといわれる「高カカオチョコレート」。最近ではスーパーやコンビニでもカカオ分70%や85%、90%以上のダークチョコレートも多く目にするようになりました。このような高カカオチョコレートはどのようなタイミングで食べるのが良いのでしょうか。日常的に取り入れる方法や適切な摂取量、また選ぶ際にはどのような点に注意するべきか解説します。   【関連記事】 ハイカカオチョコレートはなぜ体にいい?その特徴と効能について チョコレートは体にいい?期待できる効能と適切な摂取量 ダンデライオン・チョコレートの商品一覧はこちら 高カカオチョコレートはいつ食べると良い? 高カカオチョコレートに含まれるカカオポリフェノールの主な効能のひとつが、体内の活性酸素の働きを抑える抗酸化作用。カカオポリフェノールは水溶性の成分のため体内の水分と一緒に吸収され、比較的短時間で効果が発揮されるのが特徴です。 しかしその分、持続性が低く、数時間しか体内にとどめておくことができず、尿と一緒に排出されてしまいます。効果を持続するためには、毎日少しずつ、こまめに食べることが大切です。 食べるタイミングとしておすすめなのは…   ・すっきりしたい朝の目覚めに 高カカオチョコレートには少量のカフェインも含まれているため、朝に摂取することですっきり目覚めることができます。   ・仕事の合間に チョコレートの苦味成分でもあるテオブロミンは脳を刺激し、認知機能を高める効果があるともいわれています。集中力がなくなってきたときにもおすすめです。   ・おやつに 高カカオチョコレートはミルクチョコレートやホワイトチョコレートよりも砂糖の量が少ない分糖質も控えめ。糖質が気になる方のおやつとしても適しています。   ・一日の終わりに高カカオチョコレートに含まれるテオブロミンには自律神経を整える作用があるため、一日の終わりのリラックスしたい時間に食べると心を落ち着かせてくれる効果があります。 【関連記事】 疲労回復にチョコレートはなぜおすすめ?健康効果が期待できる食べ方 ダンデライオン・チョコレートの商品一覧はこちら 高カカオチョコレートは1日どれくらい食べるのがいい? 厚生労働省・農林水産省の「食事バランスガイド」によると、菓子・嗜好飲料の目安量は1日200kcal程度とされています。そのため、間食の適切量として1日あたり30gを超えないようにすることが望ましいです。ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバーでいうと、1日5-9片程度。高カカオチョコレートは1日のいつでも楽しめますが、適切な量を守って摂取しましょう。 高カカオチョコレートを選ぶ際の注意点 せっかく高カカオチョコレートを食べるなら、より効率的に摂取したいですよね。 実は「高カカオチョコレート」と呼ばれるチョコレートには、はっきりとした定義はなく、一般的にカカオの含有率(カカオ分)が70%以上のチョコレートを「高カカオ(ハイカカオ)チョコレート」として分類されることが多いです。  ...

高カカオチョコレートを食べるタイミングはいつ、どれくらいが適切?

栄養価が高く健康効果が期待できるといわれる「高カカオチョコレート」。最近ではスーパーやコンビニでもカカオ分70%や85%、90%以上のダークチョコレートも多く目にするようになりました。このような高カカオチョコレートはどのようなタイミングで食べるのが良いのでしょうか。日常的に取り入れる方法や適切な摂取量、また選ぶ際にはどのような点に注意するべきか解説します。   【関連記事】 ハイカカオチョコレートはなぜ体にいい?その特徴と効能について チョコレートは体にいい?期待できる効能と適切な摂取量 ダンデライオン・チョコレートの商品一覧はこちら 高カカオチョコレートはいつ食べると良い? 高カカオチョコレートに含まれるカカオポリフェノールの主な効能のひとつが、体内の活性酸素の働きを抑える抗酸化作用。カカオポリフェノールは水溶性の成分のため体内の水分と一緒に吸収され、比較的短時間で効果が発揮されるのが特徴です。 しかしその分、持続性が低く、数時間しか体内にとどめておくことができず、尿と一緒に排出されてしまいます。効果を持続するためには、毎日少しずつ、こまめに食べることが大切です。 食べるタイミングとしておすすめなのは…   ・すっきりしたい朝の目覚めに 高カカオチョコレートには少量のカフェインも含まれているため、朝に摂取することですっきり目覚めることができます。   ・仕事の合間に チョコレートの苦味成分でもあるテオブロミンは脳を刺激し、認知機能を高める効果があるともいわれています。集中力がなくなってきたときにもおすすめです。   ・おやつに 高カカオチョコレートはミルクチョコレートやホワイトチョコレートよりも砂糖の量が少ない分糖質も控えめ。糖質が気になる方のおやつとしても適しています。   ・一日の終わりに高カカオチョコレートに含まれるテオブロミンには自律神経を整える作用があるため、一日の終わりのリラックスしたい時間に食べると心を落ち着かせてくれる効果があります。 【関連記事】 疲労回復にチョコレートはなぜおすすめ?健康効果が期待できる食べ方 ダンデライオン・チョコレートの商品一覧はこちら 高カカオチョコレートは1日どれくらい食べるのがいい? 厚生労働省・農林水産省の「食事バランスガイド」によると、菓子・嗜好飲料の目安量は1日200kcal程度とされています。そのため、間食の適切量として1日あたり30gを超えないようにすることが望ましいです。ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバーでいうと、1日5-9片程度。高カカオチョコレートは1日のいつでも楽しめますが、適切な量を守って摂取しましょう。 高カカオチョコレートを選ぶ際の注意点 せっかく高カカオチョコレートを食べるなら、より効率的に摂取したいですよね。 実は「高カカオチョコレート」と呼ばれるチョコレートには、はっきりとした定義はなく、一般的にカカオの含有率(カカオ分)が70%以上のチョコレートを「高カカオ(ハイカカオ)チョコレート」として分類されることが多いです。  ...

