OUR DAYS日々のできごと

17 AUGUST 2018

クラフトチョコレート日記「石川 金沢編」

先日の ÓBOLO Chocolate への訪問に続き、今回は石川県金沢市にあるBean to Bar チョコレートメーカー サンニコラ へ訪問したときのレポートをお届けしたいと思います。

前回のレポートはこちら(クラフトチョコレート日記「チリ サンチアゴ編」)



7月下旬、所用で富山に出かけることになりました。
お昼に蔵前を出て、上野から北陸新幹線に乗ります。東京、埼玉、群馬を経てトンネルを抜けると長野の山々と、車窓の風景はダイナミックに変わっていきます。妙高付近を越えて日本海側に抜けたあと黒部の山々を左手に見ながら広々とした土地を走り抜けていきます。
午後2時富山駅に到着。用を済ませ駅周辺を散策していると、クラフトビールのお店を発見!富山は知る人ぞ知るクラフトビールの名産地。一杯だけと心に決めて、飲み始めます。富山のクラフトビールはフレッシュでとても美味しいです。


まだ日も高く、時間も早い。
「金沢(石川県)には同県初のBean to Barメーカー サンニコラさんがいらっしゃる !」と思い、もう少し足を伸ばしてみることにしました。早速オーナー(パティシエ/ショコラティエ)である藤田雅秋さんにご連絡したところ、快くお会いさせていただくことに。



サンニコラのお店に伺うのは今回が初めてです。
香林坊せせらぎ通りの川沿にお店はありました。お約束いただいた時間よりも少し早く到着し、どきどきしながら入り口のドアを開けると、カフェが併設された店内には素敵な洋菓子が並びます。程なくして藤田さんがお店に来てくださいました。いつもは野々市(ののいち)にある本店で、チョコレートや洋菓子を作っているそうです。

オーナー(パティシエ/ショコラティエ)の藤田雅秋さん


藤田さんは、チョコレートの本場であるベルギーやフランスでパティシエとしての経験を積み、金沢に戻ってサンニコラを始めました。
店名の「サンニコラ」は、サンタクロースの起源である、聖ニコラスに由来。ヨーロッパでは12月6日を「セント・ニコラスの日」として、聖ニコラスに扮装した大人たちが子どもたちにお菓子を配って歩くそうです。そんな優しい聖人とほほえましい子どもたちの様子をイメージして、「サンニコラ」と名付けたそうです。


Bean to Barは、サンニコラの新たなチャレンジとして数年前から取り組んでいます。
カカオはオランダの業者から輸入し、その時にオススメのカカオ豆を送ってもらうようにしているそうです。現在、製造しているチョコレートは、クーベルチュール* 3トン(ダーク:2トン、ミルク:1トン)、製菓用のカカオマスを0.5トン、タブレット用チョコレート(ミルク含む)を0.5トンの合計4トンほど。





Bean to Barとして提供するにあたり、現在は国の名前で、豆の特徴を表現するようにしているそうで、店頭には常時12種類のタブレットを用意しています。
中でも、ミルクチョコレートは北陸地域の方々に受け入れられやすく、無視することはできないそうで、実際に12種類あるタブレット(チョコレートバー)のミルクは全て売り切れ。ミルクチョコレートの人気はやはり根強いのだと実感します。


店内を見渡すと、とても楽しそうなアイスクリームステーションに目が行きます。 「僕たちは夏はアイスクリーム屋になるんです。暑い時期にアイスクリーム、寒い時期にチョコレートタブレットやボンボン、という組み合わせでお店を運営していくのは、“フランス式”ですよ」と藤田さんは言います。




藤田さんはパティシエということもあり、店内はバラエティに富む商品ラインナップです。
入ってすぐのところには、マドレーヌやクッキーなどの焼き菓子類の棚があります。
金沢は贈り物文化が確立されていて、ギフト向けの商品は大変需要が高いそうです。数ある甘味の中でも、美味しいお菓子となると、サンニコラさんの焼き菓子類はとても重宝するのだとか。




そして、ボンボンショコラにニコロン(マカロンに極薄のチョコレートをコーティングしたサンニコラオリジナルスイーツ)。
どれも宝石のようで、大切に作られているのがよくわかります。一ついただくと、期待を裏切らない高貴な味わいです。




さらに、別の棚にはケーキ類が !
たくさんの洋菓子に囲まれた店内は、スイーツ好きにはたまりません。




自社で製造しているクーベルチュールは、食べやすいものを作ろうという想いから個性を際立たせないように、あくまで素材の一つとして捉え、提供することを強く意識しているそうです。
それに対してBean to Barチョコレートは、カカオ豆のポテンシャルを引き出したいと考えます。時には個性の強いチョコレートバーが出来上がるときもあるのだとか。
衣服の裏地に綺麗な刺繍を施すような、「粋」なこだわりを感じます。


現在、野々市市にある「サンニコラ本店」、今回訪問した「香林坊店 / ル・ポン・ド・ショコラ サンニコラ」、そしてショッピングモール内にもう1店舗の3店舗体制で、商品を作るスタッフ全部では15人ほど。藤田さんも開店した頃はよくお店に立たれていたようですが、毎日たくさんの種類を作るため製造現場から離れることが難しくなってきたようです。「本当はお店に出て、お客さんの声をもっと聞きたいんですけどね」と話します。

さらにCraft Chocolate Market に出店いただいた時の感想をお聞きすると「お客さまや、世界中から集まる作り手たちとのコミュニケーションが直接できてとても良かった。また同時に、そこに集まったお客さまと金沢のお客さまとでは、関心や知識に違いがありそうでした」と言います。より多くの方に、Bean to Barの世界を知っていただくための地道な活動が必要であると改めて感じます。

旅の途中で立ち寄っただけのわたしに過分なまでのもてなしをいただき、お礼してもしきれません。次のCraft Chocolate Market での再会を誓い、お店を後にします。




少しずつ日が落ちかけた青空を背景に金沢駅のシンボル鼓門(つづみもん)が見えます。
僕にとってあまり縁がなかった金沢が少し近くなった気がしました。


Text by Tomo


*クーベルチュールチョコレート
一般に、ココアバターの含有量の多いチョコレートのことで、チョコレートの細工や被覆加工に使用されるものをいいます。ココアバターを31%以上含有することが基本で、通常は、35%以上の流動性の高いチョコレートをいいます。
(日本ココア・チョコレート協会より引用 )

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