チョコレートと児童労働

チョコレートと児童労働

「チョコレート」と切り離せない問題として近年取り上げられることが多くなった、カカオ生産地における児童労働の問題。なぜこのような問題が起きているのか、現在の問題点や今後の課題を解説し、消費者として私たちがどのようにチョコレートと向き合うべきか、考えてみたいと思います。 なぜカカオの奴隷制度は始まった? そもそもなぜ、カカオ栽培において奴隷や子どもたちが働かなければいけない状況になったのでしょうか?実はこれはカカオの長い歴史の中から生まれたものでした。1521年、スペインがメキシコ中央部に栄えたアステカ帝国を征服したことで、カカオは中央アメリカからヨーロッパへ渡り、貴族や王族を中心に一気に広まります。 【関連記事】チョコレートの歴史を知ろう - 海を渡って進化するチョコレート   カカオの需要が拡大し、また非常に高値で売買されたことから、1800年代後半になるとヨーロッパ各国は植民地支配をしていたアフリカの国々に次々とカカオ農園をつくります。また、ヨーロッパでは甘いチョコレートが好まれたため砂糖も消費するようになり、砂糖のプランテーションも同時に始まりました。カカオと砂糖、現在のチョコレートに必要不可欠な原材料は、古くから植民地支配された国々が安価な労働力によってつくられていたということになります。 なぜ今も児童労働は続いている? 2000年頃からカカオ栽培における児童労働の問題が取り上げられるようになりましたが、今も撲滅できずにいるのが現状です。 世の中がサステナブル、エシカル、SDGsと言った言葉に関心が高まる中、この問題が解決できない理由には、カカオの複雑な商流(カカオがどのように私たちの手元にチョコレートとなって届くか)にあります。 大企業を除き、チョコレートブランドの多くはその原料を問屋や卸業者を通して「製菓用チョコレートメーカー」から購入しています。製菓材料店で見かけるヴァローナやカレボーなどの海外メーカー、大東カカオなど国産メーカーがあります。 こうした製菓用チョコレートメーカーは、チョコレートを製造するために輸出入業者を介してカカオ豆を購入しますが、それはカカオ農家からではなく、カカオ生産国か隣国にある、複数産地のカカオ豆をある程度とりまとめている卸業者の場合もあります。その卸業者は生産地にあるカカオ豆の発酵・乾燥を行う加工所、または加工所で出来たカカオ豆の品質を一定にするためにブレンドされる倉庫などから購入します。そして加工所がカカオ農家から発酵・乾燥前のカカオ豆(ウェットビーンズ)を購入する、とようやくここでカカオ農家にたどり着きます。 さて、ここにいくつの業者や企業が関わっているでしょうか?この商流はもっとシンプルな場合も、もっと複雑になる場合もありますが、いずれにせよ、こうなってしまうとチョコレートブランド側ではカカオ生産者が誰かまでなんて、把握できるはずがありません。そしてこの複雑な商流こそが、児童労働や過酷な労働環境を根絶できない最大の理由でもあります。複雑が故に、どこが原因で起きているのか、誰が何をどう改善すればなくなるのか、根本的な原因が探りにくいため解決策が出にくい、ということが挙げられます。 もちろん、カカオ生産国自体が貧困国で奴隷や児童労働に頼らざるをえないという生産国自体の問題もあります。しかし、カカオ生産国以外のカカオ豆を購入している国々によって起きる問題として、私たち消費国が目を背けてはいけないことです。 現在起きていること、チョコレートメーカーの取り組み カカオの児童労働を巡っては、人権保護団体がチョコレートを扱う欧米の大手企業やチョコレートメーカーを訴え、現在複数の裁判が行われています。 2021年6月には、米国連邦最高裁判所が大手チョコレートメーカー2社に対して、児童労働や強制労働が行われた責任を問うことはできない、と異例とも言える判決を下しました。日本で報道を目にすることはありませんでしたが、海外のBean to Bar チョコレートメーカーの中には「ありえない」「絶対に買ってはいけない」「だからBean to Bar チョコレートは安心なんだ」と極端な発言をしている場面も見受けられました。 確かに、Bean to Bar チョコレートメーカーの場合は、カカオ豆からチョコレートを作っていることもあり商流がとてもシンプルです。ダンデライオン・チョコレートのようにダイレクト・トレード(必ず産地を訪れ、自らの目で生産地や生産者、生活環境、商流などを把握した上で直接価格を交渉し購入すること)でカカオ豆を入手しているメーカーも増えています。 参考:フェアトレードとダイレクトトレードの違いとは?​​  ...

チョコレートと児童労働

「チョコレート」と切り離せない問題として近年取り上げられることが多くなった、カカオ生産地における児童労働の問題。なぜこのような問題が起きているのか、現在の問題点や今後の課題を解説し、消費者として私たちがどのようにチョコレートと向き合うべきか、考えてみたいと思います。 なぜカカオの奴隷制度は始まった? そもそもなぜ、カカオ栽培において奴隷や子どもたちが働かなければいけない状況になったのでしょうか?実はこれはカカオの長い歴史の中から生まれたものでした。1521年、スペインがメキシコ中央部に栄えたアステカ帝国を征服したことで、カカオは中央アメリカからヨーロッパへ渡り、貴族や王族を中心に一気に広まります。 【関連記事】チョコレートの歴史を知ろう - 海を渡って進化するチョコレート   カカオの需要が拡大し、また非常に高値で売買されたことから、1800年代後半になるとヨーロッパ各国は植民地支配をしていたアフリカの国々に次々とカカオ農園をつくります。また、ヨーロッパでは甘いチョコレートが好まれたため砂糖も消費するようになり、砂糖のプランテーションも同時に始まりました。カカオと砂糖、現在のチョコレートに必要不可欠な原材料は、古くから植民地支配された国々が安価な労働力によってつくられていたということになります。 なぜ今も児童労働は続いている? 2000年頃からカカオ栽培における児童労働の問題が取り上げられるようになりましたが、今も撲滅できずにいるのが現状です。 世の中がサステナブル、エシカル、SDGsと言った言葉に関心が高まる中、この問題が解決できない理由には、カカオの複雑な商流(カカオがどのように私たちの手元にチョコレートとなって届くか)にあります。 大企業を除き、チョコレートブランドの多くはその原料を問屋や卸業者を通して「製菓用チョコレートメーカー」から購入しています。製菓材料店で見かけるヴァローナやカレボーなどの海外メーカー、大東カカオなど国産メーカーがあります。 こうした製菓用チョコレートメーカーは、チョコレートを製造するために輸出入業者を介してカカオ豆を購入しますが、それはカカオ農家からではなく、カカオ生産国か隣国にある、複数産地のカカオ豆をある程度とりまとめている卸業者の場合もあります。その卸業者は生産地にあるカカオ豆の発酵・乾燥を行う加工所、または加工所で出来たカカオ豆の品質を一定にするためにブレンドされる倉庫などから購入します。そして加工所がカカオ農家から発酵・乾燥前のカカオ豆(ウェットビーンズ)を購入する、とようやくここでカカオ農家にたどり着きます。 さて、ここにいくつの業者や企業が関わっているでしょうか?この商流はもっとシンプルな場合も、もっと複雑になる場合もありますが、いずれにせよ、こうなってしまうとチョコレートブランド側ではカカオ生産者が誰かまでなんて、把握できるはずがありません。そしてこの複雑な商流こそが、児童労働や過酷な労働環境を根絶できない最大の理由でもあります。複雑が故に、どこが原因で起きているのか、誰が何をどう改善すればなくなるのか、根本的な原因が探りにくいため解決策が出にくい、ということが挙げられます。 もちろん、カカオ生産国自体が貧困国で奴隷や児童労働に頼らざるをえないという生産国自体の問題もあります。しかし、カカオ生産国以外のカカオ豆を購入している国々によって起きる問題として、私たち消費国が目を背けてはいけないことです。 現在起きていること、チョコレートメーカーの取り組み カカオの児童労働を巡っては、人権保護団体がチョコレートを扱う欧米の大手企業やチョコレートメーカーを訴え、現在複数の裁判が行われています。 2021年6月には、米国連邦最高裁判所が大手チョコレートメーカー2社に対して、児童労働や強制労働が行われた責任を問うことはできない、と異例とも言える判決を下しました。日本で報道を目にすることはありませんでしたが、海外のBean to Bar チョコレートメーカーの中には「ありえない」「絶対に買ってはいけない」「だからBean to Bar チョコレートは安心なんだ」と極端な発言をしている場面も見受けられました。 確かに、Bean to Bar チョコレートメーカーの場合は、カカオ豆からチョコレートを作っていることもあり商流がとてもシンプルです。ダンデライオン・チョコレートのようにダイレクト・トレード(必ず産地を訪れ、自らの目で生産地や生産者、生活環境、商流などを把握した上で直接価格を交渉し購入すること)でカカオ豆を入手しているメーカーも増えています。 参考:フェアトレードとダイレクトトレードの違いとは?​​  ...

カカオ豆ときび砂糖のみでつくったチョコレート、なぜここまで味わいが違う?

カカオ豆ときび砂糖のみでつくったチョコレート、なぜここまで味わいが違う?

ダンデライオン・チョコレートでは常時7-8種類以上のチョコレートバーを販売していますが、使用している原材料はすべてカカオ豆ときび砂糖のみ。なぜ同じ原材料を使用しているのに、それぞれのチョコレートバーの味わいは異なるのでしょうか?その奥深い理由を解説します。 ダンデライオン・チョコレートの商品一覧はこちら カカオ豆の産地によって、フレーバーが異なる 大きな理由のひとつが、カカオ豆の産地です。カカオの木がどのような気候(温度、湿度、降水量など)や環境(土壌のpH、周囲に他の植物を一緒に育てているかなど)で育ったかはもちろん、カカオを収穫した後の発酵・乾燥工程が大きく影響します。特に発酵の工程はそのカカオの産地特有のフレーバーが決まる肝と言っても過言ではない、最も大切な工程です。【関連記事】●カカオ豆が私たちの手元に届くまで – 収穫から出荷までの長い道のり -また、カカオの収穫年によっても味わいが異なります。これはワインで考えると分かりやすいと思いますが、ワインも毎年ボジョレーヌーボーが発売されたり、ヴィンテージに応じて「当たり年」という表現をしたりしますよね。ワインもカカオ豆も多くはそれぞれが持つ自然酵母でアルコール発酵を行うという共通点があります。そのため、カカオ豆もワインのように収穫年(ヴィンテージ)によって味わいが変化するのです。もちろん、味わいの変化の度合いは産地によって異なります。毎年安定した味わいのカカオ豆をつくる生産者さんもいますし、新しい発酵箱を導入したり乾燥方法を変えたりすると大きく変わることもあります。その年その年の違いを楽しめるのも、Bean to Bar チョコレートならではの醍醐味ではないでしょうか。 チョコレートメーカーの腕の見せ所、ローストの条件 もうひとつ、最終的なチョコレートの味わいに大きな違いが出るのが、カカオ豆のロースト(焙煎)です。ローストの目的は、カカオ豆の発酵によって生まれたフレーバーの前駆体(香りの元)を加熱によって引き出すことです。ローストする際には、使用する機器(コーヒーロースターやコンベクションオーブン)、庫内の設定温度、焙煎時間、風量、火力、焙煎量、豆の到達温度、製造場所の温度や湿度などさまざまな要素が絡み合います。そのカカオ豆が持つフレーバーの前駆体を最大限引き出せるように、チョコレートメーカーはさまざまな条件でテストし、みなさまにおいしい、と感じていただけるチョコレートを生み出しています。【関連記事】●チョコレートバーの開発ってどう進めるの? 他にもこんな細かな部分でも、メランジング時の一工夫 そのほかにも、カカオ豆ときび砂糖をすり混ぜる工程(メランジング)では、きび砂糖を入れるタイミングでもフレーバーが変化します(ちなみに、砂糖はすべて同じブラジル産のオーガニックのきび砂糖を使用しています)。また、すり混ぜる工程で使用するメランジャーに蓋をするかしないかでもフレーバーが変わります。蓋をすると香りが揮発しにくくなるため、繊細な香りを飛ばさないように、3-4日間かかるメランジングの途中で蓋をする場合もあります。 チョコレートはカカオ豆の発酵やローストによって、とても多くの香気成分を含むため、味わい豊かに感じることができます。その産地ならではの味わいを感じながら、好みのチョコレートバーを見つけていただけると嬉しいです。また、ダンデライオン・チョコレートではご自宅でカカオ豆からチョコレートが作れる「Bean to Bar チョコレートメイキングキット」も販売中。ローストの条件や砂糖の量を調整し、オリジナルのチョコレート作りに挑戦してみてはいかがでしょうか? 「製造工程のすべては私たちのファクトリーで」ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバー 商品一覧はこちら 「製造工程のすべては私たちのファクトリーで」ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバー 商品一覧はこちら

カカオ豆ときび砂糖のみでつくったチョコレート、なぜここまで味わいが違う?

ダンデライオン・チョコレートでは常時7-8種類以上のチョコレートバーを販売していますが、使用している原材料はすべてカカオ豆ときび砂糖のみ。なぜ同じ原材料を使用しているのに、それぞれのチョコレートバーの味わいは異なるのでしょうか?その奥深い理由を解説します。 ダンデライオン・チョコレートの商品一覧はこちら カカオ豆の産地によって、フレーバーが異なる 大きな理由のひとつが、カカオ豆の産地です。カカオの木がどのような気候(温度、湿度、降水量など)や環境(土壌のpH、周囲に他の植物を一緒に育てているかなど)で育ったかはもちろん、カカオを収穫した後の発酵・乾燥工程が大きく影響します。特に発酵の工程はそのカカオの産地特有のフレーバーが決まる肝と言っても過言ではない、最も大切な工程です。【関連記事】●カカオ豆が私たちの手元に届くまで – 収穫から出荷までの長い道のり -また、カカオの収穫年によっても味わいが異なります。これはワインで考えると分かりやすいと思いますが、ワインも毎年ボジョレーヌーボーが発売されたり、ヴィンテージに応じて「当たり年」という表現をしたりしますよね。ワインもカカオ豆も多くはそれぞれが持つ自然酵母でアルコール発酵を行うという共通点があります。そのため、カカオ豆もワインのように収穫年(ヴィンテージ)によって味わいが変化するのです。もちろん、味わいの変化の度合いは産地によって異なります。毎年安定した味わいのカカオ豆をつくる生産者さんもいますし、新しい発酵箱を導入したり乾燥方法を変えたりすると大きく変わることもあります。その年その年の違いを楽しめるのも、Bean to Bar チョコレートならではの醍醐味ではないでしょうか。 チョコレートメーカーの腕の見せ所、ローストの条件 もうひとつ、最終的なチョコレートの味わいに大きな違いが出るのが、カカオ豆のロースト(焙煎)です。ローストの目的は、カカオ豆の発酵によって生まれたフレーバーの前駆体(香りの元)を加熱によって引き出すことです。ローストする際には、使用する機器(コーヒーロースターやコンベクションオーブン)、庫内の設定温度、焙煎時間、風量、火力、焙煎量、豆の到達温度、製造場所の温度や湿度などさまざまな要素が絡み合います。そのカカオ豆が持つフレーバーの前駆体を最大限引き出せるように、チョコレートメーカーはさまざまな条件でテストし、みなさまにおいしい、と感じていただけるチョコレートを生み出しています。【関連記事】●チョコレートバーの開発ってどう進めるの? 他にもこんな細かな部分でも、メランジング時の一工夫 そのほかにも、カカオ豆ときび砂糖をすり混ぜる工程(メランジング)では、きび砂糖を入れるタイミングでもフレーバーが変化します(ちなみに、砂糖はすべて同じブラジル産のオーガニックのきび砂糖を使用しています)。また、すり混ぜる工程で使用するメランジャーに蓋をするかしないかでもフレーバーが変わります。蓋をすると香りが揮発しにくくなるため、繊細な香りを飛ばさないように、3-4日間かかるメランジングの途中で蓋をする場合もあります。 チョコレートはカカオ豆の発酵やローストによって、とても多くの香気成分を含むため、味わい豊かに感じることができます。その産地ならではの味わいを感じながら、好みのチョコレートバーを見つけていただけると嬉しいです。また、ダンデライオン・チョコレートではご自宅でカカオ豆からチョコレートが作れる「Bean to Bar チョコレートメイキングキット」も販売中。ローストの条件や砂糖の量を調整し、オリジナルのチョコレート作りに挑戦してみてはいかがでしょうか? 「製造工程のすべては私たちのファクトリーで」ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバー 商品一覧はこちら 「製造工程のすべては私たちのファクトリーで」ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバー 商品一覧はこちら

チョコレートバーの開発ってどう進めるの?

チョコレートバーの開発ってどう進めるの?

こんにちは、ダンデライオン・チョコレートの伴野です。私たちは新しい産地や収穫年のカカオ豆が届くと、毎回チョコレートの開発を行っています。チョコレートの最終的な味わいを決める工程でもっとも重要なのが、「カカオ豆のロースト(焙煎)」です。同じカカオ豆でも、ローストの温度や時間が変われば、チョコレートのフレーバーも変わります。このチョコレートの開発手順はチョコレートメーカーによってそれぞれ異なりますが、ダンデライオン・チョコレートでの開発ステップはちょっとユニーク。今回は、私たちのチョコレートバーの開発手順とチョコレートの評価方法をご紹介します。 ダンデライオン・チョコレートの商品一覧はこちら 「遺伝的プログラミング」を応用した開発ステップ ダンデライオン・チョコレートの創業者トッドは、スタンフォード大学の「遺伝的プログラミング」の授業で学んだ「どんな問題も自分が望む結果を設定し、もっとも基本的なかたちに分解して考える」という方法を応用して、この手法を考えました。 細かい理論は省きますが、ローストする際には、ロースターの庫内温度、焙煎時間、風量、火力、焙煎量、豆の到達温度、製造場所の温度や湿度・・・とさまざまな要素があります。このなかでもっともシンプルなかたちで開発を進めるためには、「ひとつの要素のみを異なる条件でテストし、ほかの要素は統一する」ことが大事です。たとえば、さまざまな焙煎時間を設定し、それ以外の要素はすべて同じ条件にする。そうすることで、どのテストサンプルのどこが良かったのか判断しやすく、次のステップに移行しやすくなります。 ダンデライオン・チョコレートの開発手順 実際にダンデライオン・チョコレートで行っている開発のステップは、大きく4つに分かれています。(チョコレートの製造工程はこちら) ①スタンダードテスト カカオ豆のポテンシャル(基礎的な味わい)を測るために、Behmorというミニロースターを使用し、少量(約1kg)を低温でローストします。開発担当者はカカオニブやチョコレートにした状態をテイスティングし、最終的に目指すチョコレートの味わいを探ります。 ②2.5kgテスト まずは、約4-5種類の幅広い焙煎温度でテストします。通常使用しているロースターの容量は10kgですが、当たりをつけるためなので、その後のステップで再現性のある最小焙煎量、2.5kgでローストします。このとき、テストする要素を焙煎温度にし、それ以外の要素は固定することで、お互いのテストサンプルを比較できるようにします。通常使用しているメランジャーより小さいミニメランジャーを使用し、1kg分のチョコレートをつくり、テイスティングします。 ③10kgテスト(2-3回) ②で人気のあった焙煎温度帯をベースに、通常生産と同じ10kgでローストします。3-4種類のテストサンプルをつくり、テイスティングを繰り返し、条件を変えながら徐々に方向性を狭めていきます。 ④シュガーテスト(1-2回) いよいよ、通常の生産と同じ30kg容量のメランジャーで、砂糖を入れるタイミングを決める「シュガーテスト」、ここまで来れば最終段階です。メランジャーにカカオニブを入れて擦り混ぜると、カカオニブに含まれる酸味やえぐみが揮発します。砂糖には香りを吸着するはたらきがあるため、残したい酸味の程度やえぐみのバランスを見て、砂糖を投入します。カカオニブをすり混ぜ始めてから何時間後に砂糖を投入するか、30分単位で味見をしながら吟味します。 ⑤本生産スタート 開発担当者が納得する味わいが完成したら、本生産スタート。約3週間の作業です。意外と短いと思うかたもいると思いますが、あまり長くだらだらと続けても、その前の味わいを忘れてしまったり、集中力が欠けたりしてしまうもの。開発を始めるときにテストの日程を組み、スケジュール通りに完成するようにしています。 「製造工程のすべては私たちのファクトリーで」ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバー 商品一覧はこちら 「製造工程のすべては私たちのファクトリーで」ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバー 商品一覧はこちら チョコレートの評価方法 味の評価は、極めて主観的なものです。人それぞれ味覚が異なるので、「これが最高においしい」と定義するのは難しいと思います。それでも、私たちはなるべく客観性が生まれるように、このような方法で評価しています。 ・評価するのは「ダンデライオン・チョコレートの全スタッフ」 これはより幅広い意見を取り入れるために、実際に製造を担当するチョコレートプロダクションスタッフだけではなく、カフェスタッフ、ペストリースタッフ、バックオフィスのスタッフまで交えることで、より多様な味覚を持った人が集まり、偏った意見だけにならないようにしています。 ・ブラインド・テイスティング テストサンプルはブラインド・テイスティングにして、各サンプルのフレーバーの感想と、-2から+2までのスコアをつけます。-2は、これまで食べたチョコレートのなかで一番まずい、+2はこれまで食べたチョコレートのなかで一番おいしい、0は可もなく不可もなく普通、で判定します。これは10点満点で評価しないところがポイントで、理由は10点満点の場合どこまでが「おいしい」と思う範囲か、人それぞれになってしまうからです。-2から+2であれば、単純に「0以上の人は満足している」と見ることができます。そして、テストサンプルはすべて異なる点数で評価するようにお願いしています。同じ点数では、優劣がつけられなくなってしまうからです。 ・データ分析 開発担当者は集まったデータを全てスプレッドシートに入力し、 ・1以上をつけた人数(ポジティブな評価) ・0以上の平均値(ポジティブなサンプルの平均値) ・0未満をつけた人数(ネガティブな評価) ・全体の平均値 ・中央値 ・標準偏差(好みのばらつき)を算出します。開発担当者はこの結果から、どのテストサンプルが好まれているか傾向を把握し、味わいの方向性や次のテスト条件を考えます。たとえば、1以上をつけた人数が多くても、全体の平均値は低かったり、標準偏差が大きかったりする場合は「人によって好みが分かれる味わい」ということになります。反対に、1以上をつけた人数は少ないけれど、全体の平均値は他のテストサンプルと比較すると高く、標準偏差が小さい場合は「全体的に全員がある程度好きな味わい」ということになります。このような分析結果から、開発担当者は自身の好きな味わいとスタッフの意見を組み合わせて、どのような味わいにしていくかを考えます。私が開発した「ワンプゥ, ホンジュラス...

チョコレートバーの開発ってどう進めるの?

こんにちは、ダンデライオン・チョコレートの伴野です。私たちは新しい産地や収穫年のカカオ豆が届くと、毎回チョコレートの開発を行っています。チョコレートの最終的な味わいを決める工程でもっとも重要なのが、「カカオ豆のロースト(焙煎)」です。同じカカオ豆でも、ローストの温度や時間が変われば、チョコレートのフレーバーも変わります。このチョコレートの開発手順はチョコレートメーカーによってそれぞれ異なりますが、ダンデライオン・チョコレートでの開発ステップはちょっとユニーク。今回は、私たちのチョコレートバーの開発手順とチョコレートの評価方法をご紹介します。 ダンデライオン・チョコレートの商品一覧はこちら 「遺伝的プログラミング」を応用した開発ステップ ダンデライオン・チョコレートの創業者トッドは、スタンフォード大学の「遺伝的プログラミング」の授業で学んだ「どんな問題も自分が望む結果を設定し、もっとも基本的なかたちに分解して考える」という方法を応用して、この手法を考えました。 細かい理論は省きますが、ローストする際には、ロースターの庫内温度、焙煎時間、風量、火力、焙煎量、豆の到達温度、製造場所の温度や湿度・・・とさまざまな要素があります。このなかでもっともシンプルなかたちで開発を進めるためには、「ひとつの要素のみを異なる条件でテストし、ほかの要素は統一する」ことが大事です。たとえば、さまざまな焙煎時間を設定し、それ以外の要素はすべて同じ条件にする。そうすることで、どのテストサンプルのどこが良かったのか判断しやすく、次のステップに移行しやすくなります。 ダンデライオン・チョコレートの開発手順 実際にダンデライオン・チョコレートで行っている開発のステップは、大きく4つに分かれています。(チョコレートの製造工程はこちら) ①スタンダードテスト カカオ豆のポテンシャル(基礎的な味わい)を測るために、Behmorというミニロースターを使用し、少量(約1kg)を低温でローストします。開発担当者はカカオニブやチョコレートにした状態をテイスティングし、最終的に目指すチョコレートの味わいを探ります。 ②2.5kgテスト まずは、約4-5種類の幅広い焙煎温度でテストします。通常使用しているロースターの容量は10kgですが、当たりをつけるためなので、その後のステップで再現性のある最小焙煎量、2.5kgでローストします。このとき、テストする要素を焙煎温度にし、それ以外の要素は固定することで、お互いのテストサンプルを比較できるようにします。通常使用しているメランジャーより小さいミニメランジャーを使用し、1kg分のチョコレートをつくり、テイスティングします。 ③10kgテスト(2-3回) ②で人気のあった焙煎温度帯をベースに、通常生産と同じ10kgでローストします。3-4種類のテストサンプルをつくり、テイスティングを繰り返し、条件を変えながら徐々に方向性を狭めていきます。 ④シュガーテスト(1-2回) いよいよ、通常の生産と同じ30kg容量のメランジャーで、砂糖を入れるタイミングを決める「シュガーテスト」、ここまで来れば最終段階です。メランジャーにカカオニブを入れて擦り混ぜると、カカオニブに含まれる酸味やえぐみが揮発します。砂糖には香りを吸着するはたらきがあるため、残したい酸味の程度やえぐみのバランスを見て、砂糖を投入します。カカオニブをすり混ぜ始めてから何時間後に砂糖を投入するか、30分単位で味見をしながら吟味します。 ⑤本生産スタート 開発担当者が納得する味わいが完成したら、本生産スタート。約3週間の作業です。意外と短いと思うかたもいると思いますが、あまり長くだらだらと続けても、その前の味わいを忘れてしまったり、集中力が欠けたりしてしまうもの。開発を始めるときにテストの日程を組み、スケジュール通りに完成するようにしています。 「製造工程のすべては私たちのファクトリーで」ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバー 商品一覧はこちら 「製造工程のすべては私たちのファクトリーで」ダンデライオン・チョコレートのチョコレートバー 商品一覧はこちら チョコレートの評価方法 味の評価は、極めて主観的なものです。人それぞれ味覚が異なるので、「これが最高においしい」と定義するのは難しいと思います。それでも、私たちはなるべく客観性が生まれるように、このような方法で評価しています。 ・評価するのは「ダンデライオン・チョコレートの全スタッフ」 これはより幅広い意見を取り入れるために、実際に製造を担当するチョコレートプロダクションスタッフだけではなく、カフェスタッフ、ペストリースタッフ、バックオフィスのスタッフまで交えることで、より多様な味覚を持った人が集まり、偏った意見だけにならないようにしています。 ・ブラインド・テイスティング テストサンプルはブラインド・テイスティングにして、各サンプルのフレーバーの感想と、-2から+2までのスコアをつけます。-2は、これまで食べたチョコレートのなかで一番まずい、+2はこれまで食べたチョコレートのなかで一番おいしい、0は可もなく不可もなく普通、で判定します。これは10点満点で評価しないところがポイントで、理由は10点満点の場合どこまでが「おいしい」と思う範囲か、人それぞれになってしまうからです。-2から+2であれば、単純に「0以上の人は満足している」と見ることができます。そして、テストサンプルはすべて異なる点数で評価するようにお願いしています。同じ点数では、優劣がつけられなくなってしまうからです。 ・データ分析 開発担当者は集まったデータを全てスプレッドシートに入力し、 ・1以上をつけた人数(ポジティブな評価) ・0以上の平均値(ポジティブなサンプルの平均値) ・0未満をつけた人数(ネガティブな評価) ・全体の平均値 ・中央値 ・標準偏差(好みのばらつき)を算出します。開発担当者はこの結果から、どのテストサンプルが好まれているか傾向を把握し、味わいの方向性や次のテスト条件を考えます。たとえば、1以上をつけた人数が多くても、全体の平均値は低かったり、標準偏差が大きかったりする場合は「人によって好みが分かれる味わい」ということになります。反対に、1以上をつけた人数は少ないけれど、全体の平均値は他のテストサンプルと比較すると高く、標準偏差が小さい場合は「全体的に全員がある程度好きな味わい」ということになります。このような分析結果から、開発担当者は自身の好きな味わいとスタッフの意見を組み合わせて、どのような味わいにしていくかを考えます。私が開発した「ワンプゥ, ホンジュラス